平成二十三年   七月十六日 た か ね 定 例 句 会

於 アイセル21

 

参加者(順不同)薮﨑千恵子、森下居久美、勝又恭子、望月満月、松田夕介、高瀬輝男、望月弘、中田尚、長澤アキラ、稲森ユタカ、尾崎好子、増田信一、川村洋未、林二三子、加藤鰹、山本智子、市川重雄、中野三根子、曽根田しげる、荒牧やむ茶、八木益代、瀧進、小野修市、南天子、畔柳晴康、井口薫、佐藤香織、岡村廣司、中矢長仁、成島静枝、大塚徳子、薗田獏沓、石田竹水、酒井可福、西垣博司、鹿野太郎、川島五貫、安田豊子、小林ふく子、池田茂瑠、濱山哲也、川口亘、鈴木千代見、深澤ひろむ、斉尾くにこ、中川司、鈴木まつ子、永田のぶ男、山口兄六、山本野次馬、谷口さとみ、佐野由利子、那須野正明、川口のぶ子、恩田たかし、川村美智代、森だがやん、石上俊枝、野中雅生、提坂まさえ、萩原まさ子、野中とし子

 

★多数決投票により句会参加費は100円(会場費、コピー代)と決まりました。今後はお茶お菓子など会からは出しませんので各自用意して下さいね。って、何だか遠足のきまりみたいですね(笑)先生~バナナは?

 

宿 題 「た ま ご」 川村 洋未 選

たまごからもう決まってる将来が  信 一

卵焼き焼くたび味が違ってる    二三子

軒下のたまご飛び立つ日を待とう  輝 男

玉子かけご飯で済ます妻の留守    鰹

プロ野球金の卵と孫信じ      二三子

不甲斐ない巨人にビッグエッグ揺れ やむ茶

満月の夜に珊瑚の大乱舞      好 子

水槽に世間知らずでいるたまご   千恵子

いい朝だつるんと剥けたゆで玉子   鰹

子育てが大変だったたまごっち   恭 子

まだたまご五輪目指して修業中   千恵子

たまご顔大昔なら美人です     信 一

抱卵をしすぎた卵飛び立たぬ    アキラ

ウニイクラやっぱり蟹も棄てがたい やむ茶

家中で歓声上げた初たまご     輝 男

得意ですたまご焼きあとハムエッグ 信 一

もう一度たまごの肌へ戻りたい   智 子

ウニイクラ小さいやつが尊ばれ   居久美

入念にケアしてもっちりたまご肌  ユタカ

好物がたまご料理で安上がり    夕 介

実験はしないでおくれ医学生     尚

目玉焼き上手に焼けたから元気   恭 子

言うことを聞かぬ卵が孵化しない  千恵子

研修医注射しますと声震え     夕 介

オロナミンCと玉子の合せ技    やむ茶

ウニイクラぜいたくに乗せ誕生日  二三子

たまごから一人前の声がする    居久美

 

大卒も金のたまごをうらやんで   重 雄

ゆで玉子男児おでこで殻を割り   好 子

伊達巻に挑戦しようこの冬は    二三子

五 客

暑いから茹ってしまいそうたまご  居久美

効き目より講釈多い玉子酒     益 代

炊きたてへたまご掛ければ五つ星  智 子

任せます卵といえど医者は医者   夕 介

虎視眈々たまご社長のイス狙う   居久美

人 位

後継ぎのタマゴ孵化せず別の職   二三子

地 位

月末は卵料理が命綱        夕 介

天 位

朝目玉 お昼オムレツ 夜は生    三根子

 

 

宿 題 「おしゃれ」  尾崎 好子 選

梅雨晴間ちょっとめかして行く句会 静 枝

手を繋ぐ人もいないがおしゃれする 洋 未

欠点を全部隠している化粧     信 一

紅をひきうれしく揺れるイヤリング 香 織

おしゃれした犬を誉めあう散歩道  千代見

それなりの城を守ってしゃれてみる ふく子

生臭い首を真珠で飾ります     茂 瑠

ニューモード背のファスナーに締め出され   進

シンプルなおしゃれ小粋な男帯   豊 子

語り部のきれいな正座ふと気付く  太 郎

お洒落して若く見せたい時があり   亘

心にもおしゃれして行く参観日   ひろむ

朝食はクロワッサンにハーブティー ユタカ

ひまわりとゴーヤの陰でジンライム さとみ

自家製の野菜おしゃれに盛り付ける 益 代

振り向けばオシャレ上手な男の子  智 子

フラダンスするバアチャンは若くなる竹 水

ジーンズの膝にっこりと顔を出す  可 福

本当のおしゃれ見えないところから 恭 子

それとないおしゃれで気品見せている二三子

俺よりもポチがお洒落になっている やむ茶

婚活にファッション雑誌手放せぬ  野次馬

ペアルック新婚気分まだ抜けず   まつ子

婆ちゃんは服に合わせてメガネ着る 長 仁

おしゃれして閻魔様の気を引こう  獏 沓

五 客

お洒落していても尻尾は隠せない  アキラ

厚化粧し過ぎ夫が通り過ぎ     信 一

路地の奥おしゃれな店がお気に入り 三根子

マフラーを粋に結んでおしゃれする 獏 沓

着飾って鏡の奥のがらんどう    くにこ

人 位

若作り正念場ですクラス会     哲 也

 地 位

着飾って和服の裾へ風を入れ    のぶ男

天 位

落ち込んだ心に着せる一張羅     五 貫

軸 吟

横浜や神戸おしゃれな街が好き    好 子

 

 

宿 題 「寄 り 道」曽根田しげる 選

寄り道は父のくせですコップ酒   三根子

寄り道が好きで此の街の文化知る  輝 男

寄り道をして得をした拾い物    好 子

寄り道の訳は聞かない粋な人    智 子

寄り道も出来ぬ原発登下校     重 雄

寄り道のキュウリ畠が参考書    智 子

満開の花に寄り道したくなる    益 代

寄り道が好きな八十路のズック靴  やむ茶

寄り道も門限気にし落ち着かぬ   晴 康

ちょっと寄る店で財布がカラになる ユタカ

寄り道をしたな焼場へまだ来ない   弘

デパ地下の避暑の寄り道試食品   重 雄

寄り道をしたから元に戻れない   のぶ子

寄道はやめろやめろとカンを蹴る だがやん

寄り道のつもりがはまりこんだ道  居久美

露天市掘り出し物に小半日     獏 沓

午前様大人の寄り道は高い     由 美

寄道をし過ぎ今だにまだ一人    信 一

寄り道にかこつけて知る浮気虫    亘

道草の途中で妻に拾われる     アキラ

寄り道へ良妻賢母捨てて来た    くにこ

寄り道をしたのは私悔いもない   天 子

寄り道の気ままな旅がまだ続く   長 仁

寄り道をする度ヒント拾ってる   廣 司

脚を止め昭和を探す裏通り     やむ茶

一寸だと言って梯子の二、三軒   二三子

寄り道で見つけた生きていくヒント 恭 子

寄り道へカーナビ臍を曲げている   弘

寄り道の靴ですべてを飲みました  満 月

寄り道のため毎日仕事に行く    洋 未

二三箇所もう寄り道を決めて出る  好 子

五 客

寄り道が楽しかったね二十才前   安 心

寄り道が好きでいつでもスカンピン  鰹

寄り道のお陰で増えた知恵袋    千恵子

寄り道の場所に磁力があるらしい  恭 子

寄り道で極めた業にある光     ふく子

人 位

寄り道が大好きだったランドセル  三根子

地 位

寄り道をしてストレスを置いてくる 千恵子

天 位

寄り道も無駄でなかった子の育ち  千代見

 軸 吟

寄り道でわたしの視野が広くなる  しげる

 

 

宿 題 「 節 」(表現自由)

高瀬  輝男 選

彼女への想いも今は節電中     ユタカ

節電のプロを自負する戦中派     薫

節穴が覗きなさいと開いている   可 福

節穴が私のことをみつめてる    三根子

節目には優しい母がいつもいる   ふく子

節操を守り通した子育て記     まつ子

関節にせっけんつけて抜く指輪   由 美

節電の原発恐い思案橋       重 雄

ケータイも過ぎて節度が守れない  由利子

金のある方へと進む股関節     太 郎

人生の節目節目にある涙      哲 也

誰にでも出来る節電国の為     廣 司

リセットの出来ぬ季節を熱くする  アキラ

節電をします原発やめてくれ    竹 水

人生の節目に元気ありがとう    千代見

節度ある暮らし寝る前飲みに行き  獏 沓

四大節消えて民主の波が寄せ    重 雄

日本一譲れぬ焼津鰹節       廣 司

節約の裏で豪華な主婦ランチ    恭 子

節操を欠くと人から奇異にされ    亘

節操のない大臣に抉られる     太 郎

 五 客

節穴のカメラに気付く海の家    静 枝

節々の関節外す日曜日       徳 子

先人の知恵を拝借する節電     居久美

お節介の友も便利な時もある    長 仁

シーベルト茶っきり節をいらつかせ 博 司

 人 位

節くれの母の両手に血が通う    徳 子

 

地 位

節約でスリムになって預金増え    洋 未

 天 位

節くれた手だ 信用のできる手だ    鰹

 

 

宿 題 「自 由 吟」 互  選

⑦待合いの雑誌パズルも解いてある 可 福

⑦雑談になると普段の顔になる   博 司

⑥ドクダミもブーケになった夢を見るくにこ

⑥質問をするとお金を取られそう  さとみ

⑥何もかも不器用だけどそこが好き 信 一

⑥深読みはしない真っ赤なバラのトゲ義 子

⑤梅雨時は意見の違う膝の愚痴   竹 水

⑤墓参り誰もやさしい人に見え   洋 未

④遠い夏シュワッととけているラムネ夕 介

④良心が痛むからまだ大丈夫    恭 子

④いい話聞いても消化出来ぬまま  よし子

④次々と人生の波追いかける    三根子

④頂点に立つとあぶない自己過信  千恵子

③優しくしたら優しくなった夫   静 枝

③炎天下ペットボトルが常備薬   居久美

③冷え性を抱きしめている熱帯夜  やむ茶

③スイーツに女の足が拿捕される   弘

③伸びきったゴムになってる熱帯夜 哲 也

③低金利こっそり貯めたのに非情  由利子

③休日を彩る庭のプチトマト     鰹

②原発の汚染紙面の目玉欄     重 雄

②二行目で心の窓を閉じておく   修 市

②空白を包む風呼ぶ妻を呼ぶ    満 月

①原発のない海外へ疎開する    のぶ男

①蛍狩帰りは恋の灯が点り      進

①梅雨明けへ目からしょっぱい汗が出る

好 子

①退院日鏡の顔に薄い紅      千代見

①まだいける青葉若葉がそそのかす 五 貫

①仮設から必死ですよと海を見る  アキラ

①後少し生きて美味しい酒を飲む  長 仁

①赤貧に妻はやりくりうまくなり  廣 司

①金と運縁が無いけどまだ元気   晴 康

①赤い実が欲しくて太い枝を描く  茂 瑠

①自転車が楽しく通う教習所    由 美

①夏の夜ビールの泡が持つ自信   ふく子

①見ない振りして洗濯機ONにする 豊 子

①花火舞う日本全国アトムの子   兄 六

①ああ言えばこう言う持論正当化  獏 沓

①実を付ける嵩へ推敲くり返す   まつ子

句会終了後「納涼飲み会」例年はビアガーデンへ行くのですが、今回は静岡駅前の「だんまや水産」へ。3000円で飲み食い放題でみな大満足でした。