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平成二十年 五月十七日 
    定 例 句 会
於 アイセル21


席 題 「印象吟」(上の写真を見て)
  中田  尚 選
少子化に協力果たし楽しい日    しげる
なあ兄キ俺ら捨てられたんじゃない さとみ
難産の子ですパパ似で肥り気味   茂 瑠
ままごとのママもやっぱりマイペースさとみ
公園でオッパイ飲むと楽しいよ   しげる
兄弟も今からしっかり自己主張   三根子
おれ博士兄大臣で天下取る     泰 山
待っててね僕にもジュースあげるから二三子
イケメンに写しておくれ僕だけを  修 市
一番の幸せ者はこの僕さ      洋 未
そんな目で見ないで前を見ていてね 三根子
呆けたかなタイムスリップしたみたい信 一
疲れたと休んでばかり帰路遠く   卓まる
五月晴れひとりコーラをラッパ飲み 由利子
飲みません三輪車でもアルコール  信 一
幼な児に無限の空が待っている   輝 男
 人 位
年金を支える顔がふたつある     弘
 地 位
日本を背負う笑顔になっている    弘
 天 位
草原の空気がうまい仲良しだ    梨 絵


宿 題 「 大 」(表現自由)
 池田 茂瑠 選
見ごたえがあるサブちゃんの鼻の穴  弘
小国も大国でさえ中国に      信 一
青春に告白という大勝負      哲 也
大好きと大嫌いの差紙一重     信 一
大観の富士より富士は美しい    五 貫
愛一つ大きく撮ろう腹の中     満 月
疲れたら逢いたくなるの大きな木  和 枝
大嘘の一時凌ぎがすぐ判り     びん郎
身に合わぬ大風呂敷で恥をかく    亘
大銀杏結える日を待つチャンコ鍋  千恵子
大の字がつけば何だかえらそうだ  洋 未
大過なく年金かじる老いの日々   まつ子
大地震鳥篭だけは助かった     泰 山
ぴったりとなってお下りすり切れる  弘
大の字になって眠れる俺は誰     亘
一言の悔いが大きくのしかかる   博 司
大変だまた体重の目盛り増え    穂々美
年寄りを大事にすれば身に返る   のぶ男
大国の身勝手核を持たせない    輝 男
大地震済むまで待とう古住まい   亀 重
大阪へ行こう 充電しに行こう    鰹
大丈夫人も地球も耐えている    野次馬
小さいと決して言わぬ釣り落とし  博 司
大詰めの話が出来て燗にする    梨 絵
大騒ぎした連休も幕を引く     長 仁
大雑把な性格人を恨まない     二三子
大物のように振る舞うたかが雑魚  のぶ子
大自然が育ててくれる人間味    由利子
大声を出せばストレス逃げて行く  長 仁
値切られた首が米粒大になる    美佐緒
大凶をひいた歴史に残る年     由 美
五 客
ステテコで大の字になる旅帰り   獏 沓
大げさに褒めてくれるは皆他人   廣 司
大好きな薔薇が快感呉れる棘    竹 水
大人気無い色に変ってゆく妬心   平四朗
淋しくて音の大きな時計吊る    由利子
 人 位
大物になった狸のひとりぼち    豊 子
 地 位
後期とや大きな山が横たわる    徳 子
 天 位
大変だ天国からのラブコール     尚



宿 題 「う、で始まる句」
堀場 梨絵 選
憂さ晴しあれもこれもと無駄を買い きく子
うれしくて百点踊るランドセル   玲 子
うるさいのトップは妻のグチである 泰 史
迂回路を察して月が雲を脱ぐ    哲 也
うっかりじゃ済まぬ貴重な物忘れ  豊 子
うますぎた話にのって転がされ   玲 子
薄暗いところでギャグがマジになり 団 石
うそ八百吐いて笑わすもてる人   亀 重
浮き沈みあればこその一人酒    まさ子
うさん臭い話ハ長調でくる     さとみ
鵜呑みする頼まれごとに四苦八苦  獏 沓
うさ晴らししよう心が枯れている  穂々美
うるさいがいないと困る人と住む   弘
上手いのかよく解らない書道展   二三子
嘘でいいおんなごころは待っている  弘
美しい人です とても意地悪い   まさえ
裏金と仲良くなって抜け出せぬ   しげる
有頂天墓穴を掘って出られない   のぶ男
嘘泣きに男はころり騙される    安 心
売り言葉買わずに帰る手を振って  洋 未
嘘ついた骨が軋んで傾いた     美佐緒
受け箱が春の奇蹟を待っている   獏 沓
嬉しくてスキップをするバースデー 三根子
うるうると母のことばに頬ゆるむ  三根子
嬉しいが祝儀袋で妻と揉め     晴 康
うっかりと弾んで落ちた蟻地獄   敏 子
噂だと言って本音を置いてゆく    薫
うわべだけ裏のワナある読みきれず 俊 枝
梅干しの味にニホンの母の顔    政次郎
浮き世から試しに金を消したなら  亀 重
唸されて目覚めた腹に妻の足    修 市
内輪揉め母の涙でけりがつき    由利子
浮世とは金はないけど面白い    のぶ男
 五 客
裏を掻く商談図る箸まくら     平四朗
うんちくを聞けばこの酒旨そうだ  長 仁
旨い酒飲んで家族に返す笑み    太 郎
魚心小出し選挙の種を蒔く     卓まる
裏方の汗が主役の顔になる     五 貫
 人 位
うっぷんを晴らす心の荷をほどく  まつ子
 地 位
魚心有るから澄んだ水に成る    竹 水
 天 位
生まれ来てこの世に感謝灯がともる きく子



宿 題 「ショック」  加藤  鰹 選
妻が言うホントはあんた三番目   信 一
飲みもせずツマミにされたシンデレラ俊 枝
氷解けびしょびしょになる地球人  まさ子
ごめんなさい合コン後のEメール   進
もう一人私の影に言いそびれ    さ き
じいちゃんと呼ばれショクは隠せない可 福
相合傘夫といるのだれかしら    千恵子
期待した蕾に虫がついていた    輝 男
下ばかり向いてチャンスを見逃した 洋 未
目をかけた部下が辞令で上役に   信 一
転職をすると夫に切り出され    博 司
優勝旗掴み損ねたイレギュラー   野次馬
塩贈る人の訃報が届けられ      弘
先月の値段でパンが買えません    尚
地震地を避けて聖火が揺れてゆく  泰 山
孫娘ヘソ出しルック婆婆タマゲ   重 雄
マイハート電気ショックは要りません静 枝
金持ちの名医裏から見たショック  しげる
手に負えぬ魔性隠していた女    茂 瑠
カルテではもう私は死んでいる    尚
生まれなきゃよかったなどと我が子から由利子
若い娘の柩に涙ただ涙       由利子
こんなにも悲しい0歳のお通夜   由 美
母見舞いどなた様かに涙する    二三子
後期高齢 長生き税を納付せよ   竹 水
あらいたの胸にグサリとくる台詞  美佐緒
おじさんと初めて呼ばれショック受け修 市
わたしのは載ってないのにくる句集 さとみ
消え失せた外した事のない指輪   のぶ男
目がぱっちり俺をだましたコンタクト安 心
小遣いの値上げはだめと妻は言い  洋 未
後継ぎと信じてた子が戻らない   二三子
食べてから知るカロリーに青ざめる まさ子
出番まで咥え煙草の天使役     哲 也
ある夏の日におめでた?と友が問う 由 美
ひとつだけあった卵が焦げた朝   さとみ
万札が一度で消える給油口     博 司
鼻ピアスこれが娘の彼氏とは    修 市
この町で一番の美女ニューハーフ  哲 也
痴漢ですボクをつかんで言う女   泰 史
 五 客
ムードいい夜に女房が子のジャージ 五 貫
給油待ち自分の番で日を跨ぐ    卓まる
お互いの浮気がばれて梅雨に入る  泰 山
妹と思っていたと去る男      泰 史
無造作に置かれた愛のプレゼント  五 貫
人 位
見たくない妻の裸を見てしまう    弘
地 位
脱いだシャツ親父と同じ臭いした  卓まる
 天 位
ガス欠の車すぽぽぽぽんで逝き   団 石



宿 題 「自 由 吟」  互 選
Iかたつむり君もローンが重たかろ  鰹
F出直しの敵に自分の影もいる   平四朗
Eもう会えぬ両手にくるむさようなら五 貫
E人情が薄れ社会が狂い出す    千恵子
E嘘ひとつ言えない男嫌いです    弘
D生きている証し時々恥をかく   輝 男
C人生は急いでいつも回り道    三根子
C失敗をシリーズものにして生きる 哲 也
B赤い糸結び直したのは誰だ    義 子
B人づての噂気になる胸騒ぎ    豊 子
B電池切れする迄笑う睨めっこ   竹 水
B背伸びしてバランス崩す恥をかく 修 市
A君だけと言って二つのハート射る 泰 山
A職退いて妻が主体で日々平和   二三子
A一喝の後のコントは父の愛    獏 沓
A看取り終えどこか明るい喪の報せ 静 枝
A自惚れの足跡隠す竹箒      のぶ男
A生き甲斐に一枚残す鱗あり    しげる
A邪魔だった傘で間に合う俄か雨  敏 子
A賞味期はぎりぎりだけど尻尾振る 晴 康
A戻そうよ鏡の中へいい笑顔    満 月
@大ぼらをふいてノルマがまた増える卓まる
@海山へ心癒しの旅に出る     和 枝
@花柄の春着の底にトゲ隠す    茂 瑠
@付け替えたガソリンの値に近寄れず博 司
@ちちははが待つ楢山に似た施設  よし子
@後期高齢追っ手の顔がしかと見え  薫
@程程の欲が有る内呆けは来ぬ   廣 司
@大脳が働かなくてチョキ出ない  穂々美



参加者(順不同)曽根田しげる、林二三子
堀場梨絵、池田茂瑠、川村洋未、増田信一
今井卓まる、中田尚、中野三根子、加藤鰹
佐野由利子、高瀬輝男、望月弘、小野修市
川路泰山、水品団石、谷口さとみ、井口薫
永田のぶ男、金田政次郎、瀧進、柴田亀重
望月満月、畔柳晴康、内山敏子、大塚徳子
岡村廣司、成島静枝、薗田獏沓、中矢長仁
真田義子、鈴木まつ子、川口亘、毛利由美
鹿野太郎、安田豊子、西垣博司、石田竹水
濱山哲也、山田ぎん、滝田玲子、川島五貫
加茂和枝、竹内さき、真理猫子、伊藤泰史
石上俊枝、酒井可福、芹沢穂々美、中安び
ん郎、山本野次馬、馬渕よし子、森田安心
戸田美佐緒、薮ア千恵子、川口のぶ子、提
坂まさえ、萩原まさ子、市川重雄、中川司
柳沢平四朗

[122] (2008/07/24(Wed) 09:16:40)



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