三月十八日 定例句会 於 駒形神社社務所
席 題 「ぶしょったい」 加藤 鰹 選 何となく妙な香りの独身寮 洋 未 万年床にしらみがわいた話きく 梨 絵 一ヶ月毎にトイレの掃除する 弘 独り者茶碗洗った事がない 輝 男 はきだめの様な孤室が住みやすい 泰 山 嫁募集後ろ姿でわかります 洋 未 花粉症涙鼻みずぶしょったい 三根子 涙出る鼻水垂らす辛いそば のぶ男 見合い席今日は見えない無精ったさ びん郎 ぶしょったいネズミ見ようで粋な色 平四朗 ぶしょったい下着の裾がはみ出して びん郎 ポシェットが褪せてる角が擦れている 茂 瑠 ぶしょったい格好若さの特権だ 由利子 ぶしょったい男歯みがきなどしない 輝 男 垂れ下がる巨乳全然気にしない のぶ男 ぶしょったい縄暖簾でも旨い酒 しげる 汚ない石自分で惜しむ他はない 平四朗 耳裏に妬心不潔にぶら下がる 平四朗 ぶしょったい折紙の鶴千羽目に しげる 男ばかりの句会の席は無精髭 びん郎 ぶしょったい奴が恋して変化する 可 福 脱ぎっ放しの服部屋中を埋めつくす 梨 絵 山男ぶしょったいけど夢がある 可 福 鰹さんその髭チョッとぶしょったい 由利子
五 客 忙しい主婦です風呂は洗わない 弘
セクシーのつもりがチャック締めてない びん郎 手垢だらけの言葉感電しています 平四朗 万年床で世界制する夢画く 輝 男 家の中ぶしょったいのに御洒落好き 由利子 人 位 飲む金があったら買えよ櫛ぐらい 茂 瑠 地 位 押入を開けてびっくりゴミが降る 洋 未 天 位 天と地を分けて男の無精ひげ 泰 山
宿 題 「み や げ」 池田 茂瑠 選 手土産は胸いっぱいの里の空 野次馬 真心がふっと伝わる土産物 由利子 おみやげはアナタの無事な顔でいい 亜季浩 友がきてうわさ話が置きみやげ 三根子 おみやげは元気印で帰る事 洋 未 手土産の父に弱みがあるらしい 昌 利 おみやげは札束わたし辞職する 政次郎 貴方の愛みやげ袋にそっと詰め 重 雄 持参金付きの女が吹くラッパ 美佐緒 里帰り父のみやげは酒ばかり 俊 坊 喜びの種をみやげに逢いに行く 徳 子 留学で愛国心を持ち帰る 泰 史 何処にでもあるが想い出のせて買う 智 美 ツアーバストイレの度に買うみやげ 竹 水 餞別にみやげのリスト忍ばせて 智 美 あれこれと義理のみやげで旅が終え 千恵子 いいからね言ってひそかに待つみやげ 澄 子 根回しに使う土産も二通り 梨 絵 配る先数えてみやげ買い漁り 広 司 うなぎパイ食べたらシャワー浴びようか 鰹 勝算があるのかみやげ買っている 美弥子 佳 作 悪友の見本一升提げてくる 弘 おみやげに尾ひれがついて重くなる 洋 未 上げ底と知っても旅の味を買う 梨 絵 初対面出来ちゃった児の里帰り のぶ男 外交が下手で期待のみやげ無し よし子 秀 1 罪深いみやげを包む手暗がり 平四朗 秀 2 冗談で値切った蟹が邪魔になる しげる 秀 3 宅配で洗濯物と土産着き 静 枝
宿 題 「さらさら」 佐野 由利子 選 粉砂糖かけて本音を飾りつけ 洋 未 達筆が過ぎて手紙の意味不明 澄 子 さらさらのヘアーを父はなつかしむ 三根子 谷川の水もさらさら春の音 登 志 さらさらと水に流せぬ蟠り 波 朗 さらさらと水に流してもとの鞘 登 志 コーヒーへシュガーがリズムよく落ちる 弘 住所氏名さらさら言えてお入学 二三子 さらさらとひらがなだけの女文字 葉 ガセネタとさらさら言わぬ衆議院 びん郎 さらさらの血が長生きを予約する 猛 郎 幼な子の髪心地良く風に舞う 博 司 立て板に水さらさらとうまい口 梨 絵 ダイエット効果はさらさら無いおなか 薫 シルクより木綿が似合う君が好き 野次馬 テーブルに飲み頃ですと砂時計 亜季浩 遠くから小川の歌が流れ来る 安 心 ライバルの髪はさらさらストレート 奏 子 ストレスがさらさらとけるティーカップ 尚 達筆を認めて辞書と首っ引き 弘 ウツが抜け血もさらさらと流れ出す 玲 子 さらさらと今日のドラマを消す浜辺 敏 子 勝つ気などさらさら無いが口喧嘩 可 福 握手してさらさら消えたわだかまり びん郎 五 客 秘湯からさらさらさらと春の音 まつ子 ほろ酔いの茶漬さらさら名調子 泰 山 詫びる気がさらさらもない北の国 亜季浩 血液さらさら主なメニューは生野菜 二三子 忘れよう小川は明日へ流れゆく 奏 子 人 位 さらさらと水に流してまたあした 智 美 地 位 神の手で遊ばせてみる春の砂 葉 天 位 ガマンなどサラサラ知らぬ現代っ子 輝 男
宿 題 「遅 れ る」 望月 弘 選 いつの世も老ゆれば時代遅れなり 波 朗 のん兵衛の遅れるほうへ味方する 草 園 後輩に出世階段追い越され 大 鯉 堅物が時代の波に乗り遅れ 敏 子 締切りに遅れた一句出来が良い 正 治 格付けで手間取っている初選者 まつ子 先着の枠が私の前で切れ 尚 一秒の遅れピンチになるチャンス 澄 子 相槌が遅いと会話弾まない 広 司 秒きざむ音合格を待ち侘びる 泰 山 理想論結果ばかりを追いかける 野次馬 後手ばかり打つがしっかり生きている 輝 男 駅まではやあんでいきゃあ乗り遅れ 安 心 大切な日いつも遅れる夢をみる 二三子 擬似針へ遅れて雑魚が助かった 大 鯉 バスツアー遅刻はいつも同じ人 広 司 肩書きがちょっと遅れて席につく 亜季浩 逃げ遅れそれが生死の分かれ道 のぶ子 出遅れたぶんこれからさ絶好調 智 美 坂道へ歳には勝てぬ息づかい 平四朗 ゴールイン人それぞれの時間差で 洋 未 〆切りへ遅れる顔が決まってる 泰 山 遅れてもゆっくり行こう保健室 太 郎 深呼吸春の遅れをとりもどす 和 枝 ハイミスの打算勝負は焦らない 豊 子 終電がシナリオ通り出てしまう 鰹 手遅れと諦めないわシワとシミ 智 美 言い訳は電車に罪を擦り付け 可 福 遅咲きのバラです嘘が揃わない 茂 瑠 気がつけば賞味期限が切れた僕 洋 未 いま少し羽根を持たない妻でいる 茂 瑠 五 客 パソコンの時代の船に乗り遅れ 重 雄 大賞と決まり覚えた流行語 薫 朝寝坊妻を病気にして遅刻 千恵子 のほほんと遅刻してくるルイ・ヴィトン 鰹 遅れても咲く一途さがいとおしい アキラ 人 位 五年越し無罪勝ちとる応援歌 のぶ男 地 位 発育をママ見比べる検診日 静 枝 天 位 気おくれが私をいつも悩ませる 三根子
宿 題 「自 由 吟」一月分 互 選 E褒められた尻でないのに敷かれてる安 心 Dビブラートたっぷり聞かす春の風 美弥子 D三部粥狭い窓から晴れて来る 草 園 C生きてゆく呆けの演技も板につき 登 志 C言い訳の仕方で智恵の程を知り 廣 司 C温度差がつらい社内も春の日も 智 美 Cアルバムに火種は固く閉じ込める 獏 沓 B何時からか祈ることのみ背も曲る アキラ B手土産を提げて娘を盗りにくる 弘 B四捨五入その五に生きてぶら下がり梨 絵 A化粧より笑顔に惚れてプロポーズ 亜季浩 A信じたら雲の切れ間に陽がのぞく 澄 子 Aもうひとつ大事なことがあるのです和 枝 A黙秘する愛よ蛍になりました 美佐緒 A化粧より笑顔に惚れてプロポーズ 亜季浩 A信じたら雲の切れ間に陽がのぞく 澄 子 Aもうひとつ大事なことがあるのです和 枝 A黙秘する愛よ蛍になりました 美佐緒 A春一番ふき味噌旬の舌鼓 幹 子 A回り舞台あすはピエロの服を脱ぐ 春 江 A春の陽に負けないように髪を染め 静 枝 @親も子も合格祝う幸を受け ぎ ん @御無沙汰へあれもこれもと皿の数 は な 以下台帳
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