平成二十一年 一月十七日 新 年 句 会 於 日本料理「さわ」
宿 題 「 牛 」 川路 泰山 選 闘牛で冬将軍の村おこし のぶ男 アメリカに格差広げている和牛 竹 水 あっけない交尾に時を棒に振る 野次馬 高飛車にブランド牛の値札貼る 野次馬 元朝の乾杯孫は牛の乳 晴 康 牛歩でもいいんだ傘寿過ぎたから 廣 司 牛の声やけに尾を引く過疎の村 進 鈍行で牛歩の旅と洒落てみる 好 子 伯楽がお手玉にする暴れ牛 泰 史 ブランドをクローンでつなぐ牛の自負 安 心 クローン牛戸籍は神の目を盗む 平四朗 クラシック流れ搾乳もはかどり 二三子 霜降りを期待して見る鍋の底 さと子 牛歩でも子の頃の夢追い掛ける 信 一 牛丼の汁に決意とかくし味 穂々美 横綱になれば牛とは云わせない 亘 ホルスタイン並みのバストで肩が凝り 静 枝 カタカナ語ゆっくり反芻するつもり 徳 子 我が干支よもう一巡り二巡り 好 子 牛耳った会議のあとの不安顔 穂々美 牛乳が僕の背骨の目をさます 洋 未 ゆったりと牛歩の如くいく余生 千恵子 モー然と駆けたい日あり角磨く まさえ うしよりものんびりとどく年賀状 玲 子 来客の時は国産牛にする 博 司 地下タビと軍手で今日もベコを追い 獏 沓 ゆるぎなく牛歩でめざす喜寿の夢 豊 子 プライドを気にせず牛は牛の歩で 輝 男 哲学の眼をした牛に聞く人生 輝 男 牛の背に乗ってしまった給付金 五 貫 物好きで牛乳鍋をかこむ夜 まさ子 政治とはかくなるものか牛歩なり アキラ トレサビリティ牛の素性が明かされる 居久美 いざという時迄隠す牛の角 泰 史 どっしりと牛の如くに父の背 さと子 猪突した風を牛歩に切り替える 弘 牛年に給付の噂持て余す しげる 五 客 モーやだよねずみの不況かぶる牛 美智代 なあベコよもいちど田んぼするべえか さとみ 追伸に牛に因んだギャグいれる 茂 瑠 春を待つ仔牛健気に立ち上がり まつ子 闘牛の顔に似てくる妻の乱 千恵子 人 位 不況風牛も押される虎落笛 重 雄 地 位 給付金担いだ牛に鞭を打つ 弘 天 位 反芻は苦手デジタル時代行き 静 枝
宿 題 「いい男」 中野三根子 選 レンタルよ送迎用にいい男 洋 未 無駄などと言わずに化粧待つ男 五 貫 義理人情愛も育てる苦労人 重 雄 キザな奴いい男振る冷たい目 玲 子 もて過ぎて一人になれる時がない 修 市 太陽のような貴男に惚れました 輝 男 いい男おだててメシをおごらせる 博 司 床屋から帰った夫ちょいと誉め 静 枝 ウチの人あれでも昔いい男 博 司 好きなんだ母をいたわるお父さん 竹 水 シルバーグレーまだフェロモンが満ち溢れ 進 いい男母似の彼女連れてくる 和 枝 いい男流し目に棲む甘い罠 敏 子 いいなあと思う男はみな既婚 由 美 四面楚歌恐れず意見吐く男 廣 司 いい男春の暦に予約する 徳 子 安酒で私と酔ってくれる人 さとみ いい男背中で語る温かさ 俊 枝 男ならみんな自負するいい男 長 仁 揺ぎない持論男の夢を追い 進 いい男賞味期限があったとは ふく子 いい男心も顔も兼ね揃え 晴 康 賞味期限まだあるつもりだった俺 卓まる 俺だってカツラ付ければいい男 泰 史 顔姿気っ風までもいい男 千恵子 こころからやさしい嘘をつく男 弘 いい男結婚すれば只の人 信 一 太陽の匂いが似合ういい男 千代見 ネガで見る昔の夫はいい男 のぶ子 二枚目は無駄な口など叩かない 安 心 カネ・チカラあったらもっといい男 二三子 イケメンへダーツの針を尖らせる 茂 瑠 五 客 おいカアサンおいカアサンとあの世まで まさえ 背景に何を置いてもさまになる 美佐緒 さわやかな風に男を語らせる アキラ 花束を買えない男それもいい まさえ マラソンでテープ切る孫いい男 美智代 人 位 ほかほかの心伝わるいい男 千恵子 地 位 十人十色ビミョーに違ういい男 二三子 天 位 脇役に徹し貴重ないぶし銀 豊 子 軸 吟 私だけ笑ってくれたいい男 三根子
宿 題「うれしいな」上五指定 加藤 鰹 選 うれしいな二才も若くみられたの 二三子 うれしいな三億俺にあたるはず 修 市 うれしいな寝ていてくれた朝帰り さとみ うれしいな酒はうまいし妻きれい 修 市 うれしいな何買おーかな給付金 博 司 うれしいなシラスのなかにタコがいた 卓まる うれしいなあったかご飯しじみ汁 よし子 うれしいな百歳の母おんぶする 弘 うれしいな一足す一が十となる 由利子 うれしいな何もない午後猫といる まさえ うれしいな蛇口ひねれば出るビール 野次馬 うれしいな一緒に泣ける人がいて ふく子 うれしいな徹夜へ柚子の湯が香り 政次郎 うれしいな盲導犬が居る空気 太 郎 うれしいな酒瓶抱え友が来る 可 福 うれしいな美男と美女の離婚劇 哲 也 うれしいな君と僕との恋満ちる さ き うれしいな派遣の僕に陽が当たる アキラ うれしいな私を誉める子の日記 泰 史 うれしいな殻がくるりとむけた昼 さとみ うれしいな補聴器なくてジャズを聞く しげる うれしいな夢のつづきも家がある 穂々美 うれしいな根っこがちゃんと生きていた 二三子 うれしいなリストラされず二度の職 穂々美 うれしいなあなたが横にいてくれる 徳 子 うれしいな親が元気でいてくれる 居久美 うれしいな腹はふくらみ父が折れ 重 雄 うれしいな家族の中に席がある 俊 枝 うれしいな人間臭い鬼と居る のぶ男 うれしいなジャンボもロトも当てました 野次馬 うれしいな今年も好きな先生で 玲 子 うれしいなすらすらすらと句が浮かぶ静 枝 いま此処に居るだけで良い窓の椅子 幹 江 うれしいな明日復活の七分粥 五 貫 うれしいなほめられ豚も空を舞う 美智代 うれしいな「たかね」が届く月初め 千代見 うれしいな銀杏の黄色空の青 美智代 うれしいな絡んだ紐を解く予感 まさ子 うれしいな心の影が消えていた 安 心 うれしいな妻が手招き久しぶり 由利子 五 客 うれしいな俺のお通しだけ違う 卓まる うれしいな上司出張妻は留守 信 一 うれしいなギプスを取って伸ばす腕 まさ子 うれしいな子供出来たは嘘だった 泰 史 うれしいな居場所の広い妻の留守 まさえ 人 位 うれしいなまだまだすべて現役で 三根子 地 位 うれしいな夢で紀香になれた朝 さと子 天 位 うれしいなスーツケースと待つ夜明け 俊 枝
参加者(順不同)森下居久美、谷口さとみ 永田のぶ男、望月弘、増田信一、池田茂瑠 小野修市、川村洋未、川路泰山、市川重雄 森田安心、高瀬輝男、堀場梨絵、滝田玲子 川島五貫、尾崎好子、林二三子、伊藤泰史 石上俊枝、中野三根子、加藤鰹、大塚徳子 鈴木まつ子、瀧進、長澤アキラ、畔柳晴康 曽根田しげる、芹沢穂々美、佐野由利子、 提坂まさえ、川村美智代、萩原まさ子、中 川司、薮ア千恵子、渥美さと子、岡村廣司 薗田獏沓、中矢長仁、成島静枝、内山敏子 鹿野太郎、酒井可福、濱山哲也、西垣博司 中田尚、小林ふく子、石田竹水、安田豊子 金田政次郎、川口亘、毛利由美、竹内さき 加茂和枝、今井卓まる、鈴木千代見、川口 のぶ子、山本野次馬、戸田美佐緒、森好浩 柳沢平四朗
▽今年も盛大に新年句会が開催されました。安心さんの詩吟、アキラさんのマジック、泰史さんは新曲の「河内音頭」を披露して下さいました。二次会のカラオケも大盛り上がりで楽しかったですね〜♪
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[150] (2009/03/26(Wed) 13:22:15) |
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