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川柳の協会や結社に危機  島田市 川路 泰山

現在の川柳界に大結社は別としても地方の協会や結社が解散もしくは寸前に追い込まれている所が各地区に見受けられる。十年程前に私が声をあげた事がある。七十才を過ぎた協会役員や結社主幹は若手に引き継ぐ準備を始めないと息詰まりが来るからと、自らも後任を推薦して引退したが実らなかった。
今、正にその危機が現状化してきた。危機に瀕してから人集めに躍起となっても遅い。川柳人口だけは異常な程増加はして居るのだが、協会や結社が見離されてしまった。
原因は指導者の高齢化と一家言持った好作家も減少したが、一つは近隣吟社や県外吟社との交流がなくなり、地元だけの句会で旧態依然とし、定型以外破調句や仮名文字の句は戴きませんでは若い人は近寄れない。
それに課題等も作句者を馬鹿にした様な低俗なものまであり、協会主脳や選者の常識まで疑われる。特に県大会ともなれば、県外から全国レベルの選者の数名は誘致しないと益々老朽化してしまう。 
それに協会、結社の外では、新聞や雑誌や商業宣伝から
サラリーマン川柳、川柳マガジン等に依る自由な投句発表が出来るので結社の必要を感じない。
この現状の中で協会や結社が生き残って行くのには、協会結社の主脳、選者にしてもそれ相当の勉学努力《伝統から前衛、革新、詩性と現代の川柳を一通りは掌握する》が必要となる。
それと句会の在り方にも問題がある。座興程度の句会が大半で、参加者も、今日は抜けたとか全没だったの会話だけで終始する事が多い。本来なら勉強の会であってほしい。一選者に対して一課題一句の投稿で、選者は入選落選の全句に句評を付ける。句会に参加せずに投句だけの場合は十日か半月前に締め切って選者に宅送する。当日発表。
この様にする事で投句者選者共に勉強になる。大会の場合は別である。大会は一つの祭りだ。
「ローマは一日にして成らず」



[20] (2007/10/22(Mon) 16:08:17)



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