静岡川柳たかねバックナンバー
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担当 虻野辺 加奈子


川柳文学コロキュウム( 大阪 )19号
ロボットがミス悪いのはわてでっか しんじ
錠剤のカラフルな色毒ちゃうか   虚 舟
海     峡(いわき)349号
ロマンチックな夜に鼻水止まらない 昌 利
好きなドラマ最終回に長電話    日出子

能     因( 白河 )763号
子育てのタクトに休止符も入れる  一 枝
気乗りせぬ話抜け出すタイミング  光 子

川柳倶楽部 %( 京都 )054号
ビー玉百個にべったん五十枚    勳二朗
すげかえてみたら意外といい首だ  幹 斉

川  柳  人( 岩手 )868号
平和論聞いた髑髏の歯が白い    恭 一
ITは人の道まで教えない     峰 生

犬     吠( 千葉 )379号
どの仮面つけても寂しさは脱げず  朝 日
敵一人消したが味方二人減り    加 代

川柳の仲間 旬( 長野 )146号
未来をほどくいきなり土砂降りかよ ら き
みずいろで塗りこめておくけものへん 静

甲  斐  野( 山梨 )315号
女風呂話題金利にまでおよび    正 子
平和など説くから酒が冷めてくる  信二郎

さ い た ま( 埼玉 )560号
男運つきて夫とめしを食う     敬 泉
人許すことが美徳と限るまい     宏

時事作家協会 (神奈川)94号
九月まで仮面同士の腹話術     英 一
蹴りに行き蹴られて帰るW杯    貞 勇

紫     波( 岩手 )271号
人間も地軸も歪ませた 何か    たかし
金なくて熟年離婚できません    閲 雄

柳     都( 新潟 )691号
悲喜劇を自動改札そっけなし    鹿 声
団塊を生きるギターは手にないが  一 岳

風   ( 埼玉 )57号
気候変動地球赤面         かおる
ブラックで飲む朝刊の記事     正 治

銀  の  笛( 秋田 )150号
動いたら針を踏むかも知れぬ闇   泰 子
指一本触れずに夏が来て 去って  ヒサト

美  す  ゞ( 長野 )681号
あーこれが私なんだと人を見る   さよこ
あきらめていません靴が脱げただけ 百 代

三 日 坊 主( 福島 )243号
足音が聞こえる歩みだしたんだ   恭 子
クールビズあまり襟元あけないで  テル子

ぬ か る 道( 千葉 )225号
改革のゴミは下流に捨てられる   展 央
さりげない助言のほうが胃に痛い  久 光

下     野( 栃木 )1653号
本心を直ぐ晒け出す安い酒     秀 夫
里帰り電池切れした娘の眠り     操

せんりゅう弥生( 白石 )93号
言い訳をしながら伸びる竹の節   かほる
おもい出し笑いをわらう朝のパン  かほる


白     梅( 東京 )194号
夏が好き海が物語を呉れる     濠 柳
バリアフリーでも坂のある道がいい 話 史

家   (いわき)427号
あちこちにゆっくり顔を出す遺伝  澄 子
三歩うしろついていったら迷い道  あすか

明  日  香( 埼玉 )44号
日曜日ときどき覗くサザエさん   美佐緒
屈折もあった二人の糸電話     一 由

midori ( 愛知 )518号
春うららベートーベンの怖い顔   ま い
毀れそうな人を運んでいる電車   三千子

わ  っ  か( 山形 )457号
靴のヒモ自分を諭すように締め   岳 朗  
青空が続き油断をしてしまう    岳 朗

す ず む し( 秋田 )366号
覗かせぬ角度へみみずばれの過去  康 子
青春よ失恋なんて春雨さ      一 粋

翔   ( 三重 )40号
かたつむりなりに行く道考える   恵美子
このままでいい このままがいい二人典 子

宮  城  野( 宮城 )706号
真っ先に耐火金庫が燃えている   我 流
回覧板がときどき連れて来る黄砂  京 子

そ  ら  ち(北海道)435号
小だいこが大だいこよりこうるさい  秀
勝ち組も負け組みもなし花の下    正

ち     ぬ( 大阪 )495号
私を丸洗いする風みどり      あかね
ネクタイで涙を拭いたことがある  航太郎


川柳広場 | Link |
(2006/08/06(Sat) 20:39:31)

ちゃっきりしぞ〜か弁川柳2006年8月

デートづらべんかんべんかん待っている  薗田 獏沓
おばあが死んでしょんなり悪くなる    薗田 獏沓
こまっしゃくれ渋び〜顔してうざったい  堀井 草園
手を振ってきゃある息子のイヤリング   堀井 草園
雨ばっか降るんて今日はおひまちだ    芹沢穂々美
合ってるじゃあわっちの答え嘘じゃにゃあ 芹沢穂々美
ふんとうは大損しててええのかあ     石田 竹水
だばけんな死ぬ順番は齢じゃねえ     岡村 廣司
のまん出るぐれえで騒ぐこてえねえ    岡村 廣司
酒飲むと七くどくなるおとっさ      寺脇 龍狂
ほおれみょうぞんざえるから泣く羽目に  加藤  鰹
しぞ〜か弁そんだだモンは喋れにゃあ   加藤  鰹
じゅんぐるりあばらーずに菓子を分け   鈴木まつ子
オレオレの話しょう聞いてぞんぐりしる  鈴木まつ子
嫁っこにたのまさって子のもんりー    鈴木まつ子
拉致の衆早くかや〜てくりょ〜や〜    中安びん郎
はだってじゃにゃあよがりゃーか茶碗割る 中安びん郎
ブラジルのすげ〜シュートにおったまげ  中安びん郎
 
▽こないだ紅白終わったばっかだと思っていたのに、毎日毎日
どかどかした日が続くねえ。夏バテせんよ〜に気イつけてくり
ょうや。今月も投句たんと戴き嬉しいっけよ〜。

ちゃっきり しぞ〜か弁川柳 | Link |
(2006/08/06(Sat) 20:13:02)

創作自薦句 虎竹抄 2006年8月


「コマひとつ」            高橋  春江
季節感造花の嘘にまどわされ         袋 井
均等法妻もまねたい午前様
針のない時計さがしに骨董屋
一途さへ歯どめの利かぬコマひとつ


 「覗 き 窓」             金田 政次郎
きんぴらとチーズのいくさ核が跳ね     静 岡
きつね色同盟という風呂加減
親切に覗いた人に注意され
握手する濡れ手はおよしショートする


「言 葉 尻」             松橋  帆波
タウリンで日付を超える夜を数え    東 京
僕が休もうが地球は止まらない
泣いて済む話羨ましくもあり
醒めてから悔いる盗んだ言葉尻


「第四十一回県大会ボツ句供養」   中田   尚
花嫁の角がだんだん横にのび        浜 松
ブレーキを持たずにのった口車
大ジョッキ明日の活力呼び覚ます
知恵比べサルと私とばあちゃんと


「暑気払い」            井口   薫
さあ魔女になりましょ友とお茶がわり      袋 井
喉仏どけどけビールなだれ込む
発泡酒プシュッと笑い溢れ出る
生き甲斐と書いてボトルをキープする


「三角の空」           柏屋 叶志秋
縁あって一尾のさんま妻と食う        山 形
三角の空を見上げるビルの谷
いつの日か我が名を刻む墓洗う
一人飲む酒のつまみは月がいい


「威 張 る」            鈴木 恵美子
威張らせておこうわたしの掌で         静 岡
イエス・ノーはっきり言えてボク園児
二代目は宙ぶらりんで威張り出す
強がりの背に詫び状が貼ってある


「自 由 吟」             辻    葉
ためらわず直訴なされと腹の虫      大 阪
いつからですかドンキホーテになったのは
罪名はよくご存知の喫煙者
下戸などとおっしゃいますな灘育ち


 「虎 竹 抄」            山本 トラ夫
都合よくボケられるよう準備する       長 泉
へろへろの老い猫と見る蝸虫
弱音さえ吐いたら楽になれるのに
冗談も通じないけど動じない


 「風 の 音」            真田  義子
見上げれば星がきれいな夜でした      仙 台
雨上がり心も軽い靴の音
声かけてくれたあの日の風が好き
ふるさとの何もかわらぬ風の音


  「ひ か り」              安田  豊子
背信の蛍さまよう深い闇           浜 松
再開へ楚そと揺らしてイヤリング
腹割って話せば光見えてくる
願い事思う間もない流れ星


  「遺  影」           横山  昌利
祭壇と五勺の酒を酌み交わす        相 馬
馴れ初めを伏せて遺影の瞳が笑う
食い合わせの悪い夫婦の後日談
雲行きが少しあやしい妻の位置


 「宮 仕 え」             岡村  廣司
遮断機をくぐっても行く宮仕え        焼 津
イエスマンだけ陽の当たるいい職場
辞令には逆らえません宮仕え
会社との絆給料だけのもの


  「いつものこと」          増田  久子
ジャイアンツ負けて解説まで憎い        焼 津
無人売りバイクで巡る朝七時
ボーナスが出たら息子ら寄り付かず
掃除よく行き届くのも2DK


 「自 由 吟」            寺脇  龍狂
ホタル見の留守はビールとW杯        浜 松
ロボットにまともな子供生ませたい
専用車退屈ですとギャルがいう
一億と書いた袋を持って逝き


 「  窓  」             鈴木  澄子
片田舎人待ち顔の窓がある          浜 松
とじられた窓へ好奇の目が集う
凍て付いた心の窓が開かない
フリーパス緑の風がよく通る


 「  目  」            堀場  大鯉
馬の目に替りクルマの目を抜かれ       焼 津
ああ日本折り目正しい人が減り
蛇の目傘させば昔の雨の音
旅人を変な目で見る里がふえ


 「雑  詠」             成島  静枝
三すくみジャンケンの手が決まらない      千 葉
ワンルーム夢も野望もある金魚
絵手紙のカボチャざっくり腹をみせ
だからなに内臓脂肪たんとある


 「酒いろいろ」            新貝 里々子
呑みやすい酒に油断をしてしまう    袋 井
ありがたく人間でいる酒一献
ルパン三世試飲の酒で赤くなる
花ある人としばし華やぐ食前酒


「  海  」            江川 ふみ子
荒波をぎしぎし漕いで迷いたつ        函 南
拉致の海母は涙で絶叫する
知らないで人のこころを踏んでいる
穏やかな海が散骨受け入れる


 「哀  れ」     馬渕 よし子
ケア・ハウス入れて済まなく手を合わせ 浜 松
改革が老人の首締めつける
流れ行く雲よ月日よ夢もまた
ボーナスはローンへ消えていく定め


「万 華 鏡」            石田  竹水
薄切りのレモン真実語り出す       静 岡
エラーして女神の美技に助けられ
悲しみの過去は見えない万華鏡
熊胆を噛んで悲しい日を笑う


  「雑  詠」            森島  寿恵
脱け殻に今日一日の喝を入れ          浜 松
あどけない孫の歌から夢いくつ
検査表持てば足元重くなり
思い出の愛の山河を渡る風


「雑  詠」             竹内  登志
万葉歌三十一文字に托す恋          浜 松
美しい未来信じて種を播く
声大に久しい友とする会話
梅雨半ば瑞穂の国の風青し


 「トコトン節」           大塚  徳子
とこねえがトコトン注ぐ発泡酒        仙 台
グミ成るあたり鳥の声さわがしい
テポドン発射蟻はせっせと穴を掘る
ゼンマイもたんと食べれば癌になる


 「生 き る」             田原  痩馬
傷のある人生だから愛おしい          熱 海
涙腺の蛇口緩めて楽になる
ストレスへスローライフと尻まくる
旅立ちへ清算してる認知症


「  雨  」             川口   亘
出を阻む雨がゴロ寝の性に合い       藤 枝
雨音に心地よいとも寝息たて
雨の間の日差しに傘を置き忘れ
濡れないと風勢いにならぬ春の雨


「希  望」            加茂  和枝
辛い日は私を待ってる人がいる       岩 沼
どんどんとお話しすれば気は晴れる
辛い時みんなで笑う約束を
希望とやみんなでつくる虹の色


 「雑  詠」              山本 野次馬
ポーカーフェイスイチローだから許される   函 南
紫陽花は真実だけを語りだす
メール打ち食事の中へまぎれ込む
下町の人情ハイテクを笑う


  「感  動」            鹿野  太郎
躓きを予測しているにぎり飯          仙 台
メッセージ深く刻んだリボンちゃん
借りた傘濡らさぬ様に差している
エレベーターガールはプロの中のプロ


「あいうえお折句附(の〜や)」    酒井  可福
のんびりと浜辺で蟹と暇つぶし         北九州
二日酔いへこまぬ僕に惚れている
間が抜けた見栄っ張りの子息子です
目印のモチベーションが闇に消え


「楽 し い」             薗田  獏沓 
マイビデオ主役の孫の泣き笑い        川根本町
三世代いつも誰かが食って居る
曾孫連れ愚痴を言いつつ目が笑い
マジシャンがネタを見せると笑いだす


 「  夜  」            増田  信一
朝来ない夜もあるのか今の世は     焼 津
夜明けまで働けどなお我下流
夜動き昼は寝ているわが息子
闇夜でも心に蛍持ちたいな


 「冒  険」            竹内  さき
省エネよふる里を恋う夕涼み         浜 松
しっとりと夢路に誘う恋ぼたる
こんな時占うカード裏表
打てば響く花に実になる美女の森


  「雑  詠」            内山  敏子
家事育児ママにあげたい二連休        浜 松
蟷螂のきょうだい生まれぞろぞろと
宅地なみ課税は知らぬ芋かぼちゃ
譲られてゆずって降りる満員車


「  知  」            鈴木 まつ子
電算機指一本が駆けめぐる          島 田
人づてに見知る聞き知る追い求め
浅学で知恵の泉もすぐ渇き
知の悟りだんだん歩幅狭くなる


 「自  由」            滝田  玲子
ストレスをビールの泡で吹きとばす   浜 松
省エネに風呂敷の知恵生かされる
ITの波に乗れない老いの指
リストラでブレーキ利かぬ火の車


「自 由 吟」            山田 フサ子
視野深く新緑心はればれと        袋 井
夜の雨一陣の風戸を叩く
我の強さ一皮ずつをはがす老い
愛と炎を煮つめて今朝も庫裏に立つ


  「もう一息」            設楽 亜季浩
次点でも自信になった百票差          静 岡
支持者から慰められる紙一重
胸の差でメダルを逃すゴールイン
発車ベル一歩およばず戸が閉まる


 「虎 竹 抄」             山田  ぎん
あじさいが雨がほしいと空にむけ       静 岡
あじさいの色が変るとふしぎがり
裏の花仏に上げて和む老い
裏で採るナス糠味噌で旨く食べ


 「夏みかん」            川口 のぶ子
夏みかん甘酸っぱさがたまらない       藤 枝
皆の顔片目つぶっておおすっぱ
運動会無心に走るカメラ追う
朝にみた職場の夢の懐かしく


 「嫁  ぐ」             西垣  博司
日焼顔父は無口で嫁に出す          静 岡
酌をする娘明日は嫁に行く
子供部屋灯り朝迄点いたまま
皺の手が白毛混じりの鬚を剃る


 「自 由 吟」              御田  俊坊
喝采を博す町長初登庁         高 畠
何事も夢中にさせて怖くない
三界と繋いで生きる皆味方
貪欲が過ぎる皆に嫌われる


「生  気」            柴田  亀重
傘寿坂二人三脚続く妻            沼 津
筒抜けの長屋暮らしもなつかしい
ありがたく生きて花咲く終の家
アジサイに元気をもらう梅雨晴れ間


 「世 渡 り」            堀井  草園
郷土愛どこを変えても負担増      静 岡
躓いて悟った石に褒められる
せっかちが自分の影を踏んでいる
だし抜けに落ちた仮面が笑ってる


「仏  心」            永田 のぶ男
善業を説いて坊主に虚実あり          静 岡
名僧も弔辞の数を少なくし
和尚さま味方の筈が敵となり
ご先祖は無口何でも知っている


「サッカー」            中安 びん郎
サッカーで愛国者だと気が付いた     静 岡
サッカーでまた新しい国を知る
ブラジルの世界制覇は早とちり
ヘディングは無手勝ち流と同じこと


「  没  」            芹沢 穂々美
全没を覚悟の句でも情は濃い         沼 津
没にした選者に礼を言う余裕
沈没船うわさも沈め泡になる
没だった句の調味料入れかえる


 「雑  詠」            林  二三子
時代の波に勝てず老舗の灯が消える      芝 川
知っている筈の母から記憶失せ
認知症ちゃんと受け止め介護する
梅漬けが済んでノルマが一つ消え


「愛 の 扉」           池田  茂瑠
濃く生きる年金だけの暮らしでも       静 岡
追想の舟あの人へ漕ぎ続け
開けてみて愛が始まる扉です
ロマンの手祈る形に変る日も


 「  夢  」            堀場  梨絵
会者定離人の情けよありがとう        静 岡
無人駅の投句箱には夢を投げ
トントントン余生の夢の十七字
われは旅人詩の宝庫に逢いたいね


「赤 い 風」            多田  幹江
主張するルージュ赤々と点して     静 岡
触れなば落ちる赤い実を抱いたまま
手鏡の外側あたり風ざわわ
とまり木の話も雨の愚痴ばかり


「まだら模様」           真理  猫子
留守電を消したくなくて鰯雲         岡 崎
揺れる日は洗濯物がよく乾く
恋愛とドリームジャンボ宝くじ
五センチのヒールで虹を渡りきる


「自 由 吟」            谷口  智美
片仮名で語りわかりにくい社会      伊 豆
入道に勇気を借りてプロポーズ
さみしいをバラバラにしてほしくなる
嘘をつくための唇赤く塗る


「  雅  」            川村  洋未
カーナビで恋の相手を探してる        静 岡
細胞はダイエットなどしたくない
身体に良い全て食べれば肥満体
別れた日キャベツをきざむただきざむ


「おとこU」           長澤 アキラ
良いことは数える程の細い月           静 岡
失意の日一点をみる明日を見る
夢を追うときには有った血の鼓動
酒とつく名前で飲まぬものは無い


「良い仲間」           佐野 由利子
折角の余生が狂う低金利             静 岡
本当の事が知りたいそんな夜
これ以上言うまい口にチャックする
適当な距離を保って良い仲間


「自 由 吟」                高瀬  輝男
底辺の声雑音にまた消され        焼 津
突風が運んでくれた天の声
合理的生き方サンソが足りません
用捨ない時間プライドは捨て去ろう


「古  傷」              川路  泰山
幼日の生傷は笑って晒す           島 田
火の酒で癒す男の向う傷
うたかたの様に古傷水に浮く
オークションへかけたい程に傷の山


「神保町ブルース」           山口  兄六
オチのある怪奇話は聞き飽きた      足 利
デジタルの時計妥協は許さない
遅刻してごめん差し入れ食べますか
ヒマワリが枯れて自由になれる夏


「時 事 吟」                望月   弘
W杯フラストレーションだけ残り     静 岡
補聴器が不足している北の国
一億は三途の川の渡船料
日の丸のシャッポを選び出す九月


 「夏彩熱風」            加藤   鰹
スターマイン夏限定の恋もよし      静 岡
シリアスな話は似合わないスイカ
パピコ分け合って土方の昼休み
解り合うならばすっぽんぽんがよい


   顧  問  吟 
 「ささくれ」       柳沢 平四朗
錬金術社会の埃吸い上げる           静 岡
人生の蛇行は駅を見失う
染めあげた色へ妥協は混らない
敗因をつまむ酒席がささくれる


虎竹抄 | Link |
(2006/08/06(Sat) 20:13:27)

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