令 和 6 年  2 月

たかね川柳会 定

於 アイセル21

(参加者(順不同、敬称略)

小林ふく子、澁谷さくら、川島五貫、石田竹水、山田浩則、成島静枝、竹島典子、真田義子、佐野由利子、山口忠一、渥美さと子、山本智子、川村洋未、八木益代、森田安心、真島美智子、真島久美子、石川柳寿、竹島典子、山田勝笑、外側としみ、澤崎ひらめ、本山千代子、真理猫子、増田信一、中野三根子、安居民樹、窪田里、山本勝治、、荒牧やむ茶、奥山京、外園ピアノ、松田夕介、井口薫、鈴木千代見、柴本ミチコ、、山下和一、堤茜、宮崎三千代

席 題「梅」        山本 智子 選

梅の花かわいい顔で実はしょっぱ     里

梅干しもシワシワの中知恵がある    勝 治

桜まで待てぬと呑んべ梅まつり     柳 寿

絵のようにうぐいすが鳴く梅の枝    益 代

おにぎりの人気一番梅にぎり      益 代

我が妻は奥床しくて梅のよう      由利子

暗がりをほのかに照らす梅の花     三千代

梅の香に誘われ歩く里の路        茜

早春にめじろひよどり花の中       茜

飲んだ後シメはあっさり梅茶漬     千代子

並はいや梅と呼ぶのはゆるします    夕 介

ウメと読めバイと読んでは毒思う    勝 治

梅祭り出店早くも缶ビール       浩 則

紅白の梅花を愛でて茶を立てる     千代子

梅干しの母のむすびが好きでした    千代子

あの頃は梅酒で頬を赤くして      柳 寿

梅干しがあればおかずは無くていい   益 代

狩野派のゴツゴツ幹を華にする      京

タケノコの皮にはさんで食べました   ひらめ

温暖化梅が顔だすひっこめる      三千代

土用干ししずんだ梅干お友達      勝 笑

超距離の眠気は甘い梅干しで      ひらめ

梅酒ビン何年ものか母の味       三根子

久方に妻と梅見の日曜日        三千代

春告げる蝋梅香りはずむ足       千代子

五  客

梅開花メジロ早くも飛んで来る     浩 則

梅林を売りにする町活性化       ピアノ

荒れはてた空き家の庭に梅たわわ    ピアノ

弁当に必ず一ツ母の技          茜

道真になって嗅ぎたい梅の香      勝 治

人  位

臥す妻が窓越しに見る梅の花      由利子

天  位

蝋梅のバトンを渡す梅ひとつ      勝 治

天  位

御先祖の思い伝える臥龍梅       ピアノ

軸  吟

艶やかに梅が手まねき観光地      智 子

 

 宿 題「しゃぼん玉」   窪田  里 選

シャボン玉貴女好きよとすぐ割れる   安 心

しゃぼん玉の乱舞光は大はしゃぎ    ふく子

七色に光る幸せしゃぼん玉       洋 未

しゃぼん玉悲しい歌と知った時     三根子

童謡が聞こえる様な町の路地       茜

楽しいを膨らめ友と飛ばす空      ひらめ

爆ぜそうなしゃぼん玉かも株価高    ひらめ

しゃぼん玉いさぎよいのや悪いのや   典 子

こき使う地球そのうちシャボン玉    勝 治

しゃぼん玉フワリフワリへ主探す    智 子

公園で静かに遊ぶしゃぼん玉      静 枝

しゃぼん玉追って天使へと変身     ふく子

しゃぼん吹く風のかたちを知りたくて  久美子

ため息で吹くと飛ばないシャボン玉   柳 寿

好きなとこ行って良いんだよしゃぼん玉 ピアノ

十七の恋はいっときしゃぼん玉      京

しゃぼん玉そっと吹く子は小指立て   典 子

駄菓子屋にメンコと並びしゃぼん玉   静 枝

春一番シャボン玉のお通りだ      安 心

追いかける五分間のしゃぼん玉     浩 則

しゃぼん玉乗って行きたい月旅行    信 一

青空に描くしゃぼんの白昼夢      和 一

あなたにも悩みはあるのしゃぼん玉   勝 笑

子等の夢天高く飛べシャボン玉     やむ茶

楽しくて飛び交い踊るシャボン玉    竹 水

まだ空をめざしたままのしゃぼん玉   さくら

五  客

ふくらんではじけてはしゃぐ童の笑顔   茜

しゃぼん玉はじけて恋は終章へ     としみ

しゃぼん玉の自由を許す春の風     さと子

舞い上がり儚さみせるしゃぼん玉    三千代

ひとときの美学に浸るしゃぼん玉    和 一

人  位

しゃぼん玉ひととき虹が見えました   さくら

地  位

しゃぼん玉飛ばそ平和の夢飛ばそ    美智子

天  位

天国の君へ届けと吹くしゃぼん     としみ

 

 宿 題「おでん」     奥山  京 選

おでん鍋三日も食べる独り者      千代子

赤ちょうちんおでんが聞いてくれる愚痴 三千代

真実の深みに沈むのもおでん      竹 水

駄菓子屋のおでん一番好きだった    猫 子

今日の憂さガバッと煮込むおでん種   さと子

エアコンじゃ煮れぬおでんが遠くなる  静 枝

夜おでん昼もおでんで朝おでん     猫 子

二日目のおでんを阻む箸の群れ     ひらめ

酒を恋う鍋におでんの冬景色      和 一

留守番はおでんに全て任せます     勝 笑

おでん煮る一度作れば三日楽      勝 笑

独り者おでんつまみに手酌酒      信 一

おでんの具大根だけは外せない     さくら

帰省した子が欲しがるの母おでん    ひらめ

おでん屋に人生なんか落ちてない    柳 寿

おふくろの黒いおでんに里帰り     ピアノ

黒ハンがいい味出しているおでん    としみ

おでん種つゆに肩までいい湯だな     茜

鍋持参家族の好み買うおでん      静 枝

スジばかり食べる女とコップ酒     久美子

四日目のおでん会話が弾まない     久美子

帰省する子を待っているおでん鍋    益 代

おでんなら文句言わない三世帯     益 代

牛すじの匂い漂う横丁ヘ        ミチコ

おでん鍋昭和と違いひとり鍋      忠 一

五  客

横丁のおでん焼きそば火は消えず    洋 未

三日目が熟れておいしい黒おでん    ピアノ

妹のおでんはトマト浮いている     三根子

百円はおでんと馬券買える銭      安 心

おでん屋のおばちゃん計算が速い    洋 未

人  位

おでん煮ておいていそいそ妻出かけ   さくら

地  位

三日目のおでん待ってる退社ベル    美智子

天  位

おでん屋のおばさん味も値も変えぬ   典 子

軸  吟

しぞーかは串刺し並べ笑顔待つ      京

 

 宿 題 「ポケット」   松田 夕介 選

ポケットに何でもしまうおかあさん   典 子

道草のポケットママが悲鳴あげ     静 枝

子のポッケガラス玉でも宝もの     千代子

エプロンのポッケで育つママの夢    さくら

幸せはポッケサイズが便利です     勝 笑

思い出をポケットにつめ次の旅     ミチコ

逃げ出したポケットに住む僕の恋    洋 未

気が気でない尻ポケットに挿す財布   勝 治

ポケットを縫ったけれども消えぬ過去  洋 未

ポケットに押し込んだ嘘蓋をする    ミチコ

ポケットに詰め込む今日のデート代   和 一

ポケットに四季それぞれの笑い種    ふく子

ポケットにあめ玉入れてウォーキング  益 代

政治家のポケットマネー桁違い     智 子

パーティ券はポケットマネー人を喰う  ピアノ

車代忍ばすポッケ孫帰京        さと子

脳内のエアポケットが増えてきた    ひらめ

ポケットの拳で隠す腹の虫       三千代

繋いだ手ポケット入れて持ち帰り    柳 寿

ポケットで手を握り合う初デート    ひらめ

ポケットに眠る未来に宛てたメモ    和 一

お年玉ママのポケット出口無し     忠 一

ポケットに常備しているアメと武器   さくら

寒い日は俺のポケット君のもの     安 心

ポケットは君と僕との秘密基地      里

五  客

墓場までポケットにある片想い      京

ポケットから出てくる謎の領収書    柳 寿

ポケットにスマホでキャッシュレスの旅 としみ

ポケットにいつも拳が潜んでる     猫 子

ポケットの底アリバイが崩れだす    久美子

人  位

衣更え内ポケットの内諸事       三千代

地  位

エプロンのポケット母のたまて箱    三根子

天  位

ポケットの破れを縫っている独り    美智子