静岡川柳たかねバックナンバー
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平成二十一年 四月十八日
定 例 句 会
於 アイセル21


席 題 「いろいろ」 加藤  鰹 選
いろいろな形試して楽しんだ    由利子
ヘエこんな姓もあるのか人名簿   輝 男
めんどうだデパート一社買い付ける 洋 未
おでん鍋味はいろいろ暖簾変え   しげる
花なんて色々あって覚えない    三根子
方言が飛び交っている街の駅     弘
訳あって×の数だけ増えてゆく    尚
賢いかずるさか振り込め詐欺消えず 輝 男
デパ地下で味見していて満腹よ   三根子
人生いろいろだけども木偶は木偶のまま 輝 男
好き嫌いあって人生おもしろい   由利子
いろいろな色が有るから虹になる  アキラ
色の道いろいろ指南されたいな   修 市
方言もオラが里のは美しい     輝 男
いろいろとお世話になっている地球 好 子
いろいろな風を聴いてる通夜の席  アキラ
カプセルがダンスしてます胃の中で  尚
十人の顔十人のヒゲがある      弘
人のくせ本人だけが気がつかぬ   三根子
美辞麗句たくさん並べほめ殺し   アキラ
 五 客
縁日で迷う子供の五百円      洋 未
通販でよくもこんなに買い込んだ  洋 未
いろいろと迷惑かけて深い仲    好 子
色々と手尽くしました 御臨終   由利子
春を描く色えんぴつがいそがしい   弘
 人 位
赤黄青なぜにネオンは僕を呼ぶ   修 市
 地 位
ショッピング今日の彼氏は誰にする 洋 未
 天 位
それぞれの気持ちをのせて千の風  満 月
 軸 吟
いろいろとあって現在独りです    鰹


宿 題「は、で始まる句」佐野由利子 選
春風を通せんぼする不況風     博 司
ぱっと見で惚れて血液型で冷め   由 美
歯並びが綺麗で嘘が見抜けない   野次馬
八方を立てて自分の影がない    千代見
発破士がひとりも居ない政財界   猫 子
ハッケヨイノコッタ妻に寄り切られ  鰹
はんぺんはやっぱり黒と決めている 居久美
はしゃいでる心の奥を読みきれず  俊 枝
鼻声に男の背骨すぐ崩れ      輝 男
はっくしょん花粉が鼻を通過する   尚
春がすみ花をながめて散歩する   ぎ ん
墓参り父は出不精でしたから    由 美
ハッピーな人だね今日も笑ってる  三根子
春なのに冷房なんか入れてます   猫 子
ハネムーン富士エアポート一番機  好 子
はや十月 母子健在を祈る日々   のぶ男
肌つるり男も入る美人の湯     晴 康
はしゃぎ過ぎ田舎者だとすぐ解る  竹 水
花吹雪この夢だけは捨てられぬ   アキラ
初恋に逢わぬが花と友はいう    俊 枝
墓参り元気な顔を見せに行く    哲 也
はっとすることが少ない定年後   信 一
 五 客
腹いっぱい食べた食後の痩せ薬   可 福
春うらら休耕田の大あくび     敏 子
腹が立つ一万円で売るかんぽ     弘
反省会などと酒宴をしたいだけ   廣 司
歯は入れ歯耳も遠いが口達者    信 一
 人 位
半額のシールで決まる夕の膳     鰹
 地 位
ハンサムが何の得にもなってない  修 市
 天 位
歯ならびは悪いがうまい英会話   のぶ男


宿 題「青」表現自由 長澤アキラ 選
子はあてにしない老後の青写真   玲 子
青写真生きていたらの話です    由 美
青空を味方に老の畑仕事      敏 子
大都会行方知れずの青蛙       鰹
納豆が葱の青さを恋しがる     美佐緒
偶然の出会い身近に青い鳥     まつ子
花日和桜花の下も青い空      香 織
樹々眠る盆地の底の青い空     政次郎
初恋はこんな若葉の頃でした    居久美
すぐ切れる青い玩具が溢れてる   太 郎
青い鳥探しあぐねて六十路坂    由利子
人間の生を見ている青い月     ぎ ん
能書きが要らぬ働け青二才     可 福
青い地球洗ってみたい温暖化    玲 子
あの頃の君との空は青いまま    五 貫
青臭い意見に光るもの見つけ    千代見
青春の夢は心の奥に秘め      のぶ子
青空が僕の庭だと泳ぐ鯉      洋 未
 五 客
信号は青です 離婚いたします   美佐緒
真っ青になる請求書ばかり来る   猫 子
鉄塔が空の青さに突き刺さり    獏 沓
大の字になって吸い込む青い空   好 子
青空をたらふく食べて子は育つ   哲 也
 人 位
特攻機還らぬ空は青かった     廣 司
 地 位
青空を見せに連れ出す車椅子    二三子
 天 位
まだ青い 熟すあなたの手の中で   ふく子
 軸 吟
青春の真っただ中か七曲り     アキラ


宿 題 「くたくた」 望月  弘 選
くたびれた靴で明日の米を刈る   アキラ
職さがし万歩計さえアゴを出す   博 司
千円へ簡易トイレも積む車     静 枝
この先もわからん人と続く道    五 貫
一杯の酒で元気を取り戻す     徳 子
くたくたとマリオネットの小舞台  獏 沓
くたくたになった下着が捨てられず すみと
合併で息が切れます選挙カー    のぶ男
心技体心あらたに国技館      政次郎
日曜日パパはくたくた牛になる   長 仁
特訓へコーチが鬼に見えはじめ   ぎ ん
くたくたに書いて読めない字に悩む  亘
誠実に歩き続けて行き詰まる    五 貫
お百度に神も私もくたびれる    美佐緒
父の靴履いて凛々入社式      卓まる
首切りへ手足動かぬ景気策     竹 水
くたくたの地下足袋いやす児の寝顔 重 雄
子沢山古い軍手が干してある    アキラ
くたくたのビリが大きな拍手受け  廣 司
ライバルに勝ってスタミナ底をつき  進
善人の仮面を剥げば楽になる    野次馬
ボランティアくたくただってやめりゃせぬ 廣 司
高速道ETCも滞る        穂々美
疲れたよ慣れぬ作業のボランティア 晴 康
疲れきる神のお部屋に鍵もない   満 月
よそゆきが部屋着になって今パジャマ 居久美
春の幸くたくたに煮て冬を待つ   さとみ
見つからぬ仕事にヒザが笑い出す  博 司
勇ましく妻の下着を畳む僕     卓まる
停年の男が鍋で煮くずれる     美佐緒
こんなにも使ったサイフ手になじむ 三根子
大鍋で煮込み笑顔の大家族     のぶ男
医者はしご居酒屋はしご日が暮れる  尚
介護する家族応援したくなる    二三子
 五 客
くたくたの靴が私を認知する     薫
くたくたの背中を撫でてくれるシャツ 猫 子
自己暗示かけねば乗れぬ終電車   野次馬
週末はボロ雑巾のように寝る     鰹
くたくたになって汗して減るメタボ 好 子
 人 位
預かった孫追いかけて小半日    由利子
 地 位
妻と居る息づかいすら気をつかい  修 市
 天 位
介護5に振り回される二十四時    尚
 軸 吟
人生を歩いた足がくたびれる     弘
 

宿 題 「自由吟」  互 選
Eにんげんが冷えきっていく温暖化  弘
C子が嫁ぐ宴は黙る事にする    五 貫
C学歴とミエが世間を狭くする   洋 未
C大抵のことは許せる年の功    静 枝
B灯をともし待っててくれる駅がある さ き
B乱れると妻が調律してくれる   由利子
B安心に囲われている不安感    政次郎
A縁側の日溜りで聞く風の音    アキラ
A熟年の恋を見てきた喫茶店    由 美
Aガタが来ているのに光る父の椅子 太 郎
Aばあちゃんのもったいないを捨てる父 可 福
A奥の手がひそむ女の媚びる時    進
A妻の愚痴やさしく聞いているも春 輝 男
A思い出のデートの道を車椅子   しげる
A笑ってる遺影の頭痛ひどかった  のぶ男
A塩分の摂り過ぎ脳が錆びたかも  廣 司
A年並みの老化ですねと診断書   まつ子
@青空を映す地上が減ってゆく   さとみ
@白は白しぶとく白を押し通す   徳 子

参加者(順不同)小野修市、曽根田しげる
望月弘、長澤アキラ、高瀬輝男、尾崎好子
中野三根子、川村洋未、望月満月、中田尚
佐野由利子、瀧進、谷口さとみ、大塚徳子
成島静枝、佐藤香織、岡村廣司、薗田獏沓
内山敏子、中矢長仁、真田義子、酒井可福
瀧進、小林ふく子、金田政次郎、川島五貫
石田竹水、鹿野太郎、山田ぎん、西垣博司
毛利由美、竹内さき、井口薫、鈴木まつ子
市川重雄、滝田玲子、川口亘、芹沢穂々美
増田信一、濱山哲也、真理猫子、林二三子
飯塚すみと、鈴木千代見、今井卓まる、中
川司、山本野次馬、戸田美佐緒、石上俊枝
川口のぶ子、畔柳晴康、永田のぶ男、那須
正明、森下居久美、川村美智代、森田安心
提坂まさえ、萩原まさ子、加藤鰹
[167] (2009/06/07(Sat) 15:21:07)



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