静岡川柳たかねバックナンバー
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えりゃあ気になるなよみんな遊びゃええ 山田 ぎん
二尺玉アンエットンの叫び声      長谷川寅吉
ヒドロシーマンボ抜ければヒズラシー    長谷川寅吉
やあっとで来たにべんこうはあ帰る   柳沢平四朗
おおぼったい顔はゆんべの熱帯夜    柳沢平四朗
ほんきもちちいっとらっつおんくんさん   鈴木まつ子
草んぼこへえびろばあさん踏んずばす  鈴木まつ子
えんどうはみりいほほええこわぁとなぁ 石上 俊枝
きょーびの子おぞい頭でこまっしゃくれ 堀井 草園
早やー話しがゆっくらおせーてる    堀井 草園
ウォームビズまた服買わにゃいかんじゃん加藤  鰹
自民党勝ちすぎおとましい予感     加藤  鰹
植木屋を呼ばざあ松んやぶせってゃー  中安びん郎
八十じゃひゃあ駄目でーれいのけにゃ〜   中安びん郎


ちゃっきり しぞ〜か弁川柳 | Link |
(2005/10/16(Sun) 15:31:29)

十月十五日 十月定例句会
      於 駒形神社社務


席 題  「昼ごはん」  川村 洋未 選
昼飯に鮪の刺身たまに付き     びん郎
二日酔いだから昼飯まで抜いた   茂 瑠
コンビニを日本の昼が太らせる    弘
うな丼を一人で気張る昼ごはん   梨 絵
おばちゃんは凄いぞランチバイキング 鰹
その昔迷路で食った昼のめし    鐘 雄
晩酌に備えて昼は腹八分       弘
昼めしへ欲は食べないゴマ茶漬け  平四朗
お茶漬けがいきいきしてる妻の留守  弘
働きバチのエサ本日もAランチ    鰹
妻が拗ねランチは列のラーメン屋  平四朗
はいランチ三日続きのカレー出る  しげる
昼飯をスーパーで買う地下足袋で  びん郎
沢庵の匂い広げた昼ごはん     茂 瑠
昼ごはん課長の後をついて行く   由利子
思春期の弁当箱にある絆       弘
祭りずしさらって孫と昼にする   茂 瑠
チンをして食べてと妻の走り書き   弘
学校へつくとすぐ食う昼ごはん   のぶ男
妻の留守ごそごそ探すカップ麺    鰹
愛情が弁当箱で蹴躓く        弘
幼稚園昼めしなしのもう帰る    のぶ男
昼飯のカレーを父は箸で食べ    びん郎
老妻の尻昼ごはんより重い     泰 山
旅の空昼はホームのそばで済み   泰 山
 

宿 題 「魅  力」  佐野由利子 選
当たる人あるから魅力宝くじ    登 志
花道を歩くと駄馬もチャーミング  大 鯉
毒少し持つ女性には男寄る     廣 司
その瞳モンローよりも素敵だよ    鰹
魅力ある美人候補に人が寄り    寿 恵
ほんのりと酔った女将にある魅力  敏 子
みつめてる君の瞳がしゃべり出す  三根子
シグナルの上手な指でラブコール  泰 山
仮免で魅力チラリと赤いバラ    のぶ男
健康で豊満な胸魅力です      穂々美
美人の湯にとっぷり浸かる妻その他 昌 利
浅草の情緒が人の波つくる     澪 子
ユニクロを着ても視線が寄ってくる  弘
かあちゃんの魅力はボディー太目です洋 未
改革の魅力へたぎる力コブ     猛 郎
何と言おうと銭が一番魅力だな   輝 男
地下室に魅力のワイン眠らせる   玲 子
魅力あるへそに出合ったことがない  弘
童顔の才気世相を真っ二つ     平四朗
魅力ある言葉に人は動かされ    のぶ子
一癖が容姿端麗引きたてる     のぶ男
フランクの低音いまも耳の底    梨 絵
札の束人歪ませる魅力持ち     廣 司
けれんみのない毒舌にある魅力   澄 子
ヨン様の魅力未だに掴めない    よし子
歳なりの魅力備わるお人柄     獏 沓
あっけらかん笑う八重歯が大好きさ 重 雄


 五 客
ないものに惹かれてしまう恋心   亜季浩
若さっていいな清々しい素肌    輝 男
何やかや言えど惹かれるカネと美女  薫
魅せられた詩集いつでもふところに 梨 絵
喪主の座の白いうなじにある魅力  一 尾
 人 位
信念に生きる男の仁王立ち     平四朗
地 位
琉金の品やかに舞う水の天     泰 山
 天 位
優しさを秘めて微笑む片えくぼ   重 雄



宿 題 「秋の味覚」  望月 鐘雄 選
松茸が好き国産で無かろうと    びん郎
栗ごはん似せたさつまの得意顔   穂々美
口いっぱい秋が広がるマスカット  美弥子
しみじみと秋の夜長の夫婦酒    泰 史
どぶろくが秋の味覚を薄くする   昌 利
松茸の売場大きく深呼吸      由利子
焼き秋刀魚銚子一本追加する    一 尾
松茸が一番毒じゃなかろうか    五 貫
夕焼けとりんごはやはり赤が良い  三根子
もう秋か飲み屋はメニュー衣替え  亜季浩
天高しつい食べすぎた皮下脂肪   由利子
芋煮コトコトふる里の秋にする   圀 彦
松茸は展示物だとうちの辞書     薫
潮時と値切る松茸香り失せ     しげる
栗めしへほくほく顔の皺となる   大 鯉
盗み食いの柿は格別甘かった    豊 子
春夏に秋の味覚が飛んで来る    重 雄
秋茄子を嫁と姑が譲り合い      弘
キノコ取り熊より怖いスズメバチ  徳 子
無為無策ナシの皮むく昼下り    は な
ふぐちりも秋の味覚に入れてやる  重 雄
嫁ぐ娘をじっと見送る木守柿    太 郎
サンマ焼くテロのニュースを聞きながら 尚
フグ泳ぎ鍋の底から胃の底へ    のぶ男
カロリーを秋の味覚がかき乱す   澄 子
ダイエット味覚の秋へ小休止    登 志
デザートはみかんと決めた運動会  居久美
不揃いの膝が並んだ栗御飯     草 園
松茸で騙すエノキの倦怠期     兄 六
秋の灯に一膳多いとろろめし    のぶ男
渋柿を盗み横恋慕の涙       兄 六
 五 客
秋風が旬を呼び出す吊し柿     平四朗
ぶどうには切れない縁が絡みつき  穂々美
早生みかん乙女心を噛みしめる   野次馬
寝たきりの母にぶどうを剥いてやり  弘
報知器が睨む団地の塩秋刀魚    野次馬
 人 位
ドスコイドスコイ秋の味覚が押してくる
                 徳 子
 地 位
花咲蟹 禁酒の紙をチョッキンナ    鰹
 天 位
日本の風だなサンマ焼いている   泰 山



宿 題 「そっくり」 柳沢平四朗 選
そっくりと言われ淋しいピカソの絵 のぶ子
声色を真似てテレビがよく稼ぎ   圀 彦
上司似のサルに思わず頭下げ    博 司
まだ飲むのー母妻娘三代記     五 貫
姿見に母そっくりの背の曲がり   幹 子
飼い主が犬に似てくる散歩道     薫
そっくりに画かれた似顔では不服  廣 司
青春を耳を揃えて返してよ     静 枝
金太郎飴がはびこる永田町     圀 彦
離婚した母の二の舞してしまい   よし子
被害者は僕手配書に丸写し     政次郎
亡父の来た道そっくりなボクの道  猛 郎
紛れもない絆母娘の瓜二つ     豊 子
世継ぎとは名のみそっくり負債負う のぶ子
初デート夕べの電話母さんよ    重 雄
泣き笑い似た者夫婦晩成期     豊 子
そっくりに真似たピカソの絵が笑う 玲 子
本物ではないが本物偽造券     まつ子
争えぬ遺伝子世辞を知らぬ口    輝 男
悲喜劇を分けて双子の人生路    梨 絵
母と娘へ姉妹ですかと世辞がくる   弘
そっくりな雲を見詰めて洗う墓   太 郎
いい寝息やっぱり父に生き写し   しげる
財産を天へそっくり親心      太 郎
そっくりで話が合わぬ黒電話    亜季浩
僕に似たのろまで同じ猫舌で    茂 瑠
よくもまあ何かに似てるお大根   亜季浩

五 客
姉さんを見れば想像付く未来    兄 六
父親似ですねと言われ娘が拗ねる   鰹
噛み合わぬ苦さ倅と電話口     一 尾
老母に良く似た人がいるケアハウス 由利子
プライドをそっくり奪う求人誌   五 貫
 人 位
里の子等親の名前はすぐ解る    一 尾
 地 位
禿具合父の名前で呼ばれてる     弘
 天 位
妹の足の形に父がいる       三根子
 軸 吟
アリバイの証他人の空似です    平四朗


宿 題 「自 由 吟」 互  選
D目の前を歩いて人の邪魔をする  のぶ男
Cいざという時のお面は持っている 梨 絵
Cせっかちで困る我が家のカレンダー澄 子
C旅鞄我が家の音にほっとする   獏 沓
B痩せた詩の秋をつないで綴じる秋 茂 瑠
Bサテ風よどんな話題を連れてきた 輝 男
B申し訳ないお多福に介護され   太 郎
B人生の真ん中ですよ今が旬    義 子
B躓いた足がピエロを演じ切る   豊 子
Aさよならが言えずあなたが遠くなる三根子
A政界も徐徐に女が強くなり    泰 山

定例句会 | Link |
(2005/10/16(Sun) 15:21:21)

「夜の虹&月」           金田 政次郎
夜の虹月に仄かな輪をかける       静 岡
外光に円形ドームある祈り
強烈な月の打球が目に痛い
幸福を月が注いだいい眠り



 「座 右 銘」            岡村  廣司
法話聴く度に変わった座右銘      焼 津
この皺の中へ隠そう忍の文字
絞ったらまだ少し出る正義感
敵だって頑張ったんだ讃えよう



 「雑  詠」            馬渕 よし子
険悪な空気追い出す換気扇       浜 松
勿体をつけて噂へ価値をつけ
種蒔いて実った頃に邪魔にされ
建前と本音掴めぬヤジロベー



「秋 の 月」             真田  義子
虫の音にいやされている秋の月         仙 台
花一輪人恋しくて秋の月
旅に来てまた懐かしむ秋の月
もう一度心を許す秋の月


 「自 由 句」             山本 トラ夫
退院後好きなものから食べる癖     長 泉
一人泣きはやばや終わる肝試し
振袖は嫌だと言うが嬉しそう
今生の別れを告げに着るスーツ


「雑  詠」            江川 ふみ子
思案するたびに二本になる道よ         函 南
飛び出してみようか心晴れるかも
健康法どれもためして病んでいる
行き止まり戻れぬ足を考える


 「雑  詠」             鈴木  澄子
手がかりを求めてのびる豆のつる    浜 松
リサイクル出来たらいいと願う骨
オブラート承知している嘘を呑む
住所変更気分もチラと改まる


「自 由 吟」            寺脇  龍狂
災害が苦手らしいなブッシュさん     浜 松
投票日お選挙という氏育ち
いま頃になって汗かくジャイアンツ
誘われて義理で並んだ地球博


 「遠 い 夏」             鹿野  太郎
おんぶして腰が抜けそう台所      仙 台
チューニングまごつく思春期の鼓膜
西瓜切る祖母に合わせる蝉しぐれ
ウォッチング僕らは竜田揚げに見え


 「舶 来 品」           薗田  獏沓
夏草に何種か混る外来種           中川根
外出はシャネル パジャマはバレンチノ
隣の娘迎えベンツの側で撮り
韓国の海苔で巻く寿司シャリが見え


 「飲  む」            西垣  博司
四季と喜怒哀楽酒がついてくる        静 岡
大吟醸よりも財布がパック酒
憂さ一つ舌で溶かして胃に流し
酔うほどに本音を出して後で悔い


「夏 の 夜」            成島  静枝 
イジメかも知れない真夜中の吐気     千 葉
溜め込んだ毒気を散らす水枕
地球博行かずに終る月見草
月見草ちょっとクールな人が好き


 「  秋  」             山本 野次馬
秋の海思い出だけが転げ落ち      函 南
ダイエット終わりを告げる秋の風
秋の空大きく開く深呼吸
秋型に胃袋変える微調整


 「  秋 」            中田   尚
サンマ焼く煙にこめる恨み節         浜 松
秋風がさむい小泉も清原も
秋の空台風君に蹴とばされ
ヒゲのびて食欲も出て秋が来た


 「  秋 」             内山  敏子
胸のうちすっきり洗う秋祭り         浜 松
秋風へ心の窓を広く開け
垣根から声かけられて秋の風
ETが降りて来そうな月明り


「邪  心」            尾形  奏子
禁断の果実私もイヴになる        天王寺
この先は闇とわかっている船出
凛としてすじの通った刺がある
振り向けば愛されてこそ女


 「ボ ニ ー」             山口  兄六
君の名も今では海の彼方だね      足 利
猿二匹もうすぐ愛がやってくる
目指すのは甘いお菓子の待つゴール
生と死の境界線でかくれんぼ


 「夢のあと」            井口   薫
夏おわる蝉はお腹を空に向け         袋 井
揺れてます今朝みた夢がリアル過ぎ
掴み損ねたゆめの尻尾が手に残る
押入れで邪魔にされてる旅カバン


 「自 由 吟」            鈴木  智美
言い訳はどんどん作る不精者         伊 豆
胸を張るためだ暑いが化粧する
少しだけ尾ひれをつけて盛り上げる
黄金虫蔵など建てず金貯める

「蝉 時 雨」            鎌田  一尾
味噌汁の香り平和な朝を呼ぶ       山 元
しがらみと義理には勝てぬ熨斗袋
縺れては解ける夫婦の綾の糸
ケロイドが疼くあの日の蝉時雨


 「残  暑」            横山  昌利  
音だけで夢が膨らむ花火好き        相 馬
どんぶりを叩き思想のない残暑
生きること死ぬことガンを告知する
素っ気ない妻の返事に身構える


 「自 由 句」            竹内  さき
橋渡るわたしの心風にのせ          浜 松
秋茄子と命の話したりして
埋もれ木の森わたくしを脱ぎ捨てて
泉の森コインドラマの中で遇う


 「  雲  」            升  ますや
雨雲に包まれ妥協案消える          気仙沼
薄雲になって結論見えてくる
話し合いまとまりそうな雲の色
秋空の四隅へ響く応援歌

年寄りの暑い寒いと閉じこもり     寺田  柳京
髭剃って外を歩いて来なさいよ      静 岡
慾で抱く石の重さにさいなまれ
桜散り只の雑木になりました
老いらくの魚籠を持たない魚釣り


 「雑  詠」         滝田  玲子
運動会ビリでゴールに湧く拍手     浜 松
国技館モンゴル熱がでかい顔
ライバルの風で止まったかざぐるま
さわやかな風がむかえる無人駅


 「シナリオ」            高橋  春江
窓際で正論はけど届かない           袋 井
二番手につけて勝算腹の中
フリーター意味の割にはゴロがいい
シナリオも少し狂ったメス騒ぎ


 「雑  詠」            竹内  登志
茶摘み歌消え開発の多数決          浜 松
人並に肩書貰う診断書
失意の日酒で逃げてる仮の刻
若人の夢一杯の好奇心

「胸  中」            安田  豊子
過去の絵が戻る町なら歩きたい      浜 松
他人ごとの様に時効の話する
里の駅会える筈ない人想う
ありがとうその一言に癒される


 「ちょっとしたこと」      増田  久子
ヘアカラーからすの濡れ羽色はイヤ   焼 津
プレハブに欠ける木の香と畳の香
退庁は五時きっかりという冥利
頼まれて犬と散歩の道で蛇


 「こぼれる」            大塚  徳子
鈴虫の本音が響くラブコール         仙 台
白紙撤回余白に涙のあとがある
放漫な乳房こぼれる風呂上がり
嬉しくて涙をこぼす笑みこぼす


 「新 し い」            設楽 亜季浩
新しい恋でコロッと古い傷          静 岡
新しい風を待ってる総選挙
ITの先生になる新社員
新札が勿体なくて使えない

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虎竹抄 | Link |
(2005/10/16(Sun) 14:45:23)

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