霜石コンフィデンシャル123   高 瀬 霜 石

 

「 リ ン ゴ の 歌 」

ジョン・レノン(1940~1980)が、かつて「ヨーコが知っていた唯一の名前はリンゴだった。日本語で『林檎』を意味しているからね」と言っていた。

ビートルズの4人は誰でも知っている―ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、そしてリンゴ・スター(RINGO・STARR)だ。彼の本名は、リチャード・スターキー。彼だけが芸名。でも、そんなコトはどうでもいい。

そのリンゴ・スター(ジョンと同い年)が、先日来日した。関西に住む息子からメールで知った。もう二度と会うことはないであろうリンゴ様である。

ところが、会場が小さくてチケットが取れない。東京は全てソールド・アウト。なんじゃいな。大阪なら辛うじて2枚残っているという。「すぐ、取ってえーな」と、ついつい、大阪弁になるわいな。

どうにか取れたチケットは「スタンディング」ちゅーもの。行ってみて驚いた。若者は慣れているのだろうが、オッサンは大変だ。確かにスタンディングだもの、文字通り立っているだけ。疲れるよお~。

コンサートというものは、実に困ったもので、すぐワーッと立つ。前が立つから、仕方なく後ろも立つ。そして、どんどん立って行くという困ったパターン。

ただ、疲れたら座れる自分の椅子がフツーはあるのに、このスタンディングちゅーのは席がないから困る。

でも、リンゴ様がステージに登場したら、もうそんな不平不満はどこ吹く風。彼のオーラに、パワーに圧倒されてしまって、老若男女がひとつになったのだった。

 

リンゴの唄

(サトーハチロー作詞)

赤いリンゴに

口びる寄せて

だまって見ている

青い空

リンゴはなんにも

言わないけれど

リンゴの気持ちは

よく分かる

リンゴ 可愛いや

可愛いや リンゴ


 

リンゴの歌

(タカセソーセキ作詞)

元気なリンゴに

歓声あげて

ノリノリしている

コンサート

リンゴはあんまり

歌わないけど

リンゴのドラムは

素晴らしい

リンゴ 若いや

若いや リンゴ

 

2013年6月号