十月十五日 十月定例句会 於 駒形神社社務
席 題 「昼ごはん」 川村 洋未 選 昼飯に鮪の刺身たまに付き びん郎 二日酔いだから昼飯まで抜いた 茂 瑠 コンビニを日本の昼が太らせる 弘 うな丼を一人で気張る昼ごはん 梨 絵 おばちゃんは凄いぞランチバイキング 鰹 その昔迷路で食った昼のめし 鐘 雄 晩酌に備えて昼は腹八分 弘 昼めしへ欲は食べないゴマ茶漬け 平四朗 お茶漬けがいきいきしてる妻の留守 弘 働きバチのエサ本日もAランチ 鰹 妻が拗ねランチは列のラーメン屋 平四朗 はいランチ三日続きのカレー出る しげる 昼飯をスーパーで買う地下足袋で びん郎 沢庵の匂い広げた昼ごはん 茂 瑠 昼ごはん課長の後をついて行く 由利子 思春期の弁当箱にある絆 弘 祭りずしさらって孫と昼にする 茂 瑠 チンをして食べてと妻の走り書き 弘 学校へつくとすぐ食う昼ごはん のぶ男 妻の留守ごそごそ探すカップ麺 鰹 愛情が弁当箱で蹴躓く 弘 幼稚園昼めしなしのもう帰る のぶ男 昼飯のカレーを父は箸で食べ びん郎 老妻の尻昼ごはんより重い 泰 山 旅の空昼はホームのそばで済み 泰 山
宿 題 「魅 力」 佐野由利子 選 当たる人あるから魅力宝くじ 登 志 花道を歩くと駄馬もチャーミング 大 鯉 毒少し持つ女性には男寄る 廣 司 その瞳モンローよりも素敵だよ 鰹 魅力ある美人候補に人が寄り 寿 恵 ほんのりと酔った女将にある魅力 敏 子 みつめてる君の瞳がしゃべり出す 三根子 シグナルの上手な指でラブコール 泰 山 仮免で魅力チラリと赤いバラ のぶ男 健康で豊満な胸魅力です 穂々美 美人の湯にとっぷり浸かる妻その他 昌 利 浅草の情緒が人の波つくる 澪 子 ユニクロを着ても視線が寄ってくる 弘 かあちゃんの魅力はボディー太目です洋 未 改革の魅力へたぎる力コブ 猛 郎 何と言おうと銭が一番魅力だな 輝 男 地下室に魅力のワイン眠らせる 玲 子 魅力あるへそに出合ったことがない 弘 童顔の才気世相を真っ二つ 平四朗 魅力ある言葉に人は動かされ のぶ子 一癖が容姿端麗引きたてる のぶ男 フランクの低音いまも耳の底 梨 絵 札の束人歪ませる魅力持ち 廣 司 けれんみのない毒舌にある魅力 澄 子 ヨン様の魅力未だに掴めない よし子 歳なりの魅力備わるお人柄 獏 沓 あっけらかん笑う八重歯が大好きさ 重 雄
五 客 ないものに惹かれてしまう恋心 亜季浩 若さっていいな清々しい素肌 輝 男 何やかや言えど惹かれるカネと美女 薫 魅せられた詩集いつでもふところに 梨 絵 喪主の座の白いうなじにある魅力 一 尾 人 位 信念に生きる男の仁王立ち 平四朗 地 位 琉金の品やかに舞う水の天 泰 山 天 位 優しさを秘めて微笑む片えくぼ 重 雄
宿 題 「秋の味覚」 望月 鐘雄 選 松茸が好き国産で無かろうと びん郎 栗ごはん似せたさつまの得意顔 穂々美 口いっぱい秋が広がるマスカット 美弥子 しみじみと秋の夜長の夫婦酒 泰 史 どぶろくが秋の味覚を薄くする 昌 利 松茸の売場大きく深呼吸 由利子 焼き秋刀魚銚子一本追加する 一 尾 松茸が一番毒じゃなかろうか 五 貫 夕焼けとりんごはやはり赤が良い 三根子 もう秋か飲み屋はメニュー衣替え 亜季浩 天高しつい食べすぎた皮下脂肪 由利子 芋煮コトコトふる里の秋にする 圀 彦 松茸は展示物だとうちの辞書 薫 潮時と値切る松茸香り失せ しげる 栗めしへほくほく顔の皺となる 大 鯉 盗み食いの柿は格別甘かった 豊 子 春夏に秋の味覚が飛んで来る 重 雄 秋茄子を嫁と姑が譲り合い 弘 キノコ取り熊より怖いスズメバチ 徳 子 無為無策ナシの皮むく昼下り は な ふぐちりも秋の味覚に入れてやる 重 雄 嫁ぐ娘をじっと見送る木守柿 太 郎 サンマ焼くテロのニュースを聞きながら 尚 フグ泳ぎ鍋の底から胃の底へ のぶ男 カロリーを秋の味覚がかき乱す 澄 子 ダイエット味覚の秋へ小休止 登 志 デザートはみかんと決めた運動会 居久美 不揃いの膝が並んだ栗御飯 草 園 松茸で騙すエノキの倦怠期 兄 六 秋の灯に一膳多いとろろめし のぶ男 渋柿を盗み横恋慕の涙 兄 六 五 客 秋風が旬を呼び出す吊し柿 平四朗 ぶどうには切れない縁が絡みつき 穂々美 早生みかん乙女心を噛みしめる 野次馬 寝たきりの母にぶどうを剥いてやり 弘 報知器が睨む団地の塩秋刀魚 野次馬 人 位 ドスコイドスコイ秋の味覚が押してくる 徳 子 地 位 花咲蟹 禁酒の紙をチョッキンナ 鰹 天 位 日本の風だなサンマ焼いている 泰 山
宿 題 「そっくり」 柳沢平四朗 選 そっくりと言われ淋しいピカソの絵 のぶ子 声色を真似てテレビがよく稼ぎ 圀 彦 上司似のサルに思わず頭下げ 博 司 まだ飲むのー母妻娘三代記 五 貫 姿見に母そっくりの背の曲がり 幹 子 飼い主が犬に似てくる散歩道 薫 そっくりに画かれた似顔では不服 廣 司 青春を耳を揃えて返してよ 静 枝 金太郎飴がはびこる永田町 圀 彦 離婚した母の二の舞してしまい よし子 被害者は僕手配書に丸写し 政次郎 亡父の来た道そっくりなボクの道 猛 郎 紛れもない絆母娘の瓜二つ 豊 子 世継ぎとは名のみそっくり負債負う のぶ子 初デート夕べの電話母さんよ 重 雄 泣き笑い似た者夫婦晩成期 豊 子 そっくりに真似たピカソの絵が笑う 玲 子 本物ではないが本物偽造券 まつ子 争えぬ遺伝子世辞を知らぬ口 輝 男 悲喜劇を分けて双子の人生路 梨 絵 母と娘へ姉妹ですかと世辞がくる 弘 そっくりな雲を見詰めて洗う墓 太 郎 いい寝息やっぱり父に生き写し しげる 財産を天へそっくり親心 太 郎 そっくりで話が合わぬ黒電話 亜季浩 僕に似たのろまで同じ猫舌で 茂 瑠 よくもまあ何かに似てるお大根 亜季浩
五 客 姉さんを見れば想像付く未来 兄 六 父親似ですねと言われ娘が拗ねる 鰹 噛み合わぬ苦さ倅と電話口 一 尾 老母に良く似た人がいるケアハウス 由利子 プライドをそっくり奪う求人誌 五 貫 人 位 里の子等親の名前はすぐ解る 一 尾 地 位 禿具合父の名前で呼ばれてる 弘 天 位 妹の足の形に父がいる 三根子 軸 吟 アリバイの証他人の空似です 平四朗
宿 題 「自 由 吟」 互 選 D目の前を歩いて人の邪魔をする のぶ男 Cいざという時のお面は持っている 梨 絵 Cせっかちで困る我が家のカレンダー澄 子 C旅鞄我が家の音にほっとする 獏 沓 B痩せた詩の秋をつないで綴じる秋 茂 瑠 Bサテ風よどんな話題を連れてきた 輝 男 B申し訳ないお多福に介護され 太 郎 B人生の真ん中ですよ今が旬 義 子 B躓いた足がピエロを演じ切る 豊 子 Aさよならが言えずあなたが遠くなる三根子 A政界も徐徐に女が強くなり 泰 山
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[3] (2005/10/16(Sun) 15:21:21) |
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