静岡川柳たかねバックナンバー
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福づちに子どしの運を信じよう     浅野 滋子
会いたいよ元気な声で八十路坂     秋本トヨ子
スケジュールわくわく埋める初暦    井口  薫
恋へ塗る酒で薄めた保護色を      池田 茂瑠
気を若く又一年を駆け抜ける      石井  昇
チョロチョロと双六のよう人生は    石上 俊枝
雪月花めでてゆっくり北に棲む     石沢 久子
サイコロを転がし酒に辿り着き     石田 一郎
玉手箱大黒鼠背負い来る        石田 竹水
危なしと思えど鼠小僧なり       石田 柊馬
米蔵でむかし話をするネズミ      板垣 孝志
独楽ねずみ幸を詰め込む福袋      市川 重雄
タンポポの種に託した夢のカズ     伊藤 我流
ネズミ算幸せすれる年が明け      伊藤 泰史
母犬のお手してゐたりお年玉(俳句)  伊藤  眠
手を振っているのにドアが閉まらない 犬塚こうすけ
伸びきった輪ゴムを宥めながら行く   岩淵 黙人
奥深い人生十色十七字         海野  満
飽食の時代ねずみの優雅な目      江尻 麦秋
完走を喜ぶための汗をかき       遠藤 正静
今年また身の程の夢描いてみる     遠藤みゆき
鼠算賢い奴の悪巧み          遠藤 木犀
生臭い童話も明日に抱くネズミ     近江あきら
とりあえず一粒捲いてねずみ算     大石 一粋
七度目の子年迎える三が日       大橋 政良
白鳥の眠りの底の底の白        大野 風柳
風通しネズミ夫婦にまかす初春     太田紀伊子
大黒様の使いうれしや嫁が君      大塚 徳子
芽出たきを分かち合ってる犬と僕    岡部 美雄
時間だけたっぷり持ってるだけのこと  岡信かず男
めでたさも程程でよし雑魚だから    岡村 廣司
喜寿の春さても目出度く地酒嘗め    奥田 一星
今朝の外も見ず
子の日のネズミも屠蘇の酒(回文) 落合 正子
初夢も刻に追われて見ぬネズミ     鍵山 裕樹
改まる年へ紅蓮の歩を刻む       笠原 高二
青えのぐ手に山脈へまた一歩      金子美知子
初陽織る金糸銀糸を身に飾る      金田政次郎
子ねずみが今夜もメールばかりする   門脇かずお
ねずみから小判一枚貰う年       鹿野 太郎
生かされて尚夢を追う喜寿の春     鎌田 一尾
ペットにはならぬネズミの一人旅    川上久美子
こまめにも動くねずみの歳が好き    川口  亘
虹色の言葉を探すこまねずみ      川島 五貫
侃諤を持して大きく風を汲む      川路 泰山
軸一本まわし続けてきたねずみ     河内沙智子
初夢は空へジャンプのスニーカー    川村 洋未
十二支のトップを駆ける子沢山     菊地 克二
およぐって何だとふっと考えた     北野 岸柳
六十路酌む初春から僕のロスタイム   北村 吾朗
青い鳥のたまごをいまも懐に      木本 朱夏
ヨッコラショ坂きつくなる年女     葛岡ヒデ子
夢一つミッキーマウスにあやかろう   熊谷 岳朗
日本のお米を知らぬねずみたち     桑原 元義
人間は豆つぶであるせっせっせ     小池 孝一
野良猫が減ってねずみの日向ぼこ    孝井  栞
打出の小槌持っているのは野のねずみ  小島 蘭幸
人という文字が笑って見えて春     児玉ヒサト
原油高 寝正月ですエコロジー     小林信二郎
子の年も佳句一点の延長戦       小林満寿夫
スタートの干支に今年の夢を盛る    小林 良恵
福々と長寿の笑みが屠蘇を酌む     駒木 一枝
ねがいごとずらりと結ぶみやの枝    古俣 麻子
睡い目をず〜とこすって見る日の出   酒井 可福
川柳の魅力を広く伝えねば       桜井 閑山
スタートラインやっぱり強く引いてみる 提坂まさえ
富士拝む米寿迎える新春の窓      佐竹 観光
母の背も声もまあるくなって春     佐藤 明美
ペットではないが可愛いネズミの瞳   佐藤 灯人
黎明を運ぶマウスを所望する      佐藤美枝子
本籍を置く 雪の降る街(十四字詩)  佐藤 美文
躓いた石も私の接続詞         真田 義子
新春の富士に誓ったダイエット     佐野由利子
愛ふんじゃったあしのうらのさくら色  澤野優美子
かき寄せる熊手はやめて箕を買う    柴田 亀重
友達は猫ですねずみニャンと鳴き    四分一周平
賽銭のストレス柏手は知らず      島田 駱舟
福を生むネズミあちらにこちらにも   志村まさ尋
燠火トロトロ祖母の民話がまだ続く   庄子比呂夫
子の絵馬を見上げる猫は寂しそう    白勢朔太郎
しあわせは夢チューになれる川柳がある 新貝里々子
初春へ霊峰富士と屠蘇を酌み      鈴木恵美子
豪快なネズミだ猫を踏んづける     鈴木 逸志
生きていくヒント川柳芽吹かせる    鈴木まつ子
ねずみにも分け隔てなく差す初日    妹尾 安子
少子化もねずみ算なら多産系      芹沢穂々美
ディズニーのねずみは猫とダンスする  薗田 獏沓
みな無事でまずはめでたいお正月    高瀬 霜石
人間の床しさ感謝初詣で        高瀬 輝男
ぼろぼろの夢抱きしめてまた歩く    高橋はじめ
いのししが追われ子年の幕が開く    高橋 朗風
古希過ぎた鼠が試すひと齧り      瀧  正治
愚直でもあなたが好きよモアイ像    瀧   進
再会のメール抱き合うねずみ歳     竹内 さき
初詣で八十八のねがいごと       竹内 登志
陽だまりの猫とネズミの相聞歌     多田 幹江
可も不可もなき毎日を幸として     田制 圀彦
新年の扉を開くおかげさま       田中 新一
酔眼で見ている雪はさくらさくら    千島 鉄男
耳かきで溜まった小言かき出した    塚本 寄道
昭和史を遠く離れて初春の酒      辻  晩穂
賽銭の小銭をさがす事始め       辻   葉
マウス手に時間を惜しむ独楽鼠     津田  暹
地震説我が家のねずみ覆す       土屋 渓水
ネズミ自負ヒト科の役にたっている   てじま晩秋
お迎えは要らぬぼちぼち歩くから    寺田 柳京
アベックを白い眼で見るゴルフ場    寺脇 龍狂
子ねずみをそろそろ旅へ出す構え    栃尾 奏子
何かしら追い立てられるねずみ年    中島 久光
無理をせぬペースを守るはるの酒    中田たつお
私が私でいるネズミ年         中田  尚
チュー公が引き摺って来る初日の出   長澤アキラ
中心に定めた位置が迷い出す      中野三根子
羽子板をつけば総理の顔がある     永田のぶ男
新年の風が運んで呉れた夢       中村 広志
ネズミには年金不安ない暮し      浪越 靖政
来る年もスローライフの紡ぐゆめ    成田 孤舟
柏手を天井裏へポンと打ち       西垣 博司
コマネズミですヨと履歴書が唄う    西潟賢一郎
偽の年も変わらぬ距離でいてくれた   西端 康孝
残響に反響がある嬉し初春       いしがみ鉄
鈴つけに行くと一杯呑めと言う     萩原 典呼
どぶねずみ色でニッポン巻き戻す    萩原まさ子
りんごがぶり我が存在のほがらかさ   畠山 軍子
ねずみ算詩嚢どんどん膨らます     樋口 一杯
並木にも一本桜にもなれず       ひとり 静
あの子の子 子の子子の子とまだ寝ぬか 深町 金鳥
初春にポックリ寺を梯子する      ふくだ万年
一年の計はネズミにかじられる     藤沢 岳豊
二世帯へ住める幸せ春を酌む      堀井 草園
白足袋と歌う初春酌み交わす      前原 遠州
ねずみ真似齧ってみたい夢と年     増田 信一
初夢へねずみは小判曳いて来る     増田 久子
齢なりに夢を抱いて屠蘇を酌み     増田まさし
いろいろあったけど桜が満開だ     松尾 冬彦
ささやかな幸せ丸く古希の春      松川多賀男
偽の年を引きずるネズミかわいそう   松橋 帆波
何周しても一番でいるねずみ      松田 順久
柏手を打って家族のいい笑顔      馬渕よし子
お月さんから昇る地球が素晴らしい   真弓 明子
水割りの水の部分は真面目です     丸山  進
ねんとうへずさりずさりとみをゆだね  丸山 健三
子の刻に踊り始めてまだ踊る      水品 団石
雪の白いささかの朱を手に残し     水橋 秋子
平和呼ぶ子年の空に鳩が舞う      御田 俊坊
ていねいに生きるいのちの道だから   宮村 典子
年金で生きるリズムが初春に乗り    村松はじむ
受験生力を込めて初詣         毛利 由美
エートネエ一番なのに何故チューだ   望月 邦昭
この国は性悪説へ流される       望月  弘
古希近し遅く来い来いお正月      森田 安心
女を生きてまなじりにある春よ     森中惠美子
一礼の床に艶あり寒稽古(俳句)    矢澤 賢一
追い越してゆく人の背に急かされる   安田 豊子
月並みな御加護を祈る初詣       薮ア千恵子
社保庁の死角で増えるねずみ穴     山口 早苗
今日生きてあしたの過去に乾杯だ    山田 不及
年金細る チュー太はふとる      山田 迷泡
とりあえず食えるかどうか嗅いでみる  山本トラ夫
今年こそ人間らしい顔でいる      山本野次馬
ちょこまかとネズミになるか定年後   吉道航太郎
夫婦三年目色いろ見えてくる      横田輪加造
2008ねじれカルタでお正月     若山 大介
変転の時代を狙う風刺の矢       渡辺 貞勇
  ☆ほか、たくさんの賀状ありがとうございました。



[109] (2008/02/26(Mon) 08:37:12)



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