静岡川柳たかねバックナンバー
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 平成十九年一月二十日(土)
  新年句会  於 日本料理「さわ」

宿 題  「真」  佐野 由利子・選
 真っ二つさらに大きい方を取る  洋 未
真ん中に本音が残る盛り合わせ  智 美
免許証写真は何故か指名犯    長 仁
最後まで真直ぐだった父の釘   しのぶ
喧嘩もし色々あって真珠婚    亜季浩
真剣に勉強をする三年生     長 仁
思い出ではいつも真ん中お母さん 亜季浩
泣き真似で騙されている純な俺  信 一
真剣な瞳に少年の夢がある    清 泉
マルとバツその真ん中で生きている 信 一
真剣に老後の命保ち生き     俊 坊
何処までも真実を追う刑事の靴  獏 沓
真夜中にノッピキならぬベルが鳴る 鰹
真っ直ぐな道でハンドル切らされる アキラ
千羽鶴千の真心飛んでくる    美佐緒
怖い程真面目な免許証の顔    太 郎
雑音の中に真実埋められる    清 泉
真っ直ぐな人だから女狐騙しよい しげる
真ん中はどのへんでしょう格差増え まさえ
無口でも真心だけは顔に出る   しげる
真っすぐに読めば難題解けてくる 豊 子
本心が葛藤をする反抗期     まさし
平和主義真心少しボケてきた   裕 樹
天秤で人の真心計れない     徳 子
真実を知ると事件も味がない   獏 沓
真人間なのにうだつが上がらない 太 郎
真実は誤魔化し効かぬ時にくる  のぶ子
真実を握られていて語が重い   猛 郎
真実は誰にも見せぬ小引き出し  泰 山
真剣に生き抜いてきた母を看る  二三子
早とちりまた真実を見失なう   梨 絵
真実がぽろりこぼれて口ふさぐ  洋 未
日記帳真っ赤な嘘の多いこと   まさえ
歯に衣着せぬ忠告真の友     まさし
真っすぐに伸びた個性は僕のもの 満 月
真相は裁判で尚闇の中      のぶ男
真剣に求婚したがいなされる   びん郎
どの顔も真剣になる遺産分け   廣 司
   五  客
嫁姑その真ん中に子の笑顔    しのぶ
最高の真心だろうアイバンク   廣 司
突き当る迄はまっすぐ行ってみる 博 司
真実を語るにゃ空があお過ぎる  野次馬
真相は伏せておきます内輪揉め  千恵子
   人  位
真相を切り売りしてる週刊誌    弘
   地  位
真実の友情だから続く仲     まつ子
   天  位
真心の形はきっとまん丸い    アキラ


宿 題  「進」  佐藤  清泉・選
 ガリ勉の進路大事なものが欠け  安 心
 細胞具に進化中ですぞうり虫   徳 子
 昇進へ酷な残業代討議      静 枝
 絵の具皿混ぜて舞台はまだ続く  アキラ
 ドロ舟へ進退のせた刺客連    のぶ男
御進物まずは奥様機嫌取り     進
踏みしめて荒波進む断面図    安 心
俺なりの矢印が有る胸の中    博 司
ハイテクの進化で退化する身体  泰 史
底辺に生き進んでもわずかです  茂 瑠
改革の進軍ラッパ老いに向け   竹 水
通販の進呈の字に惑わされ     亘
プライドの壁が邪魔して進めない は な
一本の道しか知らぬ脛の傷    裕 樹
迷わずに家内が好む道を行く   太 郎
広告でおびき寄せてる進化論   まつ子
羅針盤無い改革が進む闇     竹 水
ひらがなでゆるゆると行く冬の道 美佐緒
過去ばかり抱いているから進めない しげる
進まねば消える私のユートピア  しのぶ
昇進に口笛を吹く春の風     亜季浩
   五  客
あなたより私は進歩しないふり  和 枝
火の舞いと進む敵陣乱しつつ   茂 瑠
猛進の「核」へ真赤なセレモニー 平四朗
ココロにも進入禁止張っておく  穂々美
猪突猛進女ひとりを拉致したり  輝 雄
    人  位
ゆっくりと秒針刻め惚けはせぬ  裕 樹
    地  位
猪突猛進やめとけ若かにゃあだから 鰹
    天  位
一直線母を見て漕ぐ三輪車    アキラ


宿 題  「笑」  加藤   鰹・選
整形完了高値の買い手待つワタシ 輝 男
笑う度皺が気になる老いうらら  豊 子
笑い茸でも食べたのか若い子等  長 仁
勝ち越しの郷土力士が笑い初め  びん郎
生産者の笑顔特産品に乗せ    二三子
笑み浮かべ語れば笑みの返事くる 晴 康
爆笑の渦に歯の無い祖父も居た  大 鯉
鼻高に笑顔忘れている美人    敏 子
昔オホホ今はアハハで白をきり  春 江
どじ踏んで笑い止らぬ向う脛   草 園
あご痛むほどに笑った福の神    尚
下り坂膝が笑って歩けない    寿 恵
目が笑う二人だけ知る極秘の秘  登 志
笑う度皺が気になる老いうらら  豊 子
どんぐりが笑いころげてまた振られ泰 山
故郷の山が微笑む里帰り      進
可愛いな頬ずりしたくなる笑くぼ 千恵子
携帯切って女と笑う歌舞伎町   徳 子
切り札を温めニンマリ懐ろ手   平四朗
切り札が手の内にある薄笑い   しのぶ
B面の痛みは伏せている笑顔   は な
耐えている笑顔と誰も気付かない 廣 司
貧乏を笑い袋に救われる     アキラ
抜け殻に残す乾いていた笑い   茂 瑠
遺伝子と笑うしかないお人好し  二三子
笑う日が何時かいつかの拉致家族 まさし
微笑みで妻が支えた職探し    泰 史
アルバムの笑いを提げて生きている満 月
ダルマさん笑って負けて丸くなる 穂々美
赤い羽根笑顔を胸に付けてある  裕 樹
遅れたり進む時計の苦笑い    竹 水
初恋を笑い話に酒を酌む     千恵子
裏おもてないから笑顔さらけ出す 智 美
ミニスカも天の橋立股のぞき   重 雄
顔文字の笑顔が少しすり切れた   薫
お笑いにあ行は行の使い分け   のぶ男
プロポーズしての返事が大笑い  太 郎
こんにゃくが笑うとおでんやがはやる泰 山
泣きながらピエロは笑いかき集め  竹 水
落語家が笑わぬ客にどもりがち   びん郎         
  五  客
しわだらけでも笑ったよマイライフ 洋 未
祝ハタチおんもではしゃぐ阿呆ぐみ 太 郎
やわらかな笑顔借金取りがくる   美佐緒
春を待つ笑い繭からもれてくる   茂 瑠
心から笑える友とコップ酒     由利子
   人  位
貧しさを笑いにかえるおでん鍋   清 泉
   地  位
どん底の僕に笑顔をくれないか   清 泉
   天  位
とりあえず笑ってみよう朝はくる  智 美


宿 題 「 自 由 吟 」 互 選
※新年句会では自由吟互選は無かったので二月句会時に行いました。
F窓際の椅子にも深く腰をかけ   春 江
E誉め言葉ぽっと蕾が膨らんで   和 枝
D金がないだけの苦労は楽なもの  獏 沓
B真実を語れば長いメロドラマ   徳 子
B空洞を埋める惰性の砂時計    豊 子
A進化論地球は進む温暖化     長 仁
A怖いなあ手足切られて袋詰め   寿 恵
A近頃は涙をみせぬ子に育ち    のぶ男
A残り火のページの中の数え唄   は な
A親も子も悩むデジタル化の世相  猛 郎
@良い嫁を演じきります姑が逝く  静 枝
@トントンと春がいっきに駆けてくる美弥子

 



▽参加者(敬称略)谷口智美・曽根田しげる
佐藤清泉、鍵山裕樹、石田竹水、池田茂瑠
望月弘、増田まさし、川村洋未、川路泰山
高瀬輝男、堀場梨絵、市川重雄、森田安心
芹沢穂々美、林二三子、佐野由利子、瀧進
薮ア千恵子、中安びん郎、設楽亜季浩、加
藤鰹、鈴木まつ子、堀内しのぶ、長澤アキ
ラ、御田俊坊、望月満月、畔柳晴康、岡村
廣司、堀場大鯉、大塚徳子、萩原まさ子、
内山敏子、薗田獏沓、笹美弥子、高橋春江
井口薫、提坂まさえ、中矢長仁、成島静枝
堀井草園、西垣博司、中田尚、山本野次馬
森島寿恵、竹内登志、鹿野太郎、永田延男
安田豊子、松野はな、滝田玲子、伊藤泰史
川口のぶ子、川口亘、柳沢猛郎、加茂和枝
戸田美佐緒、石上俊枝、増田信一

▽ご寄付および差し入れ御礼
芹沢穂々美様、林二三子様、鈴木まつ子様、堀内しのぶ様、薮ア千恵子様、佐藤清泉様
高瀬輝男様、市川重雄様、柳沢平四朗様、
鍵山裕樹様、森田安心様、川路泰山様


[72] (2007/03/26(Sun) 17:48:12)



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