平成二十二年 十二月四日  

たかね、むなぎ、やはた

三　社　合　同 句　会

於　有東公民館

 

 

 

 

 

参加者（順不同）稲森ユタカ、増田まさし、遠藤木犀、新井時枝、松下幸子、伊藤泰史、山本雅子、松永澄江、斉藤才男、松田夕介、設楽亜季浩、望月弘、高瀬輝男、石田竹水、森田安心、市川重雄、八木益代、石上俊枝、渥美さと子、川路泰山、小林笑楽、加藤鰹、瀧進、鈴木まつ子、薮崎千恵子、川村洋未、岸悦子、豊泉ヒカル、下村和光、池田茂瑠、林二三子、勝又恭子、大村利朗、山田迷泡、増田信一、小野修市、中野三根子、寺田志づ江、芹沢穂々美、長澤アキラ、永田延男

 

宿　題　「友　達」　高瀬　　輝男　選

ちゃん付けで呼べば出てくるはげ頭　悦　子

七人の敵が一生友となる　　　　　　まつ子

好きですと言われ友達からオンナ　　亜季浩

友の老い見えても我の老い見えず　　澄　江

メル友のおかげ若さを持ちつづけ　　二三子

親友もライバルとなる椅子一つ　　　千恵子

身の丈に合う友達と肩を組む　　　　和　光

約束だ俺がお前の弔辞読む　　　　　　弘

趣味多彩あんなこんなの友が居る　　竹　水

五線譜を全て使って会話する　　　　アキラ

ちゃん呼びで六十年がすぐもどる　　益　代

親友の証古傷聞かされる　　　　　　利　朗

友達の方が良くなり親離れ　　　　　二三子

クラス会会えば昔のままの君　　　　利　朗

友達の出世に遠く土に生き　　　　　笑　楽

思い出の折々にある友の顔　　　　　さと子

友達の出世は妻や子に言わず　　　　時　枝

友達を呼び捨てにして読む弔辞　　　笑　楽

ケセラセラ愉快な友に生命延び　　　幸　子

ひょうきんな友が輪の中盛り上げる　竹　水

会うとすぐ昔の顔に戻る友　　　　　ヒカル

言い訳へ上手に友の名を使い　　　　泰　山

親友と思っていたの私だけ　　　　　三根子

友達が友つれて来る草野球　　　　　時　枝

友達で困った時の助け舟　　　　　　志づ江

竹馬の友遠く離れて冬の虹　　　　　安　心

メル友の火遊びキズが疼きだす　　　才　男

不景気がピサの斜塔にした知友　　　亜季浩

公園のベンチの友と縁を切る　　　　穂々美

友の層二重に持った妻の羽　　　　　茂　瑠

貸し借りを軽くイエスと云う男　　　安　心

類は友呼ぶのかみんな同レベル　　　信　一

五　客

ともだちに戻れる筈がない男女　　　　鰹

友達はみんな私のレアアース　　　　　弘

友達は垣根の低い苦労人　　　　　　重　雄

友達を裏切る貸した金を悔い　　　　木　犀

着メロに男ポイポイ女郎蜘蛛　　　　迷　泡

人　位

北方に友にはなれぬ国がある　　　　泰　史

地　位

家族より全て語れる友がいる　　　　ユタカ

天　位

嘘一つ言って友達守り抜く　　　　　木　犀

 

 

宿　題　「笑いのある句」

加藤　　　鰹　選

手を握りヤアしばらくと名が出ない　まさし

ほっぺたに昼寝してたと語る皺　　　恭　子

デパ地下の試食で軽い昼にする　　　笑　楽

木枯らしにしがみついてる頭のカツラ才　男

飛ばなくちゃたまにピッタリバスが来る

洋　未

試着室ポッコリおなか引っ込める　　　進

おっかあのしぞうかおでんうみゃあっけ

安　心

レンタルへ恋のイロハを借りに行く　輝　男

値上がりを狙って孫に投資する　　　益　代

女です妻です子供産みません　　　　輝　男

控え目な僕ジャンケンも後で出す　　竹　水

お風呂から出てきた君にあなた誰　　ユタカ

寒干と嫁は練馬で足湯です　　　　　俊　枝

見られたい女を見ると逮捕され　　　　弘

はにかんでいた心臓が今肥大　　　　さと子

タンス預金利子のかわりに手垢つく　安　心

デート中話もせずにメールする　　　修　市

調子いいおならだ六腑吹き抜ける　　　進

ユニクロでシャネルの君に立ち向かう夕　介

エクボではないと百万画素が言う　　　弘

例外も美人薄命まだ元気　　　　　　俊　枝

ありゃりゃりゃりゃ俺より高いポチの服

千恵子

抜歯後も麻酔が残るハニフヘホ　　　利　朗

主婦業が上手になったうちのパパ　　千恵子

歩きだと忘れて買った米五キロ　　　恭　子

妻の愚痴お経と思い手を合わせ　　　信　一

悪酔いをしそう所長の歌曲聴く　　　和　光

五　客

いびきやみ生きているかと確かめる　時　枝

マニキュアをぬってる方がパパだった三根子

お隣りのパンツ舞い込み投げ返す　　雅　子

呆けたって貸したお金は忘れない　　信　一

苦しくも酒飲む金は工面出来　　　　修　市

人　位

キスだけで終わり勝負のパンツ泣く　時　枝

地　位

ばあちゃんち同じリモコン三個ずつ　洋　未

天　位

再婚を何回するのお母さん　　　　　のぶ男

軸　吟

海老蔵とあだ名が付いた酔っ払い　　　鰹

 


宿　題　「　駅　」　設楽　亜季浩　選

ダイエット駅の階段駆け上る　　　　洋　未

駅弁の土産できょうの夕ご飯　　　　益　代

デパートの駅弁買って旅気分　　　　益　代

縁起良い駅名まちを活気づけ　　　　和　光

ローカルの改札僕の始発駅　　　　　才　男

ハネムーン駅のホームで宙に舞い　　まさし

さよならを涙で告げた村の駅　　　　修　市

停車場で方言浴びて生き返る　　　　信　一

花一輪季節感じる無人駅　　　　　　時　枝

遠距離の恋を結んでくれた駅　　　　澄　江

過疎の駅きょうは朝市にぎやかだ　　洋　未

駅弁が地方の顔で出迎える　　　　　俊　枝

長閑さにホッと一息無人駅　　　　　利　朗

仮面つけしぞーか駅に降りたボク　　穂々美

鈍行の駅にも花は咲いている　　　　アキラ

方言で地産を買った道の駅　　　　　　弘

雨の夜ステキな出逢いくれた駅　　　二三子

旅終わりほっと息つく帰着駅　　　　ヒカル

乗り過ごし改札口をＵターン　　　　ユタカ

ひとり旅終着駅に舞う落葉　　　　　時　枝

駅弁の箸が発車で転げ落ち　　　　　のぶ男

方言のおばちゃんが売る道の駅　　　竹　水

独り待つ着ぶくれ母の無人駅　　　　重　雄

駅馬車はどんな駅かと子供訊く　　　重　雄

発車ベル駅の立喰いせわしすぎ　　　まつ子

執着の駅であなたを待っている　　　恭　子

ガンダムが居る間だけ流行る駅　　　　鰹

ローカルの旅駅弁とワンカップ　　　笑　楽

見送りはいつも改札口の前　　　　　ユタカ

五　客

着ぶくれを呑み込む朝の蟻地獄　　　さと子

待ちぼうけ駅の西口東口　　　　　　　鰹

駅長がおさるだったりねこもいる　　三根子

賑わった新婚旅行熱海駅　　　　　　澄　江

駅で待つ君の手招き笑ってる　　　　利　朗

人　位

飲んで吐く駅はドラマを見て無言　　まさし

地　位

丸を書きここが駅だよ縄電車　　　　雅　子

天　位

戦いの顔をはき出す朝の駅　　　　　ヒカル

 

 

合　点　賞

一位　　新井　時枝

二位　　稲森ユタカ

三位　　川村　洋未

四位　　加藤　　鰹

五位　　望月　　弘

六位　　大村　利朗

七位　　遠藤　木犀

八位　　豊泉ヒカル

九位　　増田まさし

十位　　山本　雅子

十一位　松永　澄江

十二位　中野三根子

十三位　増田　信一

十四位　　八木　益代

十五位　　永田のぶ男

十六位　　小野　修市

十七位　　市川　重雄

十八位　　渥美さと子

十九位　　斉藤　才男

二十位　　石田　竹水

二十一位　森田　安心

二十二位　小林　笑楽

二十三位　伊藤　泰史

二十四位　石上　俊枝

二十五位　薮崎千恵子

次　　点　勝又　恭子

 

▽年末恒例となりました三社合同句会。今回も大勢の参加者で盛り上がりました。年に一度ですがこうして他吟社の皆さんと一緒に川柳とお酒を楽しむことが出来るっていいなあと思いますね。今回お世話下さった八幡川柳会の皆様、ありがとうございました。

▽今回特筆すべきことは二十九才の稲盛ユタカ君が合点で二位に入ったこと。川柳を始めてわずか一年で立派立派。パチパチパチ