静岡川柳たかね 巻頭沈思考バックナンバー
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ある疑問 高瀬 輝男

 無脊髄で複数の翅、そして複数の脚を持つというのが、いわゆる「昆虫」と称される条件のようである。そして私の目の前を小さな小さな、名も知らぬ虫が翔んでいる。それこそ身体全体の大きさは1ミリにも満たぬゴマ粒よりも小さな虫である。多分昆虫の一種と見ていいだろう。
 と、すると幾つかの疑問が湧いてくる。こんな小さな虫でも何かを食べるとか、何かの方法で“食”が絶対に必要である。更には飛んでいるという事は翅も必要だ。また、当然子孫を残さなければならない。その為にはメスとオスが居るだろうし、或いは巣や卵なども考えられる。
 わが家での最大のレンズを以ってこれ等を監察しようとしたが、四倍ぐらいでは何一つわからない。食事の方は吸うとか飲むという手もあるし、巣など別に必要ないのかも知れない。
残された問題はどういう方法で子孫を残すか?である。どうも助平の私はこうなるとセックスの方へ頭が行ってしまう。こんなゴマ粒にも満たない生き物に性器というものがあるのだろうか?いや、無とするならば子孫は残せない。また、卵からとするならば母体自体がゴマ粒ほどの大きさなのにどんな卵を産むのだろうか?それより性交というものは・・・?等など考えると眠れなくなってしまいそうだ。
 クラゲの研究でノーベル賞を戴いた学者が出たが、私もこの小さな小さな生物を研究してみたいものである。惜しい事にどうも私の頭では一寸無理なようだし、研究に必要な用器具を手に入れる程の財産もない。
 止むを得ず、残念ながらノーベル賞は断念の外なおようだ。どなたか私に変って研究して頂きたいもの。せめて子孫を残す方法とか手段を私が生きているうちに知りたいと思っている次第。 

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(2009/02/22(Sat) 13:35:15)

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