静岡川柳たかね 巻頭沈思考バックナンバー
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縁とは 静岡市 中野 三根子

三年前の夏、新しくできたビデオ屋さんで、なにげなく手にして借りた、イ・ビョンホン出演のDVDを毎日見続けて、そのラストにファンクラブの設立まもなくですとお知らせがありました。
 すぐに、インターネットをする為に、パソコンを入手してすべて手探りで入会手続きをすませていました。
 何もかも初めての事ばかりで、毎日夢中で、何回もやり直しての繰り返しです。
 東京ドームでの四万二千人のファンミーティングにも一人で参加して、昼食の時に、「お一人ですか・・・」と声を掛けた千葉の人が、今では毎日メールや電話で情報交換して、旅行にもいつも一緒に出かける一番大切な友人になりました。
 東京での映画や、アリーナツアーには、彼女の家に泊まり両手にペンライトを持ち、大声で叫んだり会場への入り待ちや出待ち、空港でのお出迎えやお見送り等、我ながらびっくりする様な、楽しい体験ばかりです。
 今ではあちこちの会場でお隣の席の人とはすぐに打ちとけて、仲間になり、オフ会のグループもどんどん増えて、一日中お茶をしておしゃべりしても時間が足りない位です。
 家の中は、集めたグッズやカレンダーやDVD、CD、本等であふれてしまい、専用の部屋が必要になってきています。こんな楽しい人生があった事にとても感謝しています。この二年間に、とても辛い事が続いたので、本当に慰められ、癒されている気がします。
 たった一枚のDVDから、私の人生もすごく変わってきました。そしてそこから生まれた人とのめぐり逢いもご縁があったからでしょうか・・・。
 もちろん川柳の仲間とも楽しい出逢いがあり毎日わくわくしています。
これからも少々辛いことがあってももう大丈夫です。この不思議な出逢いというご縁に感謝の毎日です。
 「めぐり逢い いつもあなたに コマスミダ(ありがとう)」
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(2008/12/29(Sun) 13:20:48)

瀬戸内中年カメラマン 伊豆市 谷口さとみ

この夏の終わり、学生時代以来の夏休みを過ごした。一週間もらえたので念願の撮影旅行を決行。機材が多いことと、時間的な制約が一番邪魔なため、頼もしいランクル(トヨタ・ランドクルーザー)を足と宿にして全行程1,340キロ、五泊六日の旅になった。
 二ヶ所の撮影ポイントと最終目的地が瀬戸内の真鍋島であること以外、コースも時間もすべて太陽の位置と気分しだい。観光客や住民が宿や家に帰った後、まだ夕陽の位置に拘って、ひたすら待ち続けられるのも、早めにビールを呑んで寝ちゃったり、夜半に目がさめてそのまま少し走り出せるのも、宿を利用していないからこそ。
 今回、道の駅や高速道路の進化にびっくりしたが、一番驚いたのは真鍋島。ここはあの『瀬戸内少年野球団』などのロケ地になっている所だから、てっきりカーフェリーでロケ隊が渡っていると思ったのに、事前の問い合わせに「ないけど六千円くらいでチャーターすればOK」と返事。迷ったが「もったいない」と、車は岡山に置いて、荷物をリュックとキャリーにまとめ、住民の足のようなフェリーでいざ島へ。と、降り立った私たちは一瞬佇み、同時に大声で笑った。なんと船着場前の百メートルほどのエリア以外、猫が遊ぶ細い坂道が曲がり曲がり通っているだけ。
 「チャーターしてランクルで降りてたら、地元NHKあたりがとんで来たかもね」。それでも何台かのバイクと軽トラを見かけたので、島に一件だけの食堂で、おじさんにタコ飯とそうめんを作ってもらいながら「この島の車の車検はどおすんの?」と訊いたら、足元の猫に話すような口調で、「ナンバーなんか、付いてへんでぇ」(!)改めて見るとたしかに。
 これって他言無用かなと思ったけど、島に交番あったんだから・・・いいよね。

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(2008/11/29(Fri) 13:17:23)

こんにちは捨て犬です 青森県 濱山 哲也

「たかね」の皆さんこんにちは。鰹さんからの依頼でミニエッセーを、と。でも折角の機会でもあるし、僕も「たかね」の仲間と自負している以上、自己紹介をしておくのが仁義ではないかと初回(次回の依頼はないが)はご挨拶とさせていただきます。
 川柳(文芸)を始めてようやく2年が経った(「文芸」としたのは、それまでは気が向けば投稿川柳や時事川柳などに出して楽しんでいた。それまで文芸川柳に題詠があると知らなかった)。ペンネームは“捨て犬”だった。ある日、弘前の紀伊国屋書店で“青空もうひとつ”という川柳とエッセーの本を見た。霜石コンフィデンシャルを書いている高瀬霜石師(あえて師とする)の本だ。霜石さんの句は地元の新聞で目にしたことがあり、心に残るものばかりだったのですぐに買った。本の最後に住所があったので『どれちょっと行ってみっか』とその足で霜石邸へ。これが運悪く居たのだ(普段、土日は映画とか遊び回っているので居ない)。「さあ上がれ」元来話の上手い人なのでついつい引き込まれてしまう。「よし、君も弘前川柳社に来い」僕の中で『やばい』という3文字がけたたましく鳴る。このままじゃ“押さえ込み一本”を取られる。ときは6月だったので「これから夏だし、我が家は商売だから忙しい。秋になってから・・」とその場は“技あり”だけで済んだ。しかし、話術に加え筆まめなのが霜石さんの悪魔たる所以。川柳の資料を送ってくれたり、とうとう“合わせ技一本”負けである。9月、霜石さんに連れられ弘前川柳社へ。
「こんばんは捨て犬です」と名乗ったものだからさあ大変。『霜石はこの犬にお手も教えてないのか』という雰囲気。個々に挨拶するたびに「ふざけてる」との指摘。霜石さんが「哲也って柳号は無いから哲也でいいんでねが」で落着(おそらくこいつは長続きしそうもないから柳号を考えるだけ無駄だと思ったに違いない)。そして、けたたましい日々はすぐに始まった。「ところで明後日は川柳忌黒石大会だから出るように」と『明後日・・大会・・?』ことの重大性を分からぬ僕は、黒石は大好きな渓流釣りのメッカ。「じゃ句を出したら釣りに行ってもいいですか?」そのときの僕にすれば当然、聞かれた方は憮然「そんな時間無いと思うけど」って疑いの眼差し。それ以来、川柳に釣られてしまった。という次第。
 
昭和三十六年生まれ、家族は、母、妻、息子。
趣味は、渓流釣り(地元は海だが海はやらない)、映画鑑賞・音楽鑑賞・ドライブ。
ペットは、岩魚一匹(釣ってきた)。
好きな川柳作家、新家完司・徳永政二・高瀬霜石・・などなど。
どうか今後もよろしくお願いします。

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(2008/10/07(Mon) 14:04:32)

 

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