平成二十三年 十月十五日 た か ね 定 例 句 会
於 アイセル21
参加者(順不同)渥美さと子、稲森ユタカ、望月弘、川村洋未、高瀬輝男、中野三根子、市川重雄、勝又恭子、杉山光代、八木益代、尾崎好子、加藤鰹、松田夕介、佐野由利子、山本智子、望月満月、増田信一、石田竹水、曽根田しげる、中田尚、瀧進、永田のぶ男、内山敏子、畔柳晴康、鈴木まつ子、南天子、安田豊子、薗田獏沓、池田茂瑠、岡村廣司、深澤ひろむ、川口亘、西垣博司、小野修市、成島静枝、大塚徳子、毛利由美、濱山哲也、林二三子、川島五貫、中矢長仁、鹿野太郎、栃尾奏子、酒井可福、森だがやん、中川司、杉山とんぼ、小林ふく子、鈴木千代見、那那正、川口のぶ子、斉尾くにこ、山本一広、山本野次馬、薮崎千恵子、森下居久美、森田安心、荒牧やむ茶、山口兄六、真理猫子
☆句会費を100円にして、お茶もお菓子も出さないようにしたけれど、いつも誰かが何かを持って来てくれる。今回も益代さんと智子さんが鳥取旅行のお土産を差し入れしてくれました。ごちそーさまでした♪
宿 題 「 雲 」 高瀬 輝男 選
行こか戻ろかまだ気は若いちぎれ雲 さと子
あの二人いつの間にやら雲隠れ 三根子
十五夜も雲にかくれて夜が白み しげる
雨つぶをいっぱいつめた雲が来る 洋 未
ダイエット中には雲がおいしそう 夕 介
白い雲乗せてください故郷まで さと子
あかね雲見とれていたら目に涙 三根子
雲隠れないしょ話を聞いたあと 洋 未
園遊会神様の声雲の上 重 雄
雲の上乗りたいけれどまだ早い 信 一
月の下雲のカーテンかけて会う 洋 未
雲行きが怪しくなってトイレ立つ 益 代
雲行きが変だパチンコ屋へ逃げろ 鰹
夏空へ雲が時々しっぽ出す しげる
五 客
行く雲に似た生き方で軽い靴 さと子
あの雲は誰かの顔によく似てる 三根子
怒り出し積乱雲になる家内 信 一
雲間から見える天使のすべり台 恭 子
雲に乗る話ばかりの民主党 鰹
人 位
前向きに入道雲の如く生き 由利子
地 位
雲の上日常忘れ過ごしたい 夕 介
天 位
お~い雲 女ごころを知ってるか 弘
宿 題 「ポジティブな川柳」
勝又 恭子 選
前向きに生きる後ろは振り向かぬ 由利子
はったりを今日も身体に出して生き 安 心
ピースして三重丸の通信簿 尚
妥協して同じ視線で押し通す しげる
失敗も良い経験と前を向く だがやん
まん中で仕切り屋になる人気者 益 代
今は雨晴れりゃ見えるさレインボー 夕 介
神様が試練を呉れる力こぶ 好 子
遠くから呼んでる声が弾んでる 益 代
振られても振られてもまたプロポーズ信 一
ノーメイクしみも私の一部です 居久美
好奇心有り過ぎ惚ける暇がない 静 枝
グラスまで冷やして待った夏の客 獏 沓
エピローグ笑って綴る私小説 徳 子
大好きと寄り切られたがまあいいか 奏 子
嫌な雨恵みの雨へ虹も出す 好 子
生き上手浮き世の風で帆を揚げる 重 雄
宝くじ次は当たると買い続け ユタカ
朝寝坊どうせ遅刻だ休んじゃえ やむ茶
つまづいた石にも生き方のヒント とんぼ
夏の恋引きずるよりも秋の恋 野次馬
何ごともチャンスと思う良い男 三根子
どうせなら茶髪にしましょ白髪染め 由 美
この壷を買えば幸せきっと来る 鰹
はばからず素っピンのまま生きてやろさと子
底抜けに明るい人が僕の妻 洋 未
嫌な事は溜めずぐっすり寝て忘れ 二三子
五 客
人生は長い二浪もなんのその 鰹
被災地の未来は夢の色で描く 弘
お小言のあとにはきっと酒が出る 五 貫
ケータイのチェックも全て妻の愛 だがやん
メタボまであと一センチある余裕 奏 子
人 位
つまづいた石はダイヤの欠片かも 夕 介
地 位
おお欠伸脳がアイディア吸いたがる くにこ
天 位
運が良い今日も元気で生きている 三根子
宿 題 「ネガティブな川柳」
松田 夕介 選
ネガティブを辞書で引いたら僕の事 五 貫
五分五分がすべて裏目に出る予感 恭 子
自信なき道は早めに後戻り 光 代
否定され消化不良で微熱出し しげる
針ほどの事もくよくよ嘆いてる 二三子
窓際の意見やさしく届かない 千代見
ⅰPone若手意識に苛まれ 静 枝
病院に行ってもどうせ更年期 由 美
好きだよと言えず年頃とうに過ぎ ひろむ
幸せの次は不幸と考える 信 一
背伸びしてみても中流には遠く 鰹
ふとよぎる誤診が怖い医者嫌い まつ子
僕なんか大海に降るにわか雨 洋 未
ネガティブな性質で黒子が性に合い 博 司
待ち時間延びて疑い深くなる 由利子
裏の裏読んでもきっと出る裏目 恭 子
薄給のくらし愛にも伸びがない 茂 瑠
止めておけ歳を忘れて出るでない 晴 康
もうダメだ給料日まで長すぎる 奏 子
人の波引っ込み思案の鳩になる さと子
意地っ張り自分に吐いて北を向く くにこ
慎重に推敲したら句が出せず 廣 司
矢張り無理老いを忘れたその行為 晴 康
努力などしないと泣いた青リンゴ 太 郎
いい時が続くそろそろ蹴つまづく 五 貫
さざ波のうちに私は身を引こう 茂 瑠
宝くじあきらめながら買っている 修 市
失恋もたった一度でしょげている 竹 水
悪口で弾んでしまう立ち話 とんぼ
共通の敵を素早く見つけ出す とんぼ
風邪を引く度に遺言状を書く やむ茶
年金を貰える頃はあの世行き 鰹
五 客
一番を譲り二番に賭ける夢 進
ライバルの転けるチャンスを待っている 進
記念写真後ろの隅が指定席 さと子
おみくじの凶が弱気な僕にする 可 福
許せない奴を数えている枕 奏 子
人 位
やるせなさ遣り過すまでアルマジロ くにこ
地 位
ひとしきり病気自慢の茶飲み会 静 枝
天 位
獏の様思い出ばかり食べている 好 子
宿 題 「 日 」(表現自由)
中野三根子 選
明日がまた来るから夢を持ち続け 由利子
身軽さへその日の切符使いきる ふく子
祝日は国旗をあけていた昭和 哲 也
励ましの日薬という処方箋 さと子
セシウムが日本の空を曇らせる やむ茶
遣り遂げて沈む夕日の美しさ 由利子
BSのメニュー半日食い潰す 智 子
日曜はママが休んでパパが家事 だがやん
片付けに日記見つけて時が過ぎ 光 代
のんびりと留守電任せの日曜日 益 代
秋風に今日のスタンス変えてみる 可 福
カラスだけ今日も平和にカーと鳴く 夕 介
タンスから思い出日記忍び見る 安 心
気合い入れ妻が雄叫び特売日 だがやん
店仕舞い本日限り貼り続け 洋 未
原発がこけたら日本沈没だ 弘
一日がやっと終わって吐息つく 天 子
記念日もとうに忘れてフルムーン 進
オフの日をください主婦の私にも 恭 子
毎日が妻のおかげで平和です 長 仁
彼岸花咲き日没の急ぎ足 博 司
平凡に暮らせる日々に感謝する 二三子
世知辛い世に日時計を飾りたい 太 郎
なんだそれテレビに吠える昨日今日 徳 子
日除けにと植えた朝顔たそがれる のぶ子
親切を素直に受けた日の温み 千恵子
日に一歩しっかり踏んで青い空 長 仁
遺言も書いて悠々老いの日々 竹 水
平凡な日々ありがたく茶を注ぐ 豊 子
日程に追われ嬉しいお付き合い 千恵子
過去未来まあ欲張りな日記帳 さと子
古ぼけた日記で僕が跳ねている 夕 介
日替わりの特価目当てに買い漁り 亘
恋日記まだ捨て切れぬ大掃除 進
絵日記は夫婦喧嘩を墨で描く 弘
明日は明日どこ吹く風かケセラセラ 敏 子
日溜りに集う家族の笑い声 野次馬
五 客
三日目もカレーを食べている独り ひろむ
書き出しはきどった文字の日記帳 恭 子
縁日で買った二人の欠け茶碗 鰹
大笑いした日はなぜか良く眠れ 光 代
一日に違いは無いが有る格差 信 一
人 位
モンスターずらりと並ぶ参観日 由 美
地 位
明日こそは枕に誓う仲直り 智 子
天 位
誇らしくそして寂しい巣立ちの日 奏 子
宿 題 「自 由 吟」 互 選
⑧不参加の嘘の理由に気が咎め 由利子
⑧ユーモアが生れてこない真ッ四角 獏 沓
⑥年令を忘れていたい誕生日 修 市
⑤アナログな方が嬉しいラブレター 夕 介
⑤肩書が取れて世間がよく見える 晴 康
④鉛筆を削ると秋が深くなる 義 子
④紅葉の真っ只中で眼を洗う 敏 子
④ひと回り大きくなれという挫折 哲 也
④神無月賽銭なしで運だめし しげる
④母の手の届かぬ所ない不思議 奏 子
③静けさに献立よぎる写経中 智 子
③愛してる臆面もなく言うはただ 長 仁
③閉店のチラシに釣られ無駄も買う 益 代
③心地よい言葉を持って拒絶する 洋 未
③時々はひとりでぼやく午前二時 徳 子
②誕生日ごとに小さい母になる 弘
②スペアキー妻に言えないのが一つ 鰹
②改善と改革のたび先細る のぶ男
②たらればの過去が時々疼きます 野次馬
②幽霊になる時骨はどうしよう 廣 司
②農繁期軽トラックに譲る道 五 貫
②新米の旨さセシウム蚊帳の外 静 枝
①手鏡に程よく愛がのっている 満 月
①日々健康長寿の父は毒を吐く 可 福
①札束の布団納戸に敷いてみる 安 心
①悲しみを捨てに来ました母の海 千代見
①タイミング見定めボール蹴り返す ふく子
①思考力褪せてアクセル踏むばかり 豊 子
①エースより決め球のあるクローザー 進
①ハイカラの宿題出てるピカソかな 天 子
①店員の笑顔に今日もだまされた 尚
①赤い糸偶然でない巡り合い 二三子
①烙印は裏切り者と背に押され くにこ
①日向ぼこまだまだ先にとっておく 千恵子
①適当に噂の風をやり過ごす 敏 子