霜石コンフィデンシャル126 高 瀬 霜 石
「いいんだが?マイネんだが?3」
600人以上も集まる「第37回全日本川柳青森大会」が青森市で開催されるのに、官のイジワルに邪魔され続けたことを、前回、前々回と報告した。
コンベンションホール青森(青森文化会館)の気の利く若者が、とにかく借り押さえしてくれたので、早速に活動開始。去年の6月、全日本川柳大会の地(徳島)へ。次回開催地(青森)のPRのために出向いた。
大抵の大会場では、来てくれた人のために、地元の名産品などを売っているコーナーがあり、結構賑わっているものなのだが、徳島では何も売ってない。
徳島ですよ。鳴門の渦ですよ。鯛のなんとかとか、カマボコとか、あれば買うでしょ。空港や駅であまり時間がない人とかは助かるでしょ。徳島の川柳人は、なんぼ気が利かないのだ。なっとらんと、僕は憤慨し、こちとら青森では、もっともっといいもてなしをしようと心に誓い、徳島を後にしたのだった。
青森市物産協会は、とても親切だった。
「商売だから一生懸命やりますよ。当日の設営・販売はウチで全部やりますが、売り場の許可だけは、主催者が取って下さい」と言うので、文化会館に電話した。
「川柳さんが借りているのは大ホールだけなので、出店となると、許可が別に必要ですね。川柳さんは確か本部が大阪ですよね。たとえ実行委員会が青森であっても、大阪のハンコが要りますねえ」
「すぐ大阪へ書類を送ります。それでOKですね」
「いいえ。それからしばらくまた時間がかかります」
「なんで?」
「借り手が、つまり川柳さんが、青森市の税金を滞納していないか調べなければならないからです」
「(アホか!と思いつつ丁寧に)大阪の本部がですよ、青森市の税金を滞納しているわけがないでしょう」
「(毅然と)一応、ルールはルールですから」
「分かりました。でも時間はかからないでしょ」
「それがそうでもないのです。市役所に書類を提出しても、係の人によって時間がかかる人と、そうでない人がいてはっきりといついつまでとは言えないのです」
あーこれかと思った。徳島に川柳人は決して手抜きをしたのではなく、コレに嫌気がさしたのだ、きっと。
ここで助け舟を出してくれたのは、またしても気の利く若者(物産協会)だった。
―全国大会ドタバタ裏話、いよいよ次号最終回―
2013年9月号