平成二十四年 一月二十八日
た か ね 新 年 句 会 於 ラペック静岡 |
参加者(順不同)米山明日歌、塚本夢迷人
水品団石、増田信一、勝又恭子、松田夕介
稲森ユタカ、望月弘、森田安心、市川重雄
八木益代、川村洋未、杉山光代、藤野俊子
垣野佳子、中前棋人、村田大志、望月満月
林二三子、杉山太郎、加藤鰹、新貝里々子
西垣博司、石上俊枝、山本智子、池田茂瑠
森下居久美、句ノ一、山田浩則、川島五貫
永田のぶ男、長澤アキラ、曽根田しげる、
中野三根子、渥美さと子、小林ふく子、中
司、宮浦勝登志、薮崎千恵子、鈴木千代見
萩原まさ子、伊藤泰史、提坂まさえ、那須
正、荒牧やむ茶、馬渕よし子、安藤千鶴子
佐野由利子、奥宮恒代、南天子、畔柳晴康
岡村廣司、大塚徳子、成島静枝、酒井可福
井口薫、鈴木まつ子、石田竹水、中矢長仁
深澤ひろむ、川口亘、安田豊子、尾崎好子
滝田玲子、毛利由美、濱山哲也、恩田たか
し、山本野次馬、川口のぶ子、斉尾くにこ
谷口さとみ、川村美智代、野中雅生
▽満員御礼! 感謝 感激 アメアラレ!
宿 題 「あっさり」 米山 明日歌 選
あまりにもあっさりと来るお正月 くにこ
あっさりと別れた人が今社長 徳 子
さすがだね第一志望からクリア とんぼ
難問も多数決にてあっさりと 晴 康
あっさりと離婚 慰謝料ごねている 竹 水
塩分を控えパンチのない食事 恭 子
バカヤローあしたはきっと晴れになる棋 人
お役所はあっさりかたをつけたがる 博 司
あっさりと奢られてからけちがつき 恒 代
貯えをあっさり取られ泣く老後 俊 子
あっさりと斬られたくない斬られ役 大 志
たらい回しあっさり母を渡される ひろむ
すっぴんでケラケラ笑う君が好き 居久美
唇は盗まなくても上げますよ 茂 瑠
あっさりと死なせるものか医者も意地廣 司
性格でしょうか事務所のような部屋 由 美
関西風うどんのような父でした 鰹
一行のメールが届くさようなら やむ茶
寄せ鍋の後へあっさり野菜粥 好 子
三ツ星をあっさりしてるとレポーター静 枝
あっさりと日本総理が変わりゆく たかし
次の花もとめて去ったアゲハチョウ 夕 介
あっさりと他人となって年が明け 佳 子
原発にあっさり兜脱ぐ政府 廣 司
あっさりと指輪はずして妻のメモ よし子
カロリーを気にする妻の柚子胡椒 居久美
あっさりと白旗あげる父の勝ち 三根子
発泡酒アイラブユーが軽すぎる 里々子
振り出しにあっさり戻す社長案 夢迷人
釣竿をたたんで魚屋に走る 棋 人
五 客
加齢ですたった一言お医者さま 由利子
やがて春古い男は捨てましょう 鰹
あっさりと溶けてしまった角砂糖 千代見
喉越しが良くて冷たい女です 団 石
アーそうかお迎え来たかどっこらしょアキラ
人 位
薄口の夜が私を悩ませる 団 石
地 位
薄化粧しているあっさりじゃ済まぬ 五 貫
天 位
あっさりと拾えぬ骨だ涙抱く 満 月
宿 題 「どじょう」 塚本 夢迷人 選
笑ってはならぬ社長の泥鰌髭 弘
大吉を引いた泥鰌が飛び跳ねる 由利子
白ける座どじょう掬いで弾み出す 泰 史
どじょう髭生やして選手験担ぎ 光 代
ああいやだ総理がどじょうの国なんて里々子
世に出ただ総理一言こんにちは 佳 子
呆気なくどじょうブームも終りそう やむ茶
どんぐりと野党にどじょう困り果て 博 司
金バッチどじょう掬いに逃げ回る 竹 水
どじょう住む田んぼ守って鍬ふるう ふく子
メールよりどじょうの様な字が喋る 明日歌
新年にどじょうが喋る付け焼刃 アキラ
辻立ちの頃のどじょうに惚れている 棋 人
川登るどじょう苦難のねじれ道 大 志
消費税ぶつぶつ煮えるどじょう鍋 美智代
髭もなく存在感もないドジョウ やむ茶
どじょうです金魚には無い味がある 長 仁
無農薬土壌を選び作付ける 晴 康
復興を汚染土壌が妨げる 居久美
スピーチの上手いドジョウで泳げない句ノ一
老巧は苗より先に土壌選る 由利子
どじょうから総理に贈る栄誉賞 弘
二匹目のどじょうは消費税の味 団 石
説明の足りぬどじょうがよく泳ぐ 居久美
どじょうすくい私の知らぬ父の顔 明日歌
どじょう汁知らぬ世代と一つ釜 俊 子
一匹じゃ鍋にもなれないのねキミは さとみ
夢めぐるどじょう掬った兄や友 まさえ
腹の内なかなか見せぬどじょう鍋 野次馬
掬われてなるかどじょうの口ヘの字 恒 代
五 客
ニューヨークタイムズに載る安来節 団 石
期待した野田のどじょうに翳りみえ 千恵子
泥臭さ武器にどじょうが立ち回る 千恵子
消費税盛って出されたどじょう鍋 信 一
どんぐりを並べてタクト振るドジョウ美智代
人 位
与野党が突っつき濁るどじょう鍋 よし子
地 位
消費税上がりぐつぐつ地獄鍋 夕 介
天 位
竜になる夢見てジャンプするどじょう 鰹
軸 吟
ひきつぎのどじょうに岡田使われる 夢迷人
宿 題 「た つ」 加藤 鰹 選
臭い立つこたつに父の置き土産 夕 介
ふるさとを発つ時思想澄んでいた 廣 司
しがらみを断って新たな水を引く 千代見
立つ叫ぶ歌は聞かないコンサート 由利子
七十億重いが地球背負って起つ まさえ
忘却のはずの炭火が赤すぎる アキラ
辰年の妻ががっちり振るタクト ひろむ
腐れ縁絶ってバラ色見え始め 千恵子
まだ俺は立っているから大丈夫 棋 人
立つ鳥がにごして行った放射能 玲 子
ゲンコツをひとつもらって立ち上る 棋 人
激辛のラーメンの底龍むせる 俊 枝
建物が消えた浜辺の冬銀河 徳 子
妹の度胸の良さに腹がたつ 三根子
プチ家出青春きっぷ忍ばせて 千鶴子
子供らは親をさておき家を建て 雅 生
ほろ酔いの妻が建て付け蹴っている 勝登志
二次会で消えた二人にたつ噂 さとみ
断った糸つむぎ直してウエディング 明日歌
煽てられ下手を承知で壇に立つ 安 心
若者はバスに乗るよに成田発つ 由利子
布を裁つ過去と決別するように ふく子
恥ずかし気捨てて女の前に立ち 満 月
飲む打つ買う古希を境に全部絶つ 安 心
腹が立ちまだ君の事好きと知る 夕 介
経つ時間年を取るほど早くなる 信 一
立った日を忘れぬ孫が社会人 俊 子
初声へ新米パパがタバコ断つ 智 子
立食のパーティーに椅子欲しくなる 千恵子
腹のたつ年に総理がしてくれる 夢迷人
酒を断つタバコも止めて脱け殻だ 俊 枝
ドラゴンズ星一徹に伴宙太 団 石
地に足をつけて僕らは立っている ユタカ
発つ時は一人絶対泣くと思うから 明日歌
昇らない龍が一匹家に居る アキラ
勝負手を放った夜の竜田揚げ 団 石
しんどそうまだ立たされている案山子まさ子
先頭に立つより二番手が得意 恭 子
兄の顔立てて判子は押したけど さと子
立ち姿もう芍薬にほど遠い よし子
腹がたつ隣の夫婦仲良すぎ 美智代
酒を断つなんて言わないほうが良い 薫
心意気青い尻尾を立てている 弘
傷つかぬように立ち見で済ます恋 句ノ一
五 客
負けん気がギンギラギンに霜柱 まさえ
さざ波が立っていますね褒め言葉 句ノ一
八起き目のだるまの膝に湿布薬 里々子
人生もジャンプも着地決めどころ 千鶴子
ケータイを換えてプッツリ断つ絆 五 貫
人 位
三分が経ったら愛が消えそうで 千代見
地 位
酒タバコ絶った途端に医者通い 信 一
天 位
三日経ち半分溶けている覚悟 まさえ
席 題 「印 象 吟」 新貝 里々子 選
リモコンを握って母の座る位置 恒 代
真ん中に座り休まる影がない 夢迷人
もっともっと光ってあなたの胸飾る ふく子
手をふれてみたらブザーが鳴る仕掛け博 司
一本を空けてきれいになりました 句ノ一
宝石は食えない寒天は食える とんぼ
カラフルになって現代版肝油 夢迷人
見栄はってみたけどみんなガラス玉 恒 代
大勢の中のあなたに魅せられる ふく子
ワタクシの美貌に寄ってくる男 鰹
影のない芯で心が休まらず 夢迷人
宝くじ当たり知人がどっと増え 鰹
一生でこんなにもてたことはない 安 心
再検査ですとしこりのエコを見せ よし子
こころまで透かす眼鏡をくださいな 句ノ一
少しぐらい大きい顔していいですか ふく子
三億の中からチョイスする卵子 団 石
取り巻きに自分を過信してしまう 居久美
傾いて泣く船長の居ない船 五 貫
ファンです好き好き好きと握手ぜめ 由利子
輝いているのはいつもスローガン とんぼ
火星人一杯やって帰んなよ まさえ
中心で光る貴方が邪魔になる 夢迷人
増税のコースに飴が用意され 夢迷人
目薬をぽたりと落し虹を見る 千代見
貴方ならすぐに分かるわ光ってる 明日歌
君の瞳に釘付けになるオーラ ふく子
孫早く眠れ時間が欲しいのだ 茂 瑠
私だけたった一人と思う夜 明日歌
七十億いてもたった一人と思う夜 明日歌
五 客
どんぐりの中に胡座のやつが居る アキラ
優秀な精子只今募集中 団 石
ビー玉の反乱今日は転がらず 恭 子
微積分すると沈んでしまう夜 団 石
まだ懲りず女の海で立ち泳ぎ 五 貫
人 位
銀河系わたし待ってる人がいる 恒 代
地 位
燃え尽きて辿り着くのは碧い星 千代見
天 位
一億の中から君を抱きしめる 棋 人
軸 吟
この星もいつか爆発して果てる 里々子