平成二十一年 三月二十日
於 アイセル21
参加者(順不同)森下居久美、稲森ユタカ、永田のぶ男、望月弘、勝又恭子、林二三子、藤田武人、栃尾奏子、中田尚、長澤アキラ、川村洋未、尾崎好子、小野修市、高瀬輝男、佐野由利子、中野三根子、曽根田しげる、薮崎千恵子、加藤鰹、岡村廣司、畔柳晴康、瀧進、鈴木まつ子、小林ふく子、大塚徳子、薗田獏沓、成島静枝、奥宮恒代、中矢長仁、石田竹水、西垣博司、森田安心、内山敏子、鹿野太郎、市川重雄、川島五貫、安田豊子、濱山哲也、増田信一、山下和一、加茂和枝、真田義子、川口亘、鈴木千代見、滝田玲子、酒井可福、石上俊枝、伊藤泰史、那須野正明、芹沢穂々美、山本野次馬、今井卓まる、川口のぶ子、森だがやん、恩田たかし、中司、川村美智代、萩原まさ子、谷口さとみ
▽栃尾奏子さんと藤田武人さんが大阪からはるばる来て下さり、句会に参加してくれました。句会終了後は駿府公園で気の早いお花見。いや~楽しかったですねえ~
宿 題 「ストレス」 中田 尚 選 ストレスを笑うアリの行列 居久美 つい食べて発散しては太る腹 修 市 上司から妻からアゴで使われる 鰹 かけ流しあれやこれやを捨てに行く 鰹 ヤブ医者がストレスと書く診断書 武 人 実力も無いのに背中押す期待 千恵子 ストレスが貯まっています肥満体 由利子 ストレスを吐いて財布が空になる 千恵子 矛先がみな僕の方向いている 奏 子 禁煙に三度の食事うますぎる のぶ男 アナログのテロップ今日も責めてくる 弘 五 客 そんな事思えばなれぬ総理です 修 市 シャカシャカと隣の席のウォークマン 弘 ヒーローにされてますますプレッシャー 千恵子 告白ができないままに過ぎる日々 千恵子 研いである私の牙に出番ない アキラ 人 位 名指しされマグロストレス目が赤い 修 市 地 位 今日も雨 雑草だけがよく伸びる 居久美 天 位 日米のストレス比較 核に変え のぶ男
宿 題 「いい気分」 林 二三子 選 健さんに似てるだなんてマイッタな 鰹 請求書見る迄でしたいい気分 博 司 心地よいおだてに酔っている私 竹 水 混浴の作法薄目で眠いふり 五 貫 あの人の笑顔にいつも癒される ふく子 良い気分ほんのり酔った差し向かい 長 仁 良い覚めの気分に浸る風の舞 亘 惚れられているね何でもしてくれる 恭 子 好きなものたらふく食べて露天風呂 まつ子 髪の毛の匂いに眠る膝枕 和 一 おはようと元気に走るランドセル 可 福 経験を買われ無学に役がつく 輝 男 ボランティア体嬉しい汗が出る 和 枝 絞りたて今年の新酒のどにしみ 三根子 今日もまたママが笑顔の縄のれん 進 休日の前の夜更けはぬるめの湯 さとみ 冤罪が晴れて支援の輪ができる 獏 沓 子が描いた我を肴に酒を呑む だがやん 盃に花びら落ちた僕にだけ 卓まる 好転の話なにより胃のくすり 亘 空っぽの弁当箱を洗う幸 居久美 達成のノルマに空が夕焼ける 五 貫 年賀状四等だけど十五枚 好 子 この辺で止めておこうか酒と恋 卓まる 探し物ついに見つけた古本屋 哲 也 イケメンで掌温い療法士 穂々美 全員が早め早めに集う会 好 子 ほろ酔いに青葉若葉の風が吹く しげる たっぷりと遊んで食べて湯に入る 和 枝 好きだよと言われた頃がよみがえる のぶ子 追風に乗ってママチャリぶっ飛ばす 由 美 信号をノンストップで帰路に着く 千代見 贅肉も取れてお洒落なサイズ着る 茂 瑠 食すすみ気分爽快試歩の杖 敏 子 花束が処方のように効いてくる ふく子 逆転で試合を決めて乱舞する 武 人 席譲り立った窓から富士の山 居久美 五 客 大の字に昼寝してます義母の留守 由利子 いい汗を流して帰るボランティア 千恵子 異状なし医師は笑顔で太鼓判 晴 康 不器用な夫にもらう赤いバラ 弘 故郷の訛りがそっと耳掃除 太 郎 人 位 頂点に立つと友人急に増え 廣 司 地 位 少年が一礼凛と譲る席 奏 子 天 位 快眠と快便 空も晴れている 弘
宿 題 「嫌な気分」 加藤 鰹 選 雨のやついい服着ると降りやがる 和 一 買い物を済ませた後に値下げ札 信 一 持ち回り会計が来る隣組 静 枝 また一つベルトに穴を開けました 哲 也 大好きな靴に入って来た小石 奏 子 火事現場空襲の跡思い出す のぶ男 恐竜に追いかけられて目がさめた のぶ男 空財布読んだ店員ため口に 五 貫 言い勝って冷たい風が身にしみる 俊 枝 戸を開けたみんなが急に貝になる 洋 未 爆笑が入ったとたん凍りつく アキラ 振り向けばピタリ止まった笑い声 洋 未 冗談を投げると凍りつく波紋 弘 春よこい連れてこないで花粉症 千代見 お天気が良過ぎて花粉舞っている 二三子 春霞花粉黄砂が入り乱れ 居久美 うちの社が破産しそうという噂 泰 史 不景気なニュース小遣いまた下がる 奏 子 夢でまたリストラされてうなされる 修 市 後輩の栄転を知る苦い午後 玲 子 左遷地で黒い噂をラッピング 千恵子 恩受けた昔話を持ち出され 輝 男 殊更に時効話を掘り返す 豊 子 明らかに解るお世辞で褒められる 二三子 エレベーター見知らぬ人とペアルック恭 子 向こうから私と同じ服のポチ さとみ 生やろと味わえ見れば発泡酒 武 人 大ジョッキ間違え妻の方に行く アキラ 盃に妻の小言が浮いている 弘 最後まで聞かずに口を挟む妻 五 貫 堂々と妻がケータイチェックする だがやん 娘から彼氏がいると告げられる 修 市 列車内いきなり化粧する女 居久美 ラッシュアワー押して押されて触る人敏 子 割り勘で箸も付けずに河豚の鍋 しげる 前の人ドラ焼みんな買い占める 和 一 あとに来た客のカレーが先に出る さとみ せっかくの土産そのままそのまんま 好 子 厨房に入らず三度食べるのみ 恒 代 食べ過ぎて伝票をみてまた滅入る まさ子 居酒屋でメールを見れば何してる 武 人 痛くない横槍だから手に負えぬ 竹 水 さりげなく目立たぬようにされる意地千恵子 信号を無視した人ににらまれる 博 司 よっこらしょ立つも座るもよっこらしょ 美智代 五 客 恋人の前で欠点あばかれる 輝 男 くしゃみしてとなりの人にご飯つぶ 三根子 また一つ身から離れる女ヘン 茂 瑠
指差してサルに似てると言いやがる 尚 指定席となりの人は変な人 由 美 人 位 番号が僕を飛ばしてサクラサク 可 福 地 位 婦人警官ルールを楯にしゃらくさい 由利子 天 位 これなんか似合いますよとLサイズ 恭 子
宿 題 「さ、く、ら」(折り句) 高瀬 輝男 選 燦然と隈なく照らす裸身像 まつ子 最下位へ苦労が諭す楽もある ふく子 採決が苦しまぎれの乱気流 亘 参観日靴音弾むランドセル ふく子 さりげなく口笛を吹くラブコール 徳 子 里の母苦しい時もランラララ 千代見 差し詰めは苦労をさける羅針盤 卓まる 散散の苦労も実る楽隠居 重 雄 サンキューと苦労で覚えラストです のぶ子 さあ春だクイックスローランドセル 敏 子 三月はくしゃみ鼻水楽でない 三根子 酒で割りクスリ飲んでる楽天家 哲 也 さよならを繰り返してはラブコール 三根子 最初から雲に乗るよなランデブー 和 枝 さりげなく苦労話を落語調 洋 未 先々の苦と楽背負うランドセル 和 一 差し戻す苦渋の案にラップする 野次馬 再雇用狂ったままの羅針盤 奏 子 さよならを苦にもしてない楽天家 恭 子 寂しくて悔しくて酒ラッパ呑み 鰹 さわやかに靴を鳴らしてランドセル 弘 五 客 逆らって苦痛味わう乱気流 竹 水 最初だけクールな彼とランデブー さとみ さり気なく悔し涙をラッピング 太 郎 先を読み苦学して取るライセンス 千恵子 傘寿など苦もなく越えた楽天家 廣 司 人 位 サラリーマン苦労の割に楽出来ず 二三子 地 位 囁いて下さい愛のラプソディー 奏 子 天 位 参観日くったくのないランドセル 由 美 軸 吟 三回目苦労実ったライセンス 輝 男
宿 題 「自由吟」 互 選 ⑨晴れた日に夫も干そう布団ごと さとみ ⑥子をみんな仕上げ気楽な箸二膳 輝 男 ⑥多数派にちゃっかりと居るカメレオン 鰹 ⑤煎りたての言葉で夫婦ゲンカする アキラ ⑤円満の秘訣はおだてたおすこと 由 美 ⑤時々は父の小言をまねてみる 三根子 ⑤近寄るな未だ火が消えぬ妻の乱 可 福 ⑤好奇心生きているから覗きたい しげる ④砂の城守りたかったのは私 奏 子 ④面倒な話がきそう輪を抜ける 千恵子 ④餓死の子が不憫でならぬ雛祭 静 枝 ④限られた命神には任されぬ 廣 司 ④方言がこびりついてる語が弾む まつ子 ④人間を知らずしらずに描く絵の具 野次馬 ④面影が浮んで消えて無人駅 敏 子 ③節約を教えた母の古き帯 博 司 ③何時までも種火は残す心の灯 竹 水 ③四畳半女の城で胡座かく 恒 代 ③釣り上げた魚一番大事でしょ 洋 未 ②ロボットにも重いノルマがのしかかる 玲 子 ②めぐり逢い少し年をとり過ぎた 獏 沓 ②鶯よ!庶民の春は未だですか 進 ①明日から父は禁煙言葉だけ 武 人 ①小さな夢叶うまではと追い続け 二三子 ①迷路かな自分ひとりの穴掘って 和 枝 ①原点にかえって揺する独り酒 豊 子 ①嘘発見機持たなきゃこの世渡れない 安 心 ①春の花愛でる余裕の散歩道 長 仁 ①春ですね赤い紅引きジャンプする 徳 子 ①風になり流されるまま山頭火 義 子 ①生き急ぐようにティッシュを無駄遣い 卓まる ①ベリーグッ絶妙老母の英会話 哲 也 ①妻を黙らす魚の骨を噛み切って 五 貫 ①老兵の暗い轍の万華鏡 重 雄 ①ホッピーが真っ赤な嘘を流し込む 太 郎 ①春雨があの女連れてくる予感 千代見 ①明日という日は自分のために来る ふく子 ①温便座スキンシップに照れ笑い 穂々美
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