平成二十四年 七月二十日
たかね川柳会 定例句会
於 アイセル静岡

 

参加者(順不同)永田のぶ男、飯塚すみと

滝田玲子、山田浩則、増田信一、林二三子

市川重雄、八木益代、山本智子、杉山光代

佐野由利子、石上俊枝、中田尚、川村洋未

曽根田しげる、長澤アキラ、中野三根子、

尾崎好子、松田夕介、勝又恭子、真田義子

望月弘、小林ふく子、鈴木まつ子、南天子

畔柳晴康、池田茂瑠、岡村廣司、薗田獏沓

三島紀久子、石田竹水、成島静枝、加藤鰹

栃尾奏子、酒井可福、奥宮恒代、中矢長仁

山本野次馬、鈴木千代見、山本ますゑ、中

司、外側としみ、谷口さとみ、渥美さと子

安田豊子、鹿野太郎、濱山哲也、毛利由美

薮﨑千恵子、川口亘、森田安心、西垣博司

川口のぶ子、荒牧やむ茶、森下居久美

 

▽久々に飯塚すみとさんが出席、滝田玲子

さんも中田尚君も遠くから出席ありがと~

 

席 題 「無  駄」  長澤アキラ 選

人生に無駄など無いと励まされ   好 子

かあさんの小言は誰も聞いてない  益 代

無駄承知子の投資には限りない   俊 枝

無駄を買う人もいるから面白い   好 子

抵抗はしてみる 上げてお小遣い   夕 介

安売りのチラシにつられ無駄を買う 玲 子

要点を忘れて無駄な長電話     二三子

ありったけ無駄を続けて世を渡る  のぶ男

夏休みぐらいは使う無駄な金    浩 則

体重の一割がムダですメタボ    夕 介

カタカナのムダってやけに冷たいね 夕 介

補聴器を聞く耳持たぬ人に出す   信 一

まるく住む為に参加の無駄話    智 子

低カロリー無駄な抵抗やめたまえ   鰹

無駄話となりの垣根に立ちアオイ  澄 人

五 客

鏡から無駄ですよっと叱られる    弘

叩いても塗っても髪はああ無情    鰹

ムダな肉体重計はすぐわかる     尚

タンス中大事に無駄が永く住み   光 代

無駄金はきっちり請求してしまう  三根子

 人 位

失恋も無駄じゃなかった人間味   好 子

 地 位

無駄な子は一人もいない子沢山   由利子

  同    句          弘

 天 位

一番の無駄はやっぱりあなたです  三根子

 軸 吟

洗ってもすすいでも出る黒い水   アキラ

 

 

宿 題 「さわやか」  杉山 光代 選

すだれ越し浴衣の美人振りかえる  三根子

よどみなく泉湧き出す富士の山   豊 子

欲の皮すらりと剥いだ岩清水    のぶ男

柏手の音は静寂の杜を抜け     獏 沓

犬友の気持ちさわやか朝六時    紀久子

さわやかな気性が好きで友が出来   亘

純粋な恋が弾けるソーダ水     野次馬

爽やかに生きてる人に敵は無い   廣 司

さわやかな妻の笑顔にすくわれる  由利子

さわやかに生きて何も残らない   アキラ

すすぎ水心の中を丸洗い      アキラ

涼し気な眼で左遷地へ行った人   博 司

窓開けて気持ちすっかり入れ替える 義 子

黒髪にさわりたいから風になる   さと子

おはようの声が飛び交う通学路    博 司

さわやかなリズムに乗った軽い靴   玲 子

さわやかな嫌味だ胸にキュンと来る  可 福

飾らない人と話して気が晴れる    しげる

さわやかな風に吹かれて夕涼み    のぶ子

丸刈りの部活が声を張りあげる     弘

さわやかなナースの笑顔癒される   千代見

爽やかな笑顔に出合う散歩道     長 仁

さわやかな笑顔にノーを引っ込める  恭 子

のびのびと短パンはいてクールビズ  長 仁

少年の触りたくなる丸坊主      哲 也

腐れ縁切れて女のさわやかさ     重 雄

五 客

さわやかな笑顔で隠す下心      夕 介

青空は洗濯物の晴れ舞台       竹 水

ため込んだ愚痴を吐き出しミントガム 恭 子

夕立をさけて浴衣の下駄走り     洋 未

さわやかな風と戯る長い髪      千代見

 人 位

甲子園目指す球児の真白い歯     静 枝

 地 位

さわやかな風をまとった夏便り    としみ

 天 位

添えた手が風の誘いで生む絆     まつ子

 

 

宿 題  「夏 休 み」 中野三根子 選

夏休み猫も杓子も富士登山      やむ茶

真っ黒な肌を競った夏休み      信 一

夏休み財布の紐は忙しい       晴 康

絵日記に予定と希望書いておく    さとみ

夏休み羽を伸ばせぬ受験生      千恵子

夏休み今追い込みの受験生      長 仁

夏休み今年は猛暑赤信号       のぶ子

夏休み掃除出来ない家の中      浩 則

夏休み好きなあの子も気にかかる   哲 也

泣き虫が逞しくなる一人旅      ますゑ

家事介護主婦には夢の夏休み     居久美

夏休み外に日焼けの声が無い     ふく子

ごみ小言倍になるんだ夏休み     廣 司

ばあちゃんも水着流れるプール行く  静 枝

夏休み豆台風がうるさすぎ      安 心

母さんを忙しくする夏休み       弘

夏休み親子の意見かみ合わず     廣 司

寝ころんで帰省ラッシュのニュース見る ふく子

カルピスのような恋した夏休み    奏 子

バカボンのように男子が着る浴衣   由 美

夏休み今年も軽井沢は夢       恒 代

父と子の絆強める夏休み       哲 也

うそ旅行書く鍵っ子の夏休み      鰹

はなまるを待つ絵日記が眠れない   弘

実家にも寄らぬ休みの墓参り    益 代

プールよりゲームに籠る夏休み    鰹

夏休み胡瓜のように子が育つ    太 郎

山積みの宿題未だ夢に出る     信 一

宿題を家族総出の夏休み      浩 則

五 客

夏休み洗濯物が先に着く      益 代

母の声頼りに進むスイカ割り    俊 枝

孫が来て諭吉が消える夏休み    洋 未

登校日すっかり忘れ海へ行く    由利子

子どもっていいなたっぷり夏休み  恭 子

 人 位

子ではなく母が朝からやかましい  二三子

 地 位

玄関で帰省の靴のバカ騒ぎ     博 司

 天 位

八月の海の子白い歯で笑う     アキラ

 

 

宿 題 「か、も、め」(折り句) 加藤   鰹 選

加藤さんもりもり食べて目方増え  由利子

確実に儲かりますと名演技     哲 也

金あると儲け話に目がくらむ    さとみ

借りた金もちろん妻の名義です   奏 子

飾りもの持ってるだけの免許証   益 代

買い物をもっと早くと目でサイン  天 子

家計簿にもっとも安い目玉焼き   俊 枝

形見分け盛りだくさんで目がくらむ のぶ男

金金と儲け話に目が眩む      やむ茶

母さんのモンペ姿が目に浮かぶ   恒 代

片思い萌えて燃やしてメイクラブ  奏 子

かなり危機もつれる糸の夫婦ごま  千代見

干渉はもうやめてくれ迷惑だ    廣 司

カーテンも桃色若い芽を伸ばす   茂 瑠

堅物も持てる男は目で殺す     信 一

彼女からモーションかけてめちゃうれし  安 心

簡単な問題だから面喰らう     安 心

可愛くてもてもてなんだめっちゃ好き  好 子

母さんがもうやめなよと目で合図  二三子

肩書きを貰いそこねて面そらす   しげる

母さんのモノクロ写真目が潤む   光 代

母ちゃんのももひきいつも綿ばかり  尚

カラフルな模様の服が目に入る   浩 則

彼女とはもう限界だ面子なし    好 子

回転寿司も一つどうぞ目が食べる  智 子

彼女からもう別れるとメール来る   弘

亀の背にもっと乗りたい目が覚める  しげる

神様に諸手かざしてめぐみ待つ    玲 子

回想はモノクロ母の目に涙      アキラ

帰ろうよもう時間だと目で合図    洋 未

五 客

カーナビに申し訳ないメカ音痴    夕 介

カタクリ粉もんじゃ焼きにはメリケン粉

                  さとみ

母ちゃんのモンローウォーク目が点に やむ茶

神さまも猛暑続きじゃ目を回す    竹 水

紙おむつもう振り向かぬメモリアル  アキラ

 人 位

からだ中燃えちゃったわと目を伏せる 由利子

 地 位

感激しもらった遺産目糞ほど     俊 枝

 天 位

過去だものもう捨てましょうメモの束 恭 子

 

 

宿 題 「自 由 吟」  互 選 

⑨幸せがこぼれ続ける手のすきま   アキラ

⑦毒舌を中和している深呼吸     博 司

⑥百均の傘も役立つにわか雨     玲 子

⑥すっきりと悔いを流して朝のお茶  義 子

⑥笑っても笑わなくても明日は来る  信 一

⑥母といる質素な中にある至福    ますゑ

⑤干渉はするなと眼鏡ずり落ちる   よし子

⑤雨蛙富士を見たくて木に登る    しげる

⑤母の樹に空の巣箱がふえてゆく   茂 瑠

⑤猛暑日の花火ふらふらして上る    弘

⑤親馬鹿の夢は大きく桁はずれ    晴 康

④ゴキブリに生れた君に罪はない   静 枝

④がむしゃらに生きる夫の手綱引く  千恵子

④六十を越えて年齢差が消える    由利子

③アベノミクス横目に今日も発泡酒  夕 介

③済んでからがたがた文句言うアヒル 恒 代

③雑草に追われて今日も炎天下    二三子

②嫁探しもっと真面目にやりなさい  のぶ男

②半券が見てた想い出喋りだす    益 代

②腹からの本音を吐けばゆるむたが  安 心

②リハビリの補習に妻が出すビール  太 郎

②思い出の歌をうたえば死語ばかり  さとみ

②夏色の恋の軌道は気まぐれで    としみ

②金持ちだけれど何かとセコい人    鰹

②今でしょう君とあなたのやる気度は 澄 人

②孫来ると待ってスイカを冷やし置く 光 代

②人殺し少女少女と甘いなあ      尚

②きっちりと自己管理する私です   三根子

②迎え火が揺れて残り火揺れ動く   豊 子

②八十の爺がなったぞ五十肩     長 仁

②言い勝って熱いコーヒー胃にやけど 千代見

②知らない字無理して読まず飛ばしゃ済む 廣 司

②お出掛けを待ってる靴はフワリ浮く洋 未

②富士山と共に平太の名も残り   好 子

②全員が困る間違いファクシミリ  由 美

②魚柄ヤイヅアロハのクールビズ  紀久子

②あー暑い家でゴロゴロあー暑い  やむ茶