静岡川柳たかねバックナンバー
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第七回三島宿地口行灯

今年も二月三日から十一日、三島市内の商店街にて「三島地口行灯」が開催された。
千八百もの応募の中から入選した三百作品の地口と川柳が行灯に描かれ、道行く人の目を楽しませた。
上位入賞者は次の通り
☆地口部門大賞 三島市長賞
・めちゃびっくり!震度6
(元句)メタボリックシンドローム
        谷口 四衛
★川柳・俳句部門大賞 三島市議会議長賞
向かい風追い風にする回れ右 古谷恵美子
☆地口部門秀逸
・議員長者の金どこへ?
(祇園精舎の鐘の声)    藤岡 靖朝
・皆、元のメル友
(源頼朝)         手老ちなみ
★川柳部門秀逸
希望というキップをいつも持っている
              提坂まさえ
☆地口部門奨励賞
・今日行くから返せ
(教育改正)        増子 征治
★川柳・俳句部門奨励賞
ほのぼのとどちらが杖か老夫婦
              石上 俊枝


他、当会関係者の入選者です。
寺脇龍狂、山本野次馬、曽根田しげる、柳澤平四朗、山本治、柏屋叶志秋、芹沢穂々美、佐野由利子、堀内しのぶ、谷口智美、塚本寄道、川口亘、長澤アキラ、福田勝太郎、望月弘、中矢長仁、成島静枝、永田のぶ男、酒井可福、薮崎千恵子、増田信一、真田義子、伊藤泰史、林二三子、あいざわひろみ、市川重雄、滝田玲子、山口兄六、山本トラ夫、高瀬輝男、川口のぶ子


三島宿地口行灯 | Link |
(2007/03/26(Sun) 17:52:12)

ちゃっきり し ぞ 〜 か 弁 川 柳

わえらんな束でかかってかなわすか    岡村 廣司
あんてえががれえかだもん勘しょうって  岡村 廣司
恩忘れかあに掛けてる不精者       柳沢平四朗
やっきりしちゃういつもびりばっかしでさ 新貝里々子
がんばらにゃあ若い衆にはまけれんでね  新貝里々子
また世話になるっちょうけんまああばよ  石田 竹水
そんじゃーしくじっただなちゃんとやれ  畔柳 晴康
まだだのけちゃっとやってとゆたのに   畔柳 晴康
ふんとかいねきんのう聞いたあんはなしは 高橋 春江
こん餓鬼やーすぐにチンブリかくだにー  高橋 春江
浜言葉わきゃーワッサン分からすか    長谷川寅吉
おだくって役引き受けて頭痛薬      西垣 博司
酒ぐせがわりいよあいつあたけてる    西垣 博司
わしらっち猫かぁ馬鹿ずら火傷して    堀井 草園
冗談は顔だけ欠席句きゃーがおとましい  堀井 草園
初くきゃー俺だけとしょーとっちゃって  中安びん郎
ぞーに食べ入れ歯ん咽へひゃーりそう   中安びん郎
老化だよ助けてくりょー仏さま      中安びん郎

▽今回はびん郎さんと草園さんが「句きゃーネタ」で笑っちまっ
たっけや〜。投句ばっかの衆らもたまにゃー「句きゃー」に来て
みてこ、けっこー楽しいで。ふんとだよ(笑)
〒421‐2106
しぞーか市葵区牛妻2095の13  加藤 鰹あて
(受付随時、投句料もいらにゃあでね〜)


ちゃっきり しぞ〜か弁川柳 | Link |
(2007/03/26(Sun) 17:51:12)

創 作  自薦句
    虎 竹 抄


「いざなぎ景気」          大塚  徳子
果てしない旅路だ急ぐことはない       仙 台
いざなぎの景気あべこべホームレス
減塩が続き人生味気ない
あさがおもわたしも何故か左巻き



 「テ レ ビ」            松橋  帆波
ワーキングプアも見ている審議拒否       東 京
健康に良い食材が多すぎる
カップラーメンの定価を知りません
納豆で二倍に増えた視聴率



「バレンタインデー」        新貝 里々子
若づくり恋という字にまた転び     袋 井
約束の小指あれから待つばかり
オンリーユー聴けばさざ波立つハート
もう一度お逢いしたいのです かしこ


「自 由 吟」            山本 野次馬
円周率3で学力低下する           函 南
ジーパンの穴に吹き込むすきま風
真空の中で私は甦る
捨てましょう笑い忘れたピエロなど


「生きている」           石田  竹水
御神籤はみんな大吉神の枝          静 岡
初夢は生け簀の雑魚が鯛に成る
私語七分本音三分の自己主張
生きているうちに楽しみ食べまくる


「あまり好きでないもの」      増田  久子
遠慮して食べないわけでないケーキ      焼 津
なまじ知恵あるから嫌われるカラス
来賓の祝辞次から次の無駄
南向きだけど西日が強すぎる


「自 由 句」             山本 トラ夫
変換のミスが響いた報告書           長 泉
お金まで湧き出るような今日の運
海峡の向こうは硬い骨ばかり
ご自愛の中を婚期が過ぎてゆく


「良い年に」           鹿野  太郎
めくばせに口で答えて和ませる        仙 台
ステップを踏んで一病晴れ渡る
瞳きらきらガラスの橋を渡り終え
紅白のオズマに平和噛み締める


 「  雪  」            畔柳  晴康
大寒だ懐までも雪が舞う         浜 松
雪が降る二人寄り添い雪見酒
露天風呂出るをためらう雪景色
雪あそび孫より先に爺ころぶ


「雑  然」           瀧    進
雑談にちらり本心顔が見え       島 田
混雑を避けて人生遠回り
ラッシュアワー豊かな胸に押し出され
雑巾になって余生を磨きます


  「雑  詠」            藪ア 千恵子
先入観捨てて出直す靴の紐          焼 津
堂々と師の影を踏む民主主義
猛ダッシュ抜いて味わう孤独感
冗談にさらり本音を絡ませる


「  春  」         井口   薫
約束の駅へスカーフ蝶にして        袋 井
着ぶくれよさらば春ですストレッチ
常緑樹に囲まれ春の陽が遠い
椿ポトリ 独りの部屋が事件めく


 「  力  」            岡村  廣司
未熟ゆえ肩の力がまだ抜けず      焼 津
力抜くことも大事と知った娑婆
無気力を見たか相手が力抜き
力の差笑って耐える他はない


「不 自 然」          毛利  由美
メイクしてわざわざ変になる少女      つくば
目が合うと相槌を打つ英会話
なんとなく敬われていない敬語
黒髪が真っ黒すぎて勘ぐられ


  「  三  」             小林 ふく子
午後三時わがままを言う胃の袋         袋 井
三寒四温春が天から降りて来る
三本のバラで心を売りました
リハビリの足へワルツが重たくて


「時 事 吟」            中田   尚
重大なミスかも知れぬそのまんま       浜 松
新知事をトリトリトリでお出迎え
チョコレートまずは期限を確める
発掘をしたら何にもなくなった


「春 の 坂」            真田  義子
名も知らぬ花一輪に癒されて         仙 台
いつからか風が背を押す六十路坂
旅の空朝日を浴びて鳥になる
海からの風はやわらか春の坂


「少 子 化」            柳澤  猛郎
統廃合する学校の世知辛さ          袋 井
大学の門定員を割る受験
箸づかい女子の受験で引っかかり
山車引く子供がいない御祭礼


「過  去」             安田  豊子
ナツメロへ酔えば残り火疼きだす        浜 松
今更に悔いてどうなる過去の傷
忘られぬ過去を繰っている未練
まざまざと過去が弾ける日向ぼこ


「自 由 吟」            内山  敏子
ふる里の香りを包む春の風         浜 松
癒えぬこと知りつつ笑顔たやさない
ホッチキスあなたの愛をパンチする
松飾り取れた体に休肝日


「ふくよか」            鈴木 まつ子
ふくよかな母の乳房で児の寝顔        島 田
ハリのある豊胸術で若返り
ふくよかなグラビア飾る撮り下ろし
ふくよかな芯までぬくい愛しかた


「いちにち」            高橋  春江
お茶沸かせ猫ともめてる朝の床        袋 井
迷う日はデッサンだけの画布にする
シナリオを替えたら舞台ころげ落ち
採点は甘いが今日も良しとする


「バーゲンセール」          横山  昌利
バーゲンに妻のいろはがみえてくる      相 馬
踏まれても稔る路傍の草でいる
熟知した道の小石に蹴つまずく
掻き毟る髪に罪などないものを


「雑  詠」             馬渕 よし子
異状なし生命線を信じよう           浜 松
ポチ死んで銀河鉄道乗ったかな
削除キー押して小さな罪逃れ
相談をされてずばりは嫌がられ


 「充  電」            成島  静枝
充電の夫睡魔に逆らわず          千 葉
子育てのストレス分かつ孫の守り
ひと泳ぎ四肢にくまなくいく酸素
充電とニート境目模糊のまま


 「囲  う」             笹  美弥子
本心は囲いの中に埋めてある          仙 台
語り部を囲んで童らの瞳のひかり
囲いのなか羽ばたく音よノラ巣立ち
いい会話炉端囲んでキリタンポ


 「コ ン ト」             加茂  和枝
ほら見ろと似た者同志尻尾振る       岩 沼
スニーカー昨日の泥がついている
本心はコントで隠し渡る橋
ここまでは全部忘れた白い紙


「暖冬異変」            中矢  長仁
新潟で雪が無いのは百年目          愛 媛
雪祭り雪を尋ねて山奥へ
珍しく大寒に出る蕗のとう
何でかな家の大根良く出来た


 「白  梅」             芹沢 穂々美
父の忌に律儀に咲いた梅の花      沼 津
白梅の白さに託し孫を抱く
月末は一円玉も役にたつ
とぎ汁に家庭のヒミツ持ってかれ


「  盃  」            薗田  獏沓
ぐい呑みにして二級酒に格を下げ    川根本町
注ぐ真似と呑む真似下手のご返盃
盃を高く固めの酒を酌む
盃を片付けコップでらちがあき


  「雑  詠」            滝田  玲子
明日よりも今日が大事と生かされる       浜 松
少子化のあしたの風が見つからぬ
便利すぎ人間のネジ巻き忘れ
走馬灯脳裏に灯し夢を追う


「雑  詠」            竹内  さき
占うて一駅歩く春うらら            浜 松
ひらひらと別れもきれいああ桜
あせぬ間にひと目逢いたい古都の人
とんとんとまな板に春賑やかい


  「雑  詠」               西垣  博司
階段で強度不足の足を知る           静 岡
妻テレビ俺新聞でメシを食い
酔い覚めの水現実を連れて来る
大根に肩車されているサシミ


  「痛  い」            酒井  可福
ゆっくりと腰を押さえて壁づたい       北九州
痛かろう敷居に小指引っかけて
伸びをした筋肉もまた悲鳴あげ
懐を大上段に斬る弔報


  「雑  詠」            ふくだ 万年
白黒をつける心算が居直られ          大 阪
喪服着た後姿につい見とれ
苛めなど何処吹く風と生きてゆけ
風邪くすり抱えミニ穿きさあデート


「つ ぼ み」            鈴木 恵美子
いい事の続きを見たいつぼみ買う        静 岡
顧みるつぼみの時代瞑想す
愛されてつぼみ大きな花となる
背なにいるつぼみが日毎重くなり


  「近況お知らせ」            金田 政次郎
不器用に川柳中毒しています          静 岡
テラスでの一服モンロー・ヘップバーン
投薬の行方見てますお静かに
丁寧な妻のガードに寄っかかり


  「  梅  」            設楽 亜季浩
お湯割りと言えば梅かと店のママ       静 岡
梅干しで穴の開いてた弁当箱
松竹梅となりの店は上中下
価値観に南高梅もただの梅


  「未 納 金」            佐藤  香織
詫ないが納めてやっとつかえとれ        福 岡
言い訳に幾度も遠方ですと逃げ
後ろめたい懐深くしのばせる
すまないの一言甘えの二言


「迎  春」              川口   亘
一日の違いで変わる初日の出        藤 枝
産神の社とり巻く善に満ち
賽銭の額で拍手軽く済み
老体を笑顔に見せる妻の知恵


  「お 正 月」              川口 のぶ子
大晦日猫までかりる忙しさ         藤 枝
お正月金粉入りの酒に酔い
初春をテレビかかえて笑いこけ
お年玉貰ってみたい子に戻り


  「たいへんです」           堀場  大鯉
プライドを重く感じる老いの背な        焼 津
そむかれた怒りやわらぐ酒に逢う
議論にも可愛い女へ負けてやる
補聴器で聞けば案外いい話


  「春立つ日」             竹内  登志
春立つ日心浮き立つ隠居部屋          浜 松
遊園地遊具さびてる閑古鳥
かくし芸まさかまさかに宴が湧き
如月へ早や衣替したウインドウ


「仏 の 手」            柏屋 叶志秋
いたずらな風が季節の色変える        山 形
罪人も最期に辿る仏の手
大リーグ目指して日本カスばかり
味のない形ばかりの冬苺


  「雑  詠」              森島  寿恵
進化した文化に迷う石頭           浜 松
三代でとり交うかるた福笑い
耳鳴りが気になる老いの寒い冬
吊り橋にゆれる足元ふるえ出す


「自 由 吟」            御田  俊坊
耐えること変り身早い男意志         高 畠
髪洗い気分よくなり気が変わり
五十肩痛さに耐えて眠られず
生きているだから痛さに耐えている


  「自 由 吟」            山田 フサ子
今日の構図幸福感につつまれる       袋 井
考える平和平和に老いの道
さわやかな朝に元気が湧く不思議

 
「働  く」       朝比奈 零児
働いて働いてきた六十年       島 田
作業着が一番似合うファッション
損得は問わずに励む日々の行
清貧に甘んじ心満たされる


  「暖  冬」        中安 びん郎
暖冬に彼岸の花が早く咲き     静 岡
暖冬で穴釣り出来ず氷割れ
暖冬で年頃娘薹が立ち
暖冬を老人感謝農家泣き


「自 由 吟」         寺脇  龍狂
十円で一年を買う初詣       浜 松
尊敬をされぬ先生せぬ生徒
手加減をちゃんとして打つ母のむち
きらわれるくせに鴉は歌になり


  「鮎三昧・・・其の五」        永田 のぶ男
釣り場変え囮の重い畑道            静 岡
茶摘み娘が気になり薮へ糸絡め
釣り友に久しぶりだな日焼け面
縄張りに命を賭けた鮎のハス


「雑  詠」       堀井  草園
空っぽな財布が重い千鳥足      静 岡
六根清浄背中の垢がまだ重い
晩年の骨太憎いま光る
力抜く流れ蛇行で本音知る


  「物 忘 れ」        林  二三子
立っているからと何でも頼まれる  芝 川
食い違う会話何故だか通じてる
クシャミしただけで用事をもう忘れ
物忘れクシャミのせいにしてとぼけ


「変  身」         川村  洋未
見てはだめ今マドンナになるところ 静 岡
生活苦ヴィトンにシャネルやめようか
生まれたよ僕今ここで声あげた
電話口お国言葉がついぽろり


   「  傘  」            長澤 アキラ
割り切ったつもりの傘が畳めない        静 岡
時どきは変な灯だってある
透明の傘で隠れているつもり
犬とする立小便が情けない


「ホームレス」            真理  猫子
愛嬌があるかないのかデコメール        岡 崎
居住地は愛を知りたい愛知県
禁煙車 旅が苦痛な愛煙家
自然薯のふくらはぎから溶ける愛


  「馬 観 音」        山口  兄六
募金箱見栄でも偽善でもいいよ         足 利
十字架の先に妾を干しておく
背徳のメロディーがなる不審な夜
恐竜は滅んだきっと善だった


「禁 恋 歌」         谷口  智美
わたくしのため息だけが舞っている 伊 豆
桃色であなたの名前書いてみる
今のうちだよこの糸をほどくのは
チューリップ邪心を捨てるように植え


  「  無  」             中野 三根子
ゆるやかな坂を転げるここち良さ        静 岡
優しさに思いがけずにしっぽ出す
ゆるやかに心のひだがほどけ出す
雲ひとつない青空に励まされ


「私 の 毒」       池田  茂瑠
喪服着る屋根の重さを感じつつ    静 岡
自販機も抱え優しい軒になる
暗算で愛を私の毒と解く
転がった汚れが赤い鞠にある


  「  味  」         多田  幹江
プロセスはいいの勝負は味でしょう 静 岡
いつの間に義母が接いだ亡母の味
涸れるなよ潮の味するべらんめえ
老いらくの恋甘辛く炊き上がり


「黄 水 仙」          佐野 由利子
立ち姿いつでも凛と黄水仙     静 岡
パッと傘ひらいたような笑い声
雪景色フラワー店は春の色
慰めの言葉といえど刺がある


   「ジャパニーズ」         川路  泰山
肩書きがあれば人間などいらぬ         島 田
部長から下は真面目な影法師
ばっかり漬たべた蛙が空で舞う
懲役の程度で幅のきくジャパン


「雑   詠」               高瀬   輝男   
天気図より君の心は不可解だ           焼 津
玉石混合磨けば光るのは俺か
分け合えぬ貧富いくさの火は消えず
コメディアンの駄洒落が責める法の裏


「  鬼  」                 望月   弘
鬼は外妻の行方がわからない        静 岡
腹時計いつも電池が切れている
精巧なロボット市民権を得る
鋏の絵鬼の金棒かもしれぬ


 「仮縫いの翼」           加藤   鰹
仮縫いのままの翼で飛びすぎた    静 岡
二日酔い記憶の恐ろしいパーツ
そんなんで戦えますか朝マック
雪うさぎあなたと居られますように


   顧  問  吟 
 「幻  想」        柳沢 平四朗
徒食してほざくニートの人不在         静 岡
屠蘇に酔う自嘲の齢がのしかかる
ひこばえの幻想萌える老い一ke
勝算へ昨日の駒は捨てました



虎竹抄 | Link |
(2007/03/26(Sun) 17:50:12)

 平成十九年一月二十日(土)
  新年句会  於 日本料理「さわ」

宿 題  「真」  佐野 由利子・選
 真っ二つさらに大きい方を取る  洋 未
真ん中に本音が残る盛り合わせ  智 美
免許証写真は何故か指名犯    長 仁
最後まで真直ぐだった父の釘   しのぶ
喧嘩もし色々あって真珠婚    亜季浩
真剣に勉強をする三年生     長 仁
思い出ではいつも真ん中お母さん 亜季浩
泣き真似で騙されている純な俺  信 一
真剣な瞳に少年の夢がある    清 泉
マルとバツその真ん中で生きている 信 一
真剣に老後の命保ち生き     俊 坊
何処までも真実を追う刑事の靴  獏 沓
真夜中にノッピキならぬベルが鳴る 鰹
真っ直ぐな道でハンドル切らされる アキラ
千羽鶴千の真心飛んでくる    美佐緒
怖い程真面目な免許証の顔    太 郎
雑音の中に真実埋められる    清 泉
真っ直ぐな人だから女狐騙しよい しげる
真ん中はどのへんでしょう格差増え まさえ
無口でも真心だけは顔に出る   しげる
真っすぐに読めば難題解けてくる 豊 子
本心が葛藤をする反抗期     まさし
平和主義真心少しボケてきた   裕 樹
天秤で人の真心計れない     徳 子
真実を知ると事件も味がない   獏 沓
真人間なのにうだつが上がらない 太 郎
真実は誤魔化し効かぬ時にくる  のぶ子
真実を握られていて語が重い   猛 郎
真実は誰にも見せぬ小引き出し  泰 山
真剣に生き抜いてきた母を看る  二三子
早とちりまた真実を見失なう   梨 絵
真実がぽろりこぼれて口ふさぐ  洋 未
日記帳真っ赤な嘘の多いこと   まさえ
歯に衣着せぬ忠告真の友     まさし
真っすぐに伸びた個性は僕のもの 満 月
真相は裁判で尚闇の中      のぶ男
真剣に求婚したがいなされる   びん郎
どの顔も真剣になる遺産分け   廣 司
   五  客
嫁姑その真ん中に子の笑顔    しのぶ
最高の真心だろうアイバンク   廣 司
突き当る迄はまっすぐ行ってみる 博 司
真実を語るにゃ空があお過ぎる  野次馬
真相は伏せておきます内輪揉め  千恵子
   人  位
真相を切り売りしてる週刊誌    弘
   地  位
真実の友情だから続く仲     まつ子
   天  位
真心の形はきっとまん丸い    アキラ


宿 題  「進」  佐藤  清泉・選
 ガリ勉の進路大事なものが欠け  安 心
 細胞具に進化中ですぞうり虫   徳 子
 昇進へ酷な残業代討議      静 枝
 絵の具皿混ぜて舞台はまだ続く  アキラ
 ドロ舟へ進退のせた刺客連    のぶ男
御進物まずは奥様機嫌取り     進
踏みしめて荒波進む断面図    安 心
俺なりの矢印が有る胸の中    博 司
ハイテクの進化で退化する身体  泰 史
底辺に生き進んでもわずかです  茂 瑠
改革の進軍ラッパ老いに向け   竹 水
通販の進呈の字に惑わされ     亘
プライドの壁が邪魔して進めない は な
一本の道しか知らぬ脛の傷    裕 樹
迷わずに家内が好む道を行く   太 郎
広告でおびき寄せてる進化論   まつ子
羅針盤無い改革が進む闇     竹 水
ひらがなでゆるゆると行く冬の道 美佐緒
過去ばかり抱いているから進めない しげる
進まねば消える私のユートピア  しのぶ
昇進に口笛を吹く春の風     亜季浩
   五  客
あなたより私は進歩しないふり  和 枝
火の舞いと進む敵陣乱しつつ   茂 瑠
猛進の「核」へ真赤なセレモニー 平四朗
ココロにも進入禁止張っておく  穂々美
猪突猛進女ひとりを拉致したり  輝 雄
    人  位
ゆっくりと秒針刻め惚けはせぬ  裕 樹
    地  位
猪突猛進やめとけ若かにゃあだから 鰹
    天  位
一直線母を見て漕ぐ三輪車    アキラ


宿 題  「笑」  加藤   鰹・選
整形完了高値の買い手待つワタシ 輝 男
笑う度皺が気になる老いうらら  豊 子
笑い茸でも食べたのか若い子等  長 仁
勝ち越しの郷土力士が笑い初め  びん郎
生産者の笑顔特産品に乗せ    二三子
笑み浮かべ語れば笑みの返事くる 晴 康
爆笑の渦に歯の無い祖父も居た  大 鯉
鼻高に笑顔忘れている美人    敏 子
昔オホホ今はアハハで白をきり  春 江
どじ踏んで笑い止らぬ向う脛   草 園
あご痛むほどに笑った福の神    尚
下り坂膝が笑って歩けない    寿 恵
目が笑う二人だけ知る極秘の秘  登 志
笑う度皺が気になる老いうらら  豊 子
どんぐりが笑いころげてまた振られ泰 山
故郷の山が微笑む里帰り      進
可愛いな頬ずりしたくなる笑くぼ 千恵子
携帯切って女と笑う歌舞伎町   徳 子
切り札を温めニンマリ懐ろ手   平四朗
切り札が手の内にある薄笑い   しのぶ
B面の痛みは伏せている笑顔   は な
耐えている笑顔と誰も気付かない 廣 司
貧乏を笑い袋に救われる     アキラ
抜け殻に残す乾いていた笑い   茂 瑠
遺伝子と笑うしかないお人好し  二三子
笑う日が何時かいつかの拉致家族 まさし
微笑みで妻が支えた職探し    泰 史
アルバムの笑いを提げて生きている満 月
ダルマさん笑って負けて丸くなる 穂々美
赤い羽根笑顔を胸に付けてある  裕 樹
遅れたり進む時計の苦笑い    竹 水
初恋を笑い話に酒を酌む     千恵子
裏おもてないから笑顔さらけ出す 智 美
ミニスカも天の橋立股のぞき   重 雄
顔文字の笑顔が少しすり切れた   薫
お笑いにあ行は行の使い分け   のぶ男
プロポーズしての返事が大笑い  太 郎
こんにゃくが笑うとおでんやがはやる泰 山
泣きながらピエロは笑いかき集め  竹 水
落語家が笑わぬ客にどもりがち   びん郎         
  五  客
しわだらけでも笑ったよマイライフ 洋 未
祝ハタチおんもではしゃぐ阿呆ぐみ 太 郎
やわらかな笑顔借金取りがくる   美佐緒
春を待つ笑い繭からもれてくる   茂 瑠
心から笑える友とコップ酒     由利子
   人  位
貧しさを笑いにかえるおでん鍋   清 泉
   地  位
どん底の僕に笑顔をくれないか   清 泉
   天  位
とりあえず笑ってみよう朝はくる  智 美


宿 題 「 自 由 吟 」 互 選
※新年句会では自由吟互選は無かったので二月句会時に行いました。
F窓際の椅子にも深く腰をかけ   春 江
E誉め言葉ぽっと蕾が膨らんで   和 枝
D金がないだけの苦労は楽なもの  獏 沓
B真実を語れば長いメロドラマ   徳 子
B空洞を埋める惰性の砂時計    豊 子
A進化論地球は進む温暖化     長 仁
A怖いなあ手足切られて袋詰め   寿 恵
A近頃は涙をみせぬ子に育ち    のぶ男
A残り火のページの中の数え唄   は な
A親も子も悩むデジタル化の世相  猛 郎
@良い嫁を演じきります姑が逝く  静 枝
@トントンと春がいっきに駆けてくる美弥子

 



▽参加者(敬称略)谷口智美・曽根田しげる
佐藤清泉、鍵山裕樹、石田竹水、池田茂瑠
望月弘、増田まさし、川村洋未、川路泰山
高瀬輝男、堀場梨絵、市川重雄、森田安心
芹沢穂々美、林二三子、佐野由利子、瀧進
薮ア千恵子、中安びん郎、設楽亜季浩、加
藤鰹、鈴木まつ子、堀内しのぶ、長澤アキ
ラ、御田俊坊、望月満月、畔柳晴康、岡村
廣司、堀場大鯉、大塚徳子、萩原まさ子、
内山敏子、薗田獏沓、笹美弥子、高橋春江
井口薫、提坂まさえ、中矢長仁、成島静枝
堀井草園、西垣博司、中田尚、山本野次馬
森島寿恵、竹内登志、鹿野太郎、永田延男
安田豊子、松野はな、滝田玲子、伊藤泰史
川口のぶ子、川口亘、柳沢猛郎、加茂和枝
戸田美佐緒、石上俊枝、増田信一

▽ご寄付および差し入れ御礼
芹沢穂々美様、林二三子様、鈴木まつ子様、堀内しのぶ様、薮ア千恵子様、佐藤清泉様
高瀬輝男様、市川重雄様、柳沢平四朗様、
鍵山裕樹様、森田安心様、川路泰山様


定例句会 | Link |
(2007/03/26(Sun) 17:48:12)

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