歯医者が苦手です。

ことの始まりは四十年も前のこと。その日、小学校のプールで初めて端から端まで泳げました。無我夢中で泳ぎ方など覚えていません。なんとかかんとかクロール(もどき)で『顔』でゴール。もっと言えば『歯』でゴール。

「どんな泳ぎ方してんねん!」なんて突っ込まないで下さい。必死だったんですから。

口からのおびただしい出血に、心無い小学生男子から「鼻血や!」とワケのわからないことを言われながら、そのまま病院へ直行。前歯がぐらぐらで「こりゃあかん」ということになりました。今ならなんとかなったんでしょうが、なんせ昔。

小学校低学年にして、前歯を失い「じゃあついでに」と歯並びの悪い歯も一緒に矯正しましょ、ということになりました。

歯医者嫌いの始まりはここからです。矯正のため、上下の歯を四本抜かれたのです。なんせ昔(また!)抜歯のための麻酔も、注射してから効くまでが長い。歯医者さんは他に患者さんもなく、もう一人の医師とお喋りをしています。私、脱出を計りました。なんか逃げ出したくなっちゃって。そーっと・・・。

まぁ、結果は四本抜歯(涙)その夜は悶絶ものでした。なんせ昔(しつこい)高熱にはお尻に注射を打つような時代。痛み止めなんてしゃれたもの(?)せいぜい今治水。

そんなこんなで矯正でも痛い目にあい、そして私は大人になりました。

 

もともと弱い歯なのに、出産を機にますます脆く。でも、歯医者さん怖い、痛い、嫌だ(子どもか!)で、自分で決めたんですね。歯が痛いときは我慢する。市販の薬を飲んで頑張る。そして、我慢して我慢して我慢しきれなくなったら(要するに歯医者の治療の痛みの方が、我慢するよりマシと思えるまでになったら)歯医者に行く。

結果、歯医者さんにこっぴどく叱られ、神経を抜かれ、重症だから当然痛く・・・

やっぱり歯医者さん嫌いだあ~っ!