平成二十二年 十一月二十日
定 例 句 会 於 アイセル21 |
参加者(順不同)長澤アキラ、稲森ユタカ、曽根田しげる、薮崎千恵子、渥美さと子、勝又恭子、増田信一、小野修市、松田夕介、川村洋未、尾崎好子、杉山光代、高瀬輝男、望月弘、加藤鰹、小林ふく子、鈴木まつ子、畔柳晴康、大塚徳子、岡村廣司、薗田獏沓、瀧進、鈴木千代見、山本野次馬、内山敏子、深澤ひろむ、井口薫、石田竹水、成島静枝、中矢長仁、池田茂瑠、毛利由美、林二三子、永田のぶ男、川口亘、鹿野太郎、西垣博司、安田豊子、市川重雄、森田安心、濱山哲也、川島五貫、酒井可福、栃尾奏子,石上俊枝、野中雅生、牧こはる、荒牧やむ茶、川口のぶ子、斉尾くにこ、森だがやん、那須野正明、恩田たかし、提坂まさえ、萩原まさ子、川村美智代、森下居久美、野中とし子
▼久々に小野修市さんが参加してくれました。相変わらずのニコニコ顔で句会を盛り上げてくれてありがとうございました。
宿 題 「うっかり」 勝又 恭子 選
謝りの言葉の前にでた啖呵 アキラ
うっかりとさっぱりだけが取り柄です信 一
うっかりと度忘れだけがお友達 洋 未
うっかりとちゃっかりだけを使い分け信 一
一万円うっかり入れたお年玉 三根子
うっかりを知らせるブザー又鳴らす さと子
出したはず君への手紙ポケットに 夕 介
ラブレター自分の名前書き忘れ 信 一
答案にカンニングした名前まで 信 一
口車うっかり乗って出られない 洋 未
待ち合わせ忘れて後日怒られる ユタカ
セーターを裏がえし着てバスの中 三根子
夢の中女の名前口走る 信 一
湯舟には水もないのにガス点火 輝 男
ファスナーを締めるの忘れ街歩く ユタカ
五 客
寝過ごした慌てて降りた前の駅 夕 介
風の日に付けて出かけたアデランス 千恵子
ウインクをうしろの人と知らず受け 輝 男
出来てないスイッチ押すの忘れてた 光 代
あの晩に酔っていたから尻の下 鰹
人 位
真実を言ってしまった三合目 アキラ
地 位
正札の0うっかりと見間違え 千恵子
天 位
合づちを打ったらお仲間にされた 鰹
宿 題 『浮 く』 川村 洋未 選
一人だけうまく浮かせるいじめっ子 由 美
年ごろに浮いた話が見つからぬ 居久美
浮き沈みしているブイは君の様 夕 介
羊水に小さな命浮いている 千代見
子にほしい浮いた話の二つ三つ さと子
踏み台になると浮力がつくかかと 野次馬
浮いた金あっさり取られ寿司になりだがやん
そつのない答でいつも浮いている ふく子
灰汁取って自慢の味が出来上がる さと子
家計簿のどこを浮かそか年度末 敏 子
運動会パパの応援目立ちすぎ 光 代
カクテルに口説き文句が浮いている アキラ
私にも浮いた話があったのよ 竹 水
買い替えた財布諭吉が浮かれ出る 好 子
春なのに浮いた話は冬籠り 信 一
風船がふわりふわりと探す恋 千恵子
そうじゃない叫ぶ心が浮いている くにこ
調子のりつい浮き上り本音はき 光 代
歯の浮いた世辞へ笑顔は返せない ひろむ
いただいた不味いリンゴが風呂に浮く哲 也
何かある歯の浮くような世辞がくる 千恵子
源流に無口な石が浮いたまま ふく子
金力で浮かせる石もあるらしい 輝 男
この身体川に落ちてもプーカプカ 信 一
君の膝枕はまるで雲の中 やむ茶
根元まで吸って浮かせる値上げ分 五 貫
浮いた事ないので言えぬ浮き沈み 五 貫
突然の音にビックリけつが浮く ユタカ
妄想が澄むとわたしが浮いてくる くにこ
浮世とは名のみ沈んでばかりいる 博 司
浮き袋かかえて子等は猛特訓 のぶ子
五 客
正論がぷかぷか浮いている職場 鰹
シャッターの裏で店主の浮き沈み 博 司
母姉妹男一人が浮いて待つ 可 福
一人浮く宴会だけど酒はある 長 仁
浮力なら任せろと言う体脂肪 静 枝
人 位
宇宙ならきっとメタボも浮遊する 由 美
地 位
値上げした煙草の煙空高く 修 市
天 位
浮きました命預ける滑走路 薫
宿 題 「他 人」 長澤アキラ 選
深々と他人行儀な通夜の席 まつ子
他人の嘘裏と表がよく見える ふく子
兄弟は他人の始まりかもしれぬ 居久美
あけすけに言うから他人を傷つける 廣 司
職場では他人同士の顔になる 好 子
掛け違うボタン一つが籍を抜く 可 福
見ぬ振りができず他人の世話を焼く 千恵子
他人には見えぬ我が家の火の車 豊 子
他人よりもっと他人の遺産分け 獏 沓
初デートもう他人ではない気分 しげる
他人さまの暮らしと比べたりしない 二三子
秀 四
七人の敵の短所を見比べる 竹 水
秀 三
ボランティア沁みる他人の温か味 哲 也
秀 二
他人まで味方にしたいきび団子 ひろむ
秀 一
他人の手の温もりを知る老介護 やむ茶
宿 題 「ほくほく」 加藤 鰹 選
二等分うまく割れないさつま芋 五 貫
料理下手ホクホク芋の手を借りる さと子
ほくほくの焼き芋かかえ昼休み 洋 未
やき芋と聞いただけでも顔ゆるむ 光 代
ほくほくの芋をほうばる美人妻 安 心
ほくほくの芋食べ喉がカラッカラ ユタカ
民宿で掘りたての芋焼いてくれ 輝 男
ほくほくの芋あつあつに皆笑顔 好 子
さつま芋ほくほく焼けた落葉焚き 居久美
君とボク心ほくほく半分こ 奏 子
紅あずま女心を熟知する 野次馬
ほくほくの焼イモほくほくの笑顔 恭 子
ほくほくのカボチャサラダは妻の味 長 仁
栗おこわ初もの故に恵比寿顔 光 代
ほくほくの栗へ挑戦渋皮煮 静 枝
ほくほくとトロ雲丹穴子サビ抜きでだがやん
大穴を当てれば顔に出るタイプ 好 子
着飾りてほくほく顔の七五三 晴 康
ほくほくは抽選日まであと忘れ 亘
風呂の中ほくほくしたら寝てしまう たかし
ギャンブルにたまに勝ったとご満悦 夕 介
秘密にはきっとできない当りくじ 恭 子
当りくじ妻に内緒で持っている 博 司
一合でほくほく顔が出来あがる 太 郎
ほくほく笑顔内定届き飛び上がる しげる
ほくほくと僕のへそくり喰らう嫁 だがやん
日曜日布団ほくほく二度寝する 奏 子
売れ行きが良くて社長のえびす顔 千恵子
友だちのやさしい言葉ふところに とし子
愛ひとつ足せばほくほく顔の妻 ひろむ
初孫ができて目尻が締らない 弘
うれしいな口コミでくる客が増え 千恵子
裏山へ鍬をかついでほくほくと 洋 未
大きな夢良薬にしてほころびる しげる
二千万辞退するとは変わり者 修 市
陽当りに猫と小判があればよい のぶ男
0の数数えてニヤリ裏口座 やむ茶
天下り退職金の二度三度 徳 子
ほくほく程ないけど今日は給料日 二三子
両の手に握って帰るいい知らせ まさえ
封を切る迄はほくほくしてたのに 廣 司
ほくほくの顔で拾った空財布 泰 史
にやけ顔詰めよる妻に黙秘権 やむ茶
企画書が通ったらしいヤツの顔 薫
ドミノより優しく倒れ込む女 茂 瑠
蹴躓く民主 ほくほくする自民 哲 也
税務署でほくほく顔はさがせない 博 司
五 客
パスポートばあちゃんからも融資受け輝 男
メルアドをついに聞いたぞ指笑う まさえ
おじさんがコロッケ一ケおまけくれ 三根子
クジ当り手足発光してしまう ふく子
二組の祖父母がくれるポチ袋 さと子
人 位
やせたねと言われて笑いつつ否定 由 美
地 位
ぎじ針で奇麗なメダイ釣り上げる アキラ
天 位
北風の中分け合った中華まん 夕 介
軸 吟
じゃがバター半分こして冬を越す 鰹
宿 題 「自由吟」 互 選
⑧すぐ響く人ではないが何故か好き ふく子
⑦冬眠をするのか妻はよく食べる 博 司
⑥ポケットに日和見菌を飼っている さと子
⑤きっちりと返されて来た破れ傘 洋 未
④とげの無い会話が弾む秋日和 輝 男
④あらこんなはずじゃなかった試着室恭 子
③ときめいて胸の具合が悪くなる 五 貫
③強がりは止めた空しさ増すばかり 豊 子
③思いきり見上げて空を広くする アキラ
③人のことああだこうだと言うテング 鰹
③雑用に追われおんなが黄昏る 静 枝
③今だから言える言葉に嘘は無い 廣 司
③輪の中で今日は笑うぞパンの耳 徳 子
②口だけは一丁前のニキビ面 二三子
②未消化のまま日曜の三時半 くにこ
②呼び鈴はレンジへ続く道しるべ 三根子
②伝言がこんがらがって意味不明 千恵子
②燃えつきる酸素がほしい正念場 まつ子
②給料日数日後には返済日 ユタカ
②指折って逝ってしまった人偲ぶ 好 子
①灯台になって幸せ探してる 哲 也
①エリートが一人居座り輪がいびつ しげる
①ふるさとのみやげ重たし無人駅 光 代
①古傷が癒えるラップのリフレイン 太 郎
①七転び八起に生きた敗戦児 のぶ男
①少子化の答え簡単だが言えぬ 茂 瑠
①花マルをつけて明日は誕生日 奏 子
①手を繋ぎ牛歩で進む八十路坂 晴 康
①名もなくて野の花のごと生きる幸 義 子
①追いかけて追い掛けられて時刻む よし子
①楽しくも悲しくもある白と黒 弘
①姑が放ったミケというスパイ 太 郎
①先行きがちらり人生九十九折 進
☆三社合同句会の二次会で歌声喫茶に行ってきました。皆で何歌っていると思います?
ナント。宇宙戦艦ヤマト(笑)