静岡川柳たかね 巻頭沈思考バックナンバー
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「 エンジョイ!蚊帳ライフ 」 加藤 鰹

 自慢じゃあないが、僕の小さな家にはエアコンが三台もある。リビングと二階の寝室と子供部屋。数年前一戸建てのマイホームを購入した際、静岡では有名な空調メーカー(菱○設備)の会長さんである妻のお父上がプレゼントしてくださったのだ。
 しかし!僕の妻は『エアコン嫌い女』。宝の持ちぐされとでもいうのか、夏でも冬でも使ったことがない。
 僕はエアコン大好き人間なのだが、残念ながら僕が寝ている部屋にはエアコンは設置されていない。夏は三十度以上、冬は0度近くまで冷え込む“とってもナチュラルな部屋”なのだ。
 先日、リビングの温度計を見たらなんと三十五度!『おい〜、クーラーあるんだから使おうぜ〜』と言ってみたのだが、『気のせい、気のせい、シャワーでも浴びておいで』と、まるでオシム監督のような厳しさである。

 そんな僕の夏の必須アイテムが『蚊帳(かや)』。ずっと蚊帳が欲しくてあちこち探し回った。大きなホームセンターや田舎の布団屋さんも訪ねてみたが置いていない。ネットオークションや骨董市には時々出品されるものの、たいがいボロボロで何だか気持ちが悪い。
 三年ほど前、そんなことを副会長の望月弘さんに話したら、「なんだ、蚊帳なら家に使っていないヤツがあるからあげるよ」と、さらりと言う。まさにヒョータンから駒。思いがけず憧れの蚊帳をゲットした。
 蚊帳を吊って、扇風機をかけて、蚊取り線香を焚けばもう快適な“秘密基地”である。BGMに好きな曲を流してごろ寝しながらウイスキーオンザロックをカラカラッと鳴らせば完璧。畳むのがちょっと面倒なので、翌朝出勤が早い時には吊れないが、週末には『蚊帳ライフ』をエンジョイしている。

それにしても今年は嬉しい夏だった。僕の母校であり、長女が現役三年生として通っている静岡県立静岡商業高校が三十二年振りに甲子園出場。第一回戦を勝ち抜き“波メロディ”がアルプススタンドに響き渡った。
 そして、たかね400号記念川柳誌上大会。昨年末から募集を始めたが、投句がなかなか集まらずに心配していた。しかし、蓋を開けてみれば全国から三百名を越す参加者があり、ホッと胸を撫で下ろした次第。
ご多忙の中選句に協力下さった先生方、長期に渡り大会広告を掲載してくださった新葉館出版ほか、全国の結社の皆さん、そしてご参加下さった皆さんに心より熱く御礼申し上げます。
たかね川柳会は五百号に向けて出航します。今後ともご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。
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(2006/09/25(Sun) 22:21:57)

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