霜石コンフィデンシャル125 高 瀬 霜 石
「いいんだが?マイネんだが?2」
全国から600人以上もの川柳人が、青森市で開催される「全日本川柳大会」に集うというのに、青森市の―まるで意地悪と言ってもいい位の―対応のヒドサ(ゲジゲジ度)について前回書いた。弘前もそうでないことを切に願うものである。
あっちも駄目、こっちも駄目で(すでにふさがっているのではなく、1年前じゃないと受け付けないというまったくくだらないルールで)もう八方塞がり。頭を抱えていた僕に、某新聞社に勤務している川柳人のTさんがこう言った。
「霜石さん。川柳大会手伝えなくてごめん。なにせ全国新聞大会ってのが今年青森であって、その担当が僕で、準備でテンテコマイなのさ」
聞けば、会場はコンベンションホール青森(青森文化会館)で、3年前から予約済みだというではないか。
僕の目がキラリと光ったのは言うまでもないこと。
「Tさん。その3年前ってなに?あそこはきっかり1年前じゃないと取れないんじゃないの?」
「霜石さん、何言ってんの? それじゃあこっちは仕事にならないべさ。3年前です。3年前から」
「Tさん。あなた忙しいのよ~く分かった。手伝わなくっていいっすよ。そのかわりと言ってはナンだけど、一肌脱いでよ。おたくを担当している文化会館の、その気の利く若者(ワゲモノ)をオラに紹介してよ」
その若者に、よーく聞きました。そしたら彼は、「原則としては1年前だけれども、よーく規約を見れば、東北大会とか全国大会とかはその限りに非ずと小さく書いてある」と言う。
つまり、電話に出た人によって「貸す、貸さない」の判断が違うってことらしい。
それって、担当者がですよ、例えば、出勤前に夫婦喧嘩して機嫌が悪かったとか、夕べ飲み過ぎたので気分が悪いとかだったらば「NO!」と言われても仕方ないってことか。
こんなコトでいいのかと頭にきたが、こっちはもう尻に火がついている。冷静にならなければねえ。文化会館のその気の利く若者に頼んだら、とにもかくにも「仮押さえ」ができたので、事務局長の僕としてはひとまずホッと胸を撫でおろした。それにしても、非常識な人(組織)に限ってよくまあ使う言葉が「非ず」である。
―全国大会ドタバタ裏話、まだまだ続く―
2013年8月号