霜石コンフィデンシャル108   高 瀬 霜 石

「古 今 東 西 右 左」

とある川柳誌に載っていた面白コラム。
【ニュースやぶにらみ・どっちがえらいの?】
大統領と首相―ロシア
府知事と市長―大阪
「あなたとメドベージェフ大統領が眠っている間は、誰が国を動かしているのですか?」
国営テレビの番組で質問され、プーチン首相は、「私たちは交代で眠る」と答えたそうだ。
今年は、そのロシアでも、米国、フランス、韓国でも大統領選挙がある。中国では共産党指導層の入れ替えがあり、台湾では総統選挙があるというから、激動の2012年になりそうだ。さて日本は?選挙は?

前回、「寝台特急・日本海」消滅のことを書いた。
はじめて大阪に行ってビックリしたのは、エスカレーターの立ち位置。我々はフツー、エスカレーターの左側に立つでしょ。右側は、急ぐ人のために開けてある。東京スタイルというか。日本標準方式というか。
ところが、大阪は逆。右に立つから驚いた。戸惑った。なにもここまで東京の反対にしなくてもと思った。

これは、「武士の文化」(江戸)と「商人の文化」(大阪)の違いからきているのだと何かの本で読んだ。
つまり、武士は腰の左に差した刀をいつでも抜けるように、身体の右側に空間を欲し、商人は懐中のそろばんを左手で取り出せるように、身体の左側に空間を欲するからだとあったが、本当かねえ~。
大阪に勤務して、京都に住んでいる息子がかつて「東京はデカイ。でも、大阪は小さい。だから、大阪と京都と神戸が力を合わせて、ようやく東京に対抗できる」なんてことを言っていたから、この右立ちは関西圏全体のモノかと思ったら、そうでもないという。
大阪に隣接する兵庫、奈良、和歌山は、大阪の子分を自認(?)していて右立ちだけれど、京都だけは、格別右立ちではないそうだ。京都は、大阪の子分になんかなりたくないと思っているのだろう。
大阪は今、橋下徹知事、オット間違い、市長の下で燃えている。これからの国政選挙にも影響大らしい。
それはそれで結構なことだが、彼はイロイロな条例をよく作る。彼が天下を取ったとしても「エスカレーター右立ち条例」なんてのは勘弁して欲しい。

 

2012年4月号